「アルマエルマ、この後用事とかってあるかな?」
「ううん、私もこれで帰ろうっと思ってたの」
すぐにいつも通りを取り戻したアルマエルマだが、これだけのことを見せられてすんなり帰れるわけがない。
「じゃあさ、僕の家に来ないかな…?」
アルマエルマを誘ってみると…。
「なによそれ、ナンパのつもりかしら」
ケラケラッと笑って茶化すアルマエルマ。
それぐらいの余裕が見れただけで僕は嬉しかった。
「えぇ、どうせ暇でしょうし、いいわよ」
先程、サキュバスの村まで来た時と同じ体位で移動を開始するアルマエルマ。
「いや、この運び方は変わってもいいんじゃ…」
「ダ・メ・♪」
胸に顔が埋まって窒息死するかもしれない状態なので、アルマエルマの表情は伺えない…が。
その弾んだ声から、笑顔を浮かべているのかもしれないなぁ。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
僕の故郷であるイリアスヴィルへ着くと、顔見知りの人達が声をかけてくれた。
そういえば、僕は一ヶ月の間留守にしてたんだっけな…。
「ほら、ここだよ」
アリス以外に僕の家に招くのは始めてかも、しれないな。
「あら…一人暮らしにしてはかなり大きな家ね」
「うん、当時は一人じゃなかったからね」
アルマエルマは少し間を置いて。
「そう…ルカちゃん、両親いないんだったわね」
そっと僕の頭をなでてくれた。
「もう、大丈夫だよ、それより入って入って」
撫でてくれたのは嬉しかったけど、僕はアルマエルマを元気付けるためにここへ来たので、あまり落ち込ませる要素は省きたかった。
「あら、随分綺麗ね、綺麗というか殺風景?」
「もう何ヶ月で帰ってきてないし、僕あんまり裕福じゃなかったからね、それよりそこ座っててね」
「はいはーい」
アルマエルマは翼を小さく畳んでイスへ座る。
その姿はおやつを待つ子供のような愛くるしさがあった。
「僕ちょっと買出しに行ってくるから、ちょっと待っててね」
「買出しって、もしかしてなにがご馳走してくれるの?」
「うんっ」
返事をしつつ、近くのショップへと向かった。
さてさて、どんな料理を作ろうかなっ。
僕の料理を食べて喜んでくれているアルマエルマを想像しながら、スキップでショップへ向かう。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
ルカちゃんは私にご馳走を作ってくれるみたい。
私を元気付けようとしてくれてるのね…。
「私なんかと違って、強くて、優しい子ね…」
棚に上においてある写真立てには、私が持っている写真と同じように、三人の笑顔映っていた。
この二人がきっと、ルカちゃんの両親なんだ…。
これが、子供の頃のルカちゃん、か。
かわいいなぁ…今もかわいいけどっ。
そしたら、ズキンッと頭の奥が痛くなった、視界が朦朧としてくる。
「あ、あれ…私、どうしたんだろう」
立ち上がって写真を覗きこんでいたから、足取りがフラフラしている。
貧血…?症状は同じだけど、やっぱり貧血ではないような。
それに私、今まで貧血なんてなったことないわ、よ。
何かに座り込もうと、壁伝いで移動すると、白くてふわふわしたものが手に当たった。
こ、れはベッドかしら?まぁ、座れるのならそれでいいわね。
お尻に心地よくフィットする感触がすると、全身の力を委ねたくなってしまいたくなる。
「うぅっ…」
しかし、座ったことにより症状が和らぐことはなかった。
更に頭痛がひどくなっていって、私はついにベッドへ倒れこんでしまった。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
―――――――――あれ、私どうしたのかしら…。
「ううん、私もこれで帰ろうっと思ってたの」
すぐにいつも通りを取り戻したアルマエルマだが、これだけのことを見せられてすんなり帰れるわけがない。
「じゃあさ、僕の家に来ないかな…?」
アルマエルマを誘ってみると…。
「なによそれ、ナンパのつもりかしら」
ケラケラッと笑って茶化すアルマエルマ。
それぐらいの余裕が見れただけで僕は嬉しかった。
「えぇ、どうせ暇でしょうし、いいわよ」
先程、サキュバスの村まで来た時と同じ体位で移動を開始するアルマエルマ。
「いや、この運び方は変わってもいいんじゃ…」
「ダ・メ・♪」
胸に顔が埋まって窒息死するかもしれない状態なので、アルマエルマの表情は伺えない…が。
その弾んだ声から、笑顔を浮かべているのかもしれないなぁ。
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僕の故郷であるイリアスヴィルへ着くと、顔見知りの人達が声をかけてくれた。
そういえば、僕は一ヶ月の間留守にしてたんだっけな…。
「ほら、ここだよ」
アリス以外に僕の家に招くのは始めてかも、しれないな。
「あら…一人暮らしにしてはかなり大きな家ね」
「うん、当時は一人じゃなかったからね」
アルマエルマは少し間を置いて。
「そう…ルカちゃん、両親いないんだったわね」
そっと僕の頭をなでてくれた。
「もう、大丈夫だよ、それより入って入って」
撫でてくれたのは嬉しかったけど、僕はアルマエルマを元気付けるためにここへ来たので、あまり落ち込ませる要素は省きたかった。
「あら、随分綺麗ね、綺麗というか殺風景?」
「もう何ヶ月で帰ってきてないし、僕あんまり裕福じゃなかったからね、それよりそこ座っててね」
「はいはーい」
アルマエルマは翼を小さく畳んでイスへ座る。
その姿はおやつを待つ子供のような愛くるしさがあった。
「僕ちょっと買出しに行ってくるから、ちょっと待っててね」
「買出しって、もしかしてなにがご馳走してくれるの?」
「うんっ」
返事をしつつ、近くのショップへと向かった。
さてさて、どんな料理を作ろうかなっ。
僕の料理を食べて喜んでくれているアルマエルマを想像しながら、スキップでショップへ向かう。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
ルカちゃんは私にご馳走を作ってくれるみたい。
私を元気付けようとしてくれてるのね…。
「私なんかと違って、強くて、優しい子ね…」
棚に上においてある写真立てには、私が持っている写真と同じように、三人の笑顔映っていた。
この二人がきっと、ルカちゃんの両親なんだ…。
これが、子供の頃のルカちゃん、か。
かわいいなぁ…今もかわいいけどっ。
そしたら、ズキンッと頭の奥が痛くなった、視界が朦朧としてくる。
「あ、あれ…私、どうしたんだろう」
立ち上がって写真を覗きこんでいたから、足取りがフラフラしている。
貧血…?症状は同じだけど、やっぱり貧血ではないような。
それに私、今まで貧血なんてなったことないわ、よ。
何かに座り込もうと、壁伝いで移動すると、白くてふわふわしたものが手に当たった。
こ、れはベッドかしら?まぁ、座れるのならそれでいいわね。
お尻に心地よくフィットする感触がすると、全身の力を委ねたくなってしまいたくなる。
「うぅっ…」
しかし、座ったことにより症状が和らぐことはなかった。
更に頭痛がひどくなっていって、私はついにベッドへ倒れこんでしまった。
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―――――――――あれ、私どうしたのかしら…。