自民党支持者で、石破首相と同じ鳥取県出身の女性=東京都=は、敗因について「石破さんのせいだけでなく、党の裏金問題や旧統一教会の問題があったからだ」と強調。「1人のせいにするのはおかしい」と憤った。
参院選で立憲民主党に投票したという港区の無職女性(80)は、米国との関税交渉を評価した。小平市の女性は「保守派の高市さんが次の首相になってしまうと心配だ」と語った。
シュプレヒコールも「民主主義守れ!」「カルトに戻るな!」などがありました。
参加者は「石破辞めるな」「民主主義を守れ」などと声をあげた。
SNS上で「#石破辞めるな」との投稿が広がっている。退陣により政治が右傾化するとの懸念が目立つ。
仕事帰りにきたという都内在住の40代男性は「首相が辞めれば、自民党の右傾化が進んでしまう」と話した。都内在住の30代女性は「首相は多様な意見を聞ける政治家だ」と述べた。
どうやってこのデモは組織されたのでしょうか?
どうやらSNSで「#石破辞めるな!」のハッシュタグが広がり、自然に集まった集団のようです。
SNSで「#石破辞めるな」との投稿が拡散され、参加者が集まった。呼びかけ人が配布した声明文では、「ポスト石破」で名前が挙がる自民党議員を「極右」「ポピュリスト」と批判。「石破首相は国会論戦で野党とまともに議論ができる」と評価した。
参加者は「石破がんばれ」とコールを繰り返すなどした。野党支持者という兵庫県尼崎市の無職男性(70)は「右派の自民議員が首相になり、日本が排外主義になることを恐れている」と話した。
そして、多くの人が危惧することはひとつのことのようです。
そうです。
「サナエあれば憂いなし。」と本人はキャッチフレーズ化していますが、みんなの憂いは高市早苗氏です。
安倍晋三氏の遺志を継ぐと言っています。
でも、心配なのは高市早苗氏の右翼的側面のようです。
さらにデモの参加者の声として「参政党が今回議席を増やして躍進をした。それが余計に心配だ。排外主義・差別が進んでしまうのではないか。その防波堤になってくれるのは石破さんではないか。石破さんは『言葉が通じる総理』『話が通じる総理だ』」というものもあったという。
さらに、デモの参加者からは、
「SNSの呼びかけを見てここに来た。政治の状態がより良くなるためではなく、これ以上悪くならないために、声をあげて行動する方が良いと思った。石破さんは、総理の立場にものすごく相応しいとは思わないが、そういう素養がある人ではあると思う」
「自民党の総裁である石破さんというより、自民党の中で保守という考え方をしっかり持っている石破さんにもう少し頑張ってもらうために来た。参政党などと非常にシンパシーがある高市さんが出てくると、日本の民主主義の危機になると思っている」
白鳥浩(法政大学大学院教授/現代政治)石破首相に辞めないでほしい、というのであれば、選挙で自民党に投票するべきであった。
しかしながら、「選挙結果を見て、日本にファシズムが近づいている」というのは、今の段階ではどうか?さらに、選挙はそれぞれの政党が今後の政策実現をかけて、もっといえば政権の在り方をかけて臨んでいた。
そこで、「自民党が負けて、石破が辞めるようであれば、次に右寄りの首相になってしまう。だから石破辞めるな!」というのは、民主主義の在り方として少し不思議な感じがする。
次の首相が、自民党であれ、他の政党であれ、選挙結果を甘んじて受け入れる必要がある。それが民主主義のルールではないか?
それでも気に入らなければ、次の選挙でその政権を倒すべく努力すればよい。民主主義のルールは守る必要がある。
中北浩爾(政治学者/中央大学法学部教授)
見解デモの参加者は、本当に石破政権を守りたいのであれば、立憲民主党や共産党に対して「石破政権のもとで自公連立に入れ」と主張するんでしょうか。首相指名選挙が行われた場合、「石破茂」と書くよう立憲民主党や共産党に求めるのでしょうか。少なくとも、石破内閣不信任決議には今後、反対するのでしょうか。そうではないでしょう。とても理解できない行動です。
「石破辞めるな!」でもはSNSのハッシュタグで自然発生的に集まった集団のようです。
その意味では、参政党のプロテストに選挙最終日、芝公園に集まっていた集団と同じ方法です。
ただ、「石破辞めるな!」デモに集まったのは自民党支持者も少数いたようなので、芝公園の人たちとは違うようです。
立憲民主党、れいわ新選組、共産党などの支持者が多かったようです。
一つだけ排除されていたのは「差別主義者」だそうです。
楪キャスターは「何人かに聞いたが、全員自民党支持者ではなかった。立憲民主党、れいわ新選組、共産党などの支持者だった。話を聞くと、『自民党自体は支持していない。ただ、石破総理は応援したい。なぜなら、今そもそも与党が自民党だから、その状態は変えられない事実だ。ポスト石破と今叫ばれている中で名前が出てきている高市氏、小泉氏などが総理になられると困る。だからこそ、石破総理が今この状態にいることを私たちは守りたい』と。こういった声が聞こえてきた」と伝えた。
さらに「発起人はマイクを持って、午後7時頃に『信条や真理は問いません。皆さんそれぞれリスペクトを持ってください。ここにはいろいろな思いを持ってる方がいらっしゃいます。ただし、差別主義者はお断りします』と話した。その発言の後に、あたりから拍手が起きていた。その他にも『ファシズムの脅威が迫っている。その防波堤となっているのが石破総理』など、皆さんの信条はそれぞれだが、石破総理でいることを守りたい、守ってほしい、それを訴える。この点は一つなのだと感じた」という。
つまり、芝公園に集まった参政党の支持者や日本保守党を「差別主義者」とレッテルを貼る人たちとは違うようです。
差別やレイシズムに反対し、かつ高市早苗氏が首相になることによりファシズムを憂う人たちということのようです。
それなら、みんな石破政権の自民党に票を入れればよかっただけなのですが。
これらはすべて自公政権を少数与党に追い込むという選挙方針を野党が掲げ、有権者がその選択にしたがった結果なのです。
その結果を受け入れなければなりません。
デモをするのも自由ですが、選挙結果は受け入れないといけません。
続けて選挙に負けた党首がどうするべきか?
政権を他党に明け渡すかどうかは次の政権の課題ですが、党首から降りるのは当然なのです。
それがほかならぬ民主主義を守るということでしょう。






