私の焦りは、自分の目指す「日本一の納棺師」はこのまま、来る仕事をこなしていたら
なれるの?

私の独りよがりで終わらせたくない「ウエディングドレス納棺」をどうやったら世の中に
出してあげれるにだろうか?

昨日は、雑貨屋さんに立ち寄って
「あのーロウソクたてを探しているんです。私、こんなの作っているんです」
といってアイパッドの画像をみてもらいました。




「うわー~素敵!」
そう言って
「あの、占い師さんかなにかやっているのですか?」と言いました。

「私、この先の葬儀社⚪️⚪️の納棺師をやっているのですが、オリジナルのウエディングドレスを
デザインしてこんな感じに出来上がったので、今度、ホールが移転した時に、イベントで飾らせて頂こうと考えているのですが、ろうそく立てがイマイチ自分の最高のものではないので、あと、おもさがないと、ロウソクが倒れては大変なことになりますから、探しているのです。」

「それなら!」
とクリスタルのろうそく立てを出してくれました。
「わーっ、綺麗ですね、」
「そうなんです、これはトルコから買い付けたものなんですよ」
「いくらなんでしょうか?」
「一つ2000円です」
「いくつ揃いますか?」

こんなやりとりで、とりあえず店にあるのは3個で、それを買って、あといくつ揃うかは休み明けに連絡いただけることになりました。



今、考えているのはクオリティーを高くして東京の展示会に持って行ってみようか、、、

といっても、それにいくらかかるのか、、、
夜勤のヘルパーして、夜勤明けに納棺の仕事こなして、それでも生活するのが一杯で、、、

トホホ、、、

だけど、私をバックアップしてくれる葬儀社はあるのかな~

私を使ってくれている葬儀社は、イベントで飾ってもいいとは言ってるけど、
何処まで協力してくれるか、定かではないし、、、



取り敢えず、今、私が出来ることは、一つ一つの施行で今までの経験と、私の芸術的なセンスと
個人様への、在家への配慮あるご提案、などなど、とにかく一流の仕事をこころがけることしか
ないと思いました。

目がかーっとあいてお亡くなりの個人様、お家の方が、私の隅々まで穴があくほど見られているのが感じとれました。
私は、目を閉じるには薄く裂いた黄綿を瞼の中に少しずつセッシで入れながら、瞼を引っ張って下に下げる作業をするしかとじてはいかないことをお家の方に説明します。
生きている方には決して出来ない、まぶたの中に綿を入れること、きっと見ていて辛いと思うのdrす。でもそれをしないと目が閉じれない、その事を納得していただいてから行うことが大切だとおもうのです。

そしてある程度閉じた所で、接着のお許しを頂き、あと少し閉じない所にアイライナーを入れてアイブロウでまつ毛を長くして、じーっと見なければ目は閉じているようにしか見れないようにしました。
そして何時もメガネをかけている、という話を聞いたので、メガネを出棺までかけていただくことも提案して、かけて頂きました。

別の個人様、
舌を噛んでいらっしゃったのですが、先ずは、舌を入れてげなければ、壮絶さを物語ってしまうでしょう、とお家の方に
「舌を噛んでいらっしゃいますので、お口の中に入れますね」
そう言ってセッシに綿を薄く巻いて、何処か歯の隙間を探して入れました。
結構、大変な作業になりました。
お家の方が見守る中、あまり荒っぽいことも出来ません。
やっと舌を入れて、舌が中に入った分あいてしまった口を綿を含ませて閉じる案内をしました
ところ、「もともと舌を出していた人だから、出してもらったらいい」
そんな風におっしゃったのです。
「一度入れたものは出せません」とだけ言いましたが、
「まあ、、、色々な考え方があるとは思いますが、舌を歯で噛んで、とても痛いと思うから、
お家の方は、早く楽にしてやって、、と願っているのだと思って、何とかしようと思ったのに
そんなことをいわれるのはどうなんでしょう?

また別の個人様。
警察の検視がある個人様で、顔がアザがいっぱいありました。
アザはドウランを皮膚に押し込むように何度もタッピングしていくと消えて(消えはしませんが
隠れます)
メイクは得意中の得意なので、どんな傷も隠せる自信があります。

あまり特定できるような個人様のことは書きたくありませんが、6年間、湯灌の会社で叩き上げた
ご遺体の腐敗の過程とどうすれば葬儀まで自然な感じで保てるか、
体液が出た場合、どうすれば止めることができるか、
それは経験してわかっているから、お家の人に、こうなるといけませんので、このようにします、と説明ができるのです。

これまで書いたことは、全て故人様とお家の方とがお別れがちゃんとできる為、私の持っているもの全てを出し尽くして、最高のお別れをしていただく、
それが一流の納棺師の考えだと思っています。