先日の施行の話です。

まだ残されたお子さんが3人。

長男、次男、三女で、長男は小学校4年くらいかと思います。

お父さんは、突然死のようでした。

私がホールの親族控え室にお邪魔すると、みんな、今はやりの、カードゲームをしていました。

1番目のお部屋を舞台のようにして、真ん中のお部屋にみんなを集めて

ここからみてくださいね、という感じにしたのですが、次男君は、お父さんの頭の上に座ってしまったので、

「すみません、故人様の頭の上はあまり歩いたりしないようにしていただきたいので、
あちらに移動しいただいていいですか?」

と母親に伝えますと、次男は、皆から「言うことをちゃんと聞いて!」

としかられていました。

神様の所からいただいてきたお水を洗面器に入れ、その後に暖かいお湯を入れて

「逆さ水」を作り、皆さんで、お顔、手、足清拭をしていただきます。

次男は拭きにきませんでした。

「すみません、すねてるんで、あのこはいいです」と母親は言いました。

「でもね、最期お父さん拭いてあげないと、ね」と、次男が拭きに来てくれるのを少し待ちましたが、無理のようなので、次に進みました。

白いお着物も着ていただき、足袋もお紐をまずは長男に結んでいただきました。

本来なら、母親が喪主様なので、喪主さまに結んでいただきます。

でも、私は、じっと真っ直ぐに父親の死を受け止めている子供達に、色々な思い出を作ってあげたい、そう思いました。

長男はしっかりと小さなてで紐を結んでくれました。

「ありがとうございました。ご葬儀に関しましては、作法が逆となりますので、お縦結びとなります、お次の方、、、」いうと、次男が
「ぼく、やる」
そう言ってくれました。
手を見ると、もっと小さいのです。

「ありがとうございました」

心を鎮めて、、、、

泣かないようにしなくては、、、、
お数珠も、長男にかけてもらい、納棺飾りの色も長男に決めてもらい、、、

その時に心に中で、みんな、強く生きて!

お母さんを助けてあげて!

そんなことを心に中で念じていました。

終わって車に乗り、ドアを閉めると、なんだか涙が出てきました。