僕が頷くと、フランはすぐに飛びついてきた。


「主・・・・!ずっと待ってた・・・・私、信じて待ってたよ・・・!」


短い時間、僕とフランはちょっぴり仲良くなった。


それだけなのに、長い間会ってないだけで、もともと恋人のように思える。


フランは僕よりも、ずっと長く待っていただろう。・・・・それは、僕が忘れていたからだ。


「ごめん・・・フラン・・・僕は、忘れてたんだ・・・。この幻想郷での出来事・・すべて・・・本当にごめん」


ずっと信じて待ってくれていたのに、僕は・・・なんてひどい奴なんだ・・・。


「ううん、いい。だって、こうして来てくれたから・・・。私はそれでいい」


フランも泣いていた。


会わない時間が長すぎて、一つの感情が高まった。


―――――――会いたい     と


そして、フランも一緒に泣いてくれた。妹の事も・・・。




「僕・・・頑張って・・・・精一杯両親を説得して、現実の世界に行ったんだ・・・!でも・・・ダメだった。妹は、もう手遅れだって・・・・・・・・・」


僕はフランを強く抱きしめて、泣きじゃくった。


「・・・・・・こんなの・・・ひどすぎる・・・」


涙が次々とこぼれていく。


「主はよく頑張った・・・・・・頑張ったよ・・・・」




まるで、幼い頃の、あの時の二人のようで。







「フラン・・・・・長い間、待たせちゃってごめんな・・・」


「いいって・・・会いにきてくれたんだから、私はそれでいい・・・」


フランは僕の太ももに座った。 なんか、変なものが当たって痛いんだけど・・・。

それより、こんなに、小さかったっけ・・・?



「私より、全然大きくなったね・・・・。もう、あの時より、ずっと大人・・・」


チルノと同じことを言った。これが、人間と別の種の、時計の針の差だ。


「でも、まだまだ精神は子供だよ。フランと同じくらいね」


「それって、私が子供っていうことでしょ」


二人は馬鹿みたいに笑って、また会えた喜びをわかち合った。


それから、僕とフランは、会えなかった日々を取り戻すかのように、長く長く、話し続けた。





「フラーンと主ーいるー?」


暗闇から、レミリアの声が聞こえた。


「あ、いた・・・。やっぱり、そういう感じになってるのね」


太ももに乗って、二人で仲良くしゃべっている最中だった。


「主?死んでないわよね?・・・・・・・!」


霊夢も心配して来てくれたようだ。


・・・僕達を見た時の顔が忘れられない。


「フランが人間に懐くなんて、奇跡としか思えない・・・・」


「でも、主はやってみせたのよ。壊れるようにフランに預けたはずなんだけどね、仲良くなって帰ってきたのよ」


「主・・・すごいわ・・・・」


今更そんなこと言われても、あまり実感がなかった。


理由を聞く限り、フランはあまり悪い奴には見えない。


end


すんません。


定期テスト勉強忙しくて、昨日は更新できませんしたw