平成のトレーニング事情は、
他の事柄と同じで、
インターネット普及前と後で
様変わりしていきます。

平成初期は
windows95以前、
インターネットは
まだ一般には届いていない時代でした。

トレーニングの月刊誌としても
マッスルアンドフィットネス
アイアンマンが創刊され、
ボディビルディングと合わせて
専門誌が三誌になり、
雑誌からの情報発信
全盛になりました。

これは他の分野も同じで、
現在のwebで発信されるようなことは
雑誌からだったので、
どんどん雑誌が創刊される時代でした。

当時から言われていましたが、
専門誌が三誌もある分野は珍しく、
恵まれていると。

競技としてではなくても、
筋トレ、
トレーニングは、
それだけ愛好者が多い
カテゴリーです。

雑誌、クチコミの情報から、
テレビの情報番組が増えてきたことで、
テレビ発信の流行があり、
後押しになることで、
少しずつトレーニングをめぐる状況にも
変化が出始めたかな、
という感じを受けました。

平成に入ってすぐに
トレーニング用品、
サプリメント販売の仕事に就いていたので、
自分の見方も
そんな風になっていました。

トレーニングが
ムキムキになりたい人がするもの
から、
パワー、体格が必要なスポーツ選手も
効率的なカラダ作りのために
取り入れるようになってきた
そんな感じを受けるようになりました。

それでも
そういった選手が不振だったり、
ケガをすると、
「筋トレでカラダがカタくなったからだ」
「使えない筋肉を付けたからだ」
そんな呪縛は
すぐには無くなりませんでした。

フィットネスクラブも
増えてきてはいましたが
ボディビルジムは
まだまだ異質な目で見られていました。

トレッドミル、
ルームランナーは、
1970年代の
マラソン、ジョギングブームで
定着していました。

エアロビクスダンスのクラスも
フィットネスクラブの
新たなアピールとして注目されていました。

筋トレは相変わらず
といったところでした。

腹筋用のベンチで、
長さが短いショートタイプの
コンパクトなミニシットアップベンチがあり、
これは人気アイテムでした。
入荷しても、入荷しても
次々売れていきました。

腹筋ローラーも人気でした。

いまほど腹筋に注目が集まっていたわけでは
ありませんが、
やはり腹筋トレは定番です。

家庭用のコンパクトな
トレーニング器具と言えば
ブルワーカー。

昭和40年代半ばから50年半ばが
ピークと聞いていましたが、
平成に入ってからも人気でした。

ある朝、納品の量が多いから
早く取りに来いと言われて行ったところ、
あ然とするブルワーカーの入荷量でした。

比喩ではなく、
見上げる程の、
ブルワーカーの壁が出来ていました。

こんな量売れるのに
どれだけかかるのかな?
と思いつつ
何度も何度も
往復して運びました。
一部屋埋まりました・・・。

しかし1日に何10本と売れていくので、
気がつけば無くなっている、
そんな状況でした。

そしてトレッドミルに変わる
家庭用の器具として
COMBI エアロバイクが
発売になり、
これも大人気になりました。

エアロバイクはCOMBIの登録商標です。
万歩計と同じく、
いまでは自転車器具の代名詞として
定着していますが。

総称としては
固定式自転車、
ステーショナリーバイク、
またはカーディオバイクでしょうか。
そういった器具の代名詞になるぐらい
エアロバイクは売れました。

EX-60からモデルチェンジした、
EX-80が最も売れましたが、
98,000円と
当時としても高価なものでしたが、
どんどん売れていました。

例えばゴールデンウィークになると
COMBIからの出荷が出来ないので、
ショップに在庫をするのですが、
エアロバイクが入った大きな箱が
12箱とかある訳ですから、
置場所が無く、
周りに頼み込んで場所をもらって
置いていました。

それでも売れて、
連休中に足りなくなるぐらいでしたが。

エアロバイクはかなり完成度が高く、
現在のバイク器具でも、
それほど大きく変化していません。

トレッドミルと比較して、
マグネット制動の負荷は
モーター音や
ベルトの擦れの音、
歩き、走りの音が無く、
シートに座っている分、
足腰への負担も
歩き、走りに比べて少ない。

さらにエアロバイクは
イヤーセンサーで脈拍測定をして、
カラダの疲れ具合を判断し、
負荷を自動調整する機能まで
すでに付いていました。

スタートして
まだ脈拍が上がっていない時は
ペダルの負荷が自動で徐々に上がり、
疲れてきて脈拍が上がると、
また自動で負荷が下がり、
丁度良い脈拍を保つようにしてくれます。

マシンとしても運動としても
優れていました。

何よりトレッドミルと比べて
コンパクトです。

このコンパクトさが重要な点も
一昔前と変わっていません。
住宅事情が
それほど変わっていないですからね。

ウェイト器具も完成された形なのでしょう。
これはもっと以前から変化していません。

鉄アレイも変化していませんが、
鉄のままだと
錆びが表面に出来てしまうので、
ビニールコーティングをした
カラーアレーの
バリエーションが出来ましたが、
これは弊社の要望で出来たものです。

ジョギング、ウォーキングに加わる
新たな有酸素運動のエアロビクスに、
更に負荷を加えるために出来た
ヘビーハンズも
ダンベルのバリエーションとして人気でした。

握るシャフト部分に
ストラップ部を加えて
手を差し込む作りで、
握りを軽くしても落ちない構造です。

ジョギング、ダンベル、エアロビクス、
シャドーボクシングに使えました。

このヘビーハンズの構造で作った
ビニールコーティングのアレー、
リズミーファイターも人気で、
かなり売れました。
これも弊社の要望で出来たものです。

人気アイテムとしては
バギーパンツブームもありました。

ボディビルの本場
アメリカで流行し、
輸入されてきたものが始まりですが、
アメリカンサイズで作りが大きく、
バギータイプですから、
太くなっている部分は
更に大きくなっていて
小柄な人には履けませんでした。

これをライセンスを取って
レプリカで小さいサイズから販売した
バギーパンツが大ヒットしました。

マイククリスチャン PLATINUM
プラチナ やバーディビルダーシリーズです。

ラグトップなども大ヒットでした。

7,800円~9,800円とやはり高額でしたが、
一週間に何百枚と売れていました。

当時もGOLD's GYMブランドの
ウェアはありましたが、
これをライセンス販売していたのが
健康体力研究所 kentaiで、
ウェアのみの展開でした。

ゴールドジムが
健体の一部門だった後期に
アメリカのゴールドジムサプリを
輸入販売していました。

ソフトジェルカプセルに入った
リキッドタイプのアミノ酸という
変わり種でしたね。

現在のゴールドジム
EastTOKYOとなるジムは、
まだ SUPER GYM AME'S
スーパージム エイムズでした。

ゴールデンウィークロス、
連休の疲れが出ている方、
いっしょにトレーニング
頑張りましょう。