「あ、そうだ。フランと主、もう夕方よ」
え・・・。確か、この館に来たのは朝だったはず・・・。
かなり話し込んでしまったのか。
「霊夢?そろそろ帰るのか?」
「うん、私はそうしたいんだけど?」
フランを見ると、不安そうな顔をしていた。
「フラン、僕はこの世界にいつまでもいるから、いつでも会いにこれるんだ。だから・・・な?」
そう背中を押してやると、フランはすぐに笑った。
「うん。また来てね」
フランを持ち上げて横に置くと、また変なものが当たった。
「・・・・なぁ、さっきから僕のところに何か当たってるんだけど、これ・・?なんだ?」」
少しチクッとする。
「?・・・・・あれ、主、知らなかったっけ。私に羽があるように、フランにも羽があるのよ」
「え!?そうなの!?」
灯火があるとはいえ、牢屋の中は暗くて、よく見えなかった。
「へぇ・・・・」
なるほど、幼い頃、背中をさすったときの違和感はこれだったのか・・・。
「じゃ、そろそろ行くわよー主」
「おう」
僕が立ち上がると、フランは僕の手をとって、牢屋の外へとでてきたのだ。
「フラン?外へ出たいの?」
「お姉ちゃん・・・・だめ?」
レミリアは少し笑って、「いいよ」と言った。
重い扉は全開になっており、四人とも普通に地上へと上がれた。
「フランが外へ出たがるとは・・・・恐るべし、主」
「ん?てゆうか、レミーが閉じ込めてたんじゃないのか?」
僕はそう思っているんだけど・・。
「まぁ、破壊する力は危険だからって閉じ込めたんだけど、フランもその方が良いって言っている」
「うん・・・でも、今は主がいるから」
フランに笑いかける。
「15年前、主と会ってから、フランは結構落ち着いてたのよ。物を破壊することはほとんどなかった」
「フラン、偉いじゃないか」
頭をなでてやる。
「帽子ずれちゃうよぉ」
とは言うものの、抵抗せずに、目を細めていた。
館の出入り口までくると、レミリアが一つ、僕にこんなことを言ってくれた。
「代々、天田家っていうのは、強い霊力の持ち主だったから、昔は妖怪退治なんかをやっていたのよ」
「へ・・・まじでか・・・?」
「だから、私はあの時、主を殺そうとしたの。・・・・・まぁ、それは置いといて、あなたにも、特殊な能力が備わっているわ、それは幼い頃から」
・・・・特殊な能力。幻想郷で一日過ごしただけでも、数多くの能力を見た。
「私の予想にすぎないけど、昨日、主を襲った時、少しだけ感じたわ。あなたの手には、癒しの力があるわね」
昨日の夜の犯人は、貴様だったのか・・・。サラッと流しやがって・・・。
「触れた対象物の邪気を払うとか、傷を治すとか、そこらへんの能力が備わっていると思うの。多分、自身にも効果がある・・・かな?私の予想に過ぎないけど」
レミリアは独自の判断で、そう予想図を書いた。
「・・・・・・・もういい?帰るわよ」
「あ、はいはーい!」
end
記憶補修パートは一旦終了かな・・?シリアスもちょっぴり出てきたから、ここからギャグ満載かも。
追記
ほんまにすいませんwもう、誤字だらけでwタイトルもね