第2弾です。

今回はその名の通り、焼いたチーズケーキです。


我が家では大好評で、「何かお菓子作る」と言えば、兄からのリクエストはいつもこれです。飽きないのかな



今は無き名店、パティスリーオランジュに通って店長と仲良くなり、レシピを教えてもらったのですが、何しろ時間がかかる…。

7年の時を経て、超簡単レシピに変貌を遂げました。


ベイクドチーズケーキ(18cm丸型約2枚分)

材料

  チーズ生地

・クリームチーズ・・・・・・・・250g

・35生クリーム・・・・・・・・・・200g

・三温糖・・・・・・・・・・・・・・・65g

・卵・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3個

・薄力小麦粉・・・・・・・・・・・大さじ2

・香料・・・・・・・・・・・・・・・・・※

  超即製タルト生地

・マリービスケット・・・・・・・18~21枚

・バター・・・・・・・・・・・・・・・30~45g

  ナパージュ(艶出し)

・あんずジャム・・・・・・・・・適量

・ブランデー・・・・・・・・・・・適量


※香料について。

  香料にはレモン系を使います。選択肢は3つ、お好みで。

  1.レモンオイル+レモン汁

  2.レモンエッセンス+レモン汁

  3.レモン汁

  どれでもOKですが、それぞれ入れるタイミングが違います。

  オススメは1です。オイルタイプは一番香りが飛びにくいからです。

  


作ります。

クリームチーズと卵は室温に戻しておきます。


1.タルト生地をば。

タルト生地です。作業台を冷やし…なんてやってられないので超即製のものを作ります。

オーブンを160度に予熱しておきます。

そしてコレ。マリービスケット。
PATSSRIE FOUR SEASONS
3枚一袋になっています。だいたい6~7袋開けてください。

粉々にします。
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とにかく粉々にします。砂場の砂みたいに。写真では袋に入れて叩いていますがこの後あえなく挫折。フードプロセッサーを使いました。

粉々にできれば何でも構いません。そのまま叩く、すり鉢で擂る、ミキサー、気功。何でもOKです。



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さらさらです。


2.バターを加えます。

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バターをゆっくり手で溶かしながら、刷り込むように混ぜます。


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ちょっと湿っぽくなります。


3.なんとなく型に入れます。

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おや…このコップは…


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どん。


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平らになりましたね。

綺麗に洗ったコップを使いましょう。


4.160度のオーブン下段で15分焼きます。
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ちょっと色が着きました。このまま冷ましておきます。


5.チーズ生地をば。

オーブンは再び160度に予熱しておきます。
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豆腐でなくチーズを使ってください。



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カードでぐしぐしやると早く室温に戻ります。

滑らかになるまでゴムべらと泡立て器で混ぜます。


6.三温糖を投入。
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ほんのりアメ色のしっとりした砂糖です。

グラニュー糖より深い味わいになります。煮物等にもオススメ。

泡立て器でよく混ぜます。


7.卵投入。
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全卵を割りいれてOKです。写真ではすごくいい卵を使っています。色が濃いです。

均一になるまで混ぜます。


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なめてみて下さい。コレで完成と言いたくなるような美味しさです


レモンオイルを使う場合、レモンオイルだけをここで3滴程入れます。
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えいや。


8.別のボウルで35生クリームを泡立てます。

少し角が立つくらい。

金気が出るので、できればガラスのボウルを使って下さい。
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ぎゅいーん


9. 7に8を入れ、ゴムベラで混ぜます。 
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レモンエッセンスを使う場合、均一に混ぜる途中で4滴程入れてください。

均一になったら、薄力小麦粉とレモン汁大さじ1を加えてさっくり混ぜます。
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10.型に流す

タルト型の上にゆっくり流し、布巾を敷いた床に5cmくらいの高さから3~4回落とします。

本気で気泡を抜かなくても、低温で長時間焼くので大丈夫です。
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18cmの型、だいたい高さ3~4cmになるように敷くとベストです。

余った分は耐熱のココット皿か何かに入れます。


11.焼成

160度のオーブン下段で40分焼きます。

途中、きつね色になったらアルミホイルを被せます。

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めっちゃ膨らんどるがな…と思っていると一気にしぼみます。仕様です。

型から外さずに放置。荒熱をとります。


12.ナパージュを作る

「艶出しなんていらないだろがボケ」という方。落ち着いて下さい。

チーズケーキは素材の特性上、もったりのっぺりした味になります。

この艶出しですが、艶出しというよりアクセントになります。

正直、無いと食べている途中で飽きます。四の五の言わずに作りなさい


ブランデーとあんずジャムを使います。

あんずはアプリコットとも言いますね。
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安物使ってますよ-



ジャムをココット皿等にとります。ピンポン玉くらいでしょうか。

フォークで果肉を潰したりちぎったりします。

ここでおもむろにブランデーを飲みます。酔っ払いの出来上がりです

同じ位の量のブランデーを垂らし、混ぜて伸ばします。

レモンエッセンスもレモンオイルも使っていない場合、これにレモン汁を小さじ半くらい入れます。
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それだけです。


13.荒熱が取れたケーキにナパージュを塗ります。

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しぼんでます。

刷毛なんて使わんで結構ですよ。スプーンでべったり塗ったくってください。


14.冷蔵庫で一晩寝かせます。

 これ多分一番重要なステップです(は


15.型から外していただきます。
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「うまいよこれ。世界で一番じゃね?」と思った方。

残念でした私がいるのであなたは二番です

参考。雑記。

クリームチーズですが、まず近場のスーパーに行って下さい。

一番よく置いてあるのが「フィラデルフィアクリームチーズ」。これがぴったり1箱250gです。


お菓子を何度か作ると遭遇するあの向上心。

「もっと美味しいものを作りたい。」

これなかなか難しいんですよね。

ですがこのチーズケーキは簡単に、より美味しく、1ランク2ランク上の味にすることができます。

まず、高級なクリームチーズを使うこと。

絶対に美味しくなるとは言い切れませんが、ちょっと大きめのデパートで買ったフランス産のお高いチーズを内緒で使ったら、母に「いつもより美味しい」と言われました。喰いタンかよ

それ以降、我が家では「倉島牧場クリームチーズ」や「中沢:ニュージーランドクリームチーズ」をよく使うようになりました。

そして生クリームですが、植物性よりも動物性の方がコクが出ます。

それより上の味を目指したい方は、フランスに留学でもして下さい


・真・超簡単チーズケーキ

「マジで時間ないんすけどー」という方、ぜひどうぞ。

1.タルト生地はまぁ上記の通り作ってください。

2.クリームチーズと三温糖をフードプロセッサーかミキサーにいれてガーっ

3.2に卵を入れてガーっ

4.3に生クリームをそのまま入れて長めにガーっ

5.4に薄力粉と香料入れてちょっとだけガーっ

6.型に入れて焼く。あとは同じです。


これでもなかなか美味しいんですねー。


・最終手段

「それでもまだまだめんどくせぇ」という方は店で買ってください。もしくは、私が作ったやつを1ホール1400円で買ってください。

紅茶のシフォンケーキの作り方。

最初のテーマにして最大のテーマです。

作るのが簡単、なにより卵黄・卵白のどちらかが余るとかそういうことがありません。


チョコ、苺、紅茶、抹茶、バナナ等、様々なアレンジがありますが、まずは一番好評だった紅茶のシフォンから。


使うもの。

[道具]

泡立て器

ボウル2個

ふるい

直径20~24cmシフォン型

アルミホイル

ゴムべら


ボウルは大きめのものがいいです。


電動ホイッパーがあれば超便利です。


[材料]

卵…………………・5個(白身と黄身に分けておく)

グラニュー糖………120g(30gと90gに分けておく)

サラダオイル………70cc

薄力小麦粉………・110g

ベーキングパウダー・小さじ2弱

紅茶………………・70cc

紅茶葉……………・大さじ1

クリームタータ……・小さじ1/3


・紅茶について

  紅茶シフォンは香りが命ですので、2種のアプローチをします。

  具体的には、紅茶の葉をそのまま入れる+淹れた紅茶を入れるという方針をとります。ただ、両者ともに同じ茶葉を使ってください。

  茶葉の種類については好きなもので構いません。

  参考までに、うちではFAUCHONのアールグレイを使っています。四角い缶に入っているもので、香りが強く、おすすめです。


・クリームタータについて

  「クリームタータとは何ぞや?入れなくてもいい?」という方へ。

  まず、初めて作るなら必須アイテムだと考えてください。

  化学的な話はしませんが、早い話、シフォンの命は泡です。卵白をあわ立てた後、時間がたつともちろん泡はつぶれてなくなっていきますが、クリームタータを入れるとなんと泡がつぶれにくくなるんです。

  逆を言うと、入れないとあまりふくらまず、「うーん…食えるには食えるけどなんか違う…」となります。

  瓶入りのものが使いやすいです。



[作り方]

卵黄は室温に戻し、卵白は冷蔵庫に入れておきます。


薄力小麦粉、ベーキングパウダーを合わせてふるっておきます。


紅茶を淹れます。熱湯でちゃんと淹れて下さい。少し濃い目に淹れますが、濃くしすぎると渋みが出てしまいますので、その辺は試行錯誤を。その後室温に冷まし、70ccに量っておきます。


紅茶葉を粉々に砕きます。最近のミキサーには茶葉を砕くモードがあったりします。なければすりこぎなどで。市販の粉末パセリくらいまで細かくしてください。


オーブンは170℃に予熱しておきます。


1.卵黄生地を作ります。

卵黄にグラニュー糖90gを加え、すぐに泡立て器でかき混ぜます。

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白っぽくなるまで空気を入れるように混ぜます。
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こんなに白くなるんです。



2. これに紅茶とサラダオイルを、少しずつ混ぜながら入れます。

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冷めた紅茶を使わないと、激甘スクランブルエッグ紅茶風味になります。


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油をたら~っと。意外にたくさん使います。

3.これに薄力粉・ベーキングパウダーを、少しずつ混ぜながら加えます。
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片手でシャカシャカできるふるいを使っているのであれば、あらかじめふるっておかなくても、ふるいながら投入すれば構いません。


4.砕いた紅茶葉を入れ、軽く混ぜます。
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これで卵黄生地の方はOKです。


5.今度は白身からメレンゲ生地を作ります。

白身にグラニュー糖30g、クリームタータを加え、泡立てます。電動であればあっという間です。
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カビではありません。クリームタータです。


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このくらい角が立つまでしっかりと。

このとき、仕上げに回転速度を落として30秒ほど泡立てますと、均一で滑らかなメレンゲができます。



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これで2つの生地が揃いました。


ここからは時間との戦いです。できるだけ手早く行います。

オーブンの予熱は済んでいますか?まだ済んでいないなら終わるまで待って、メレンゲの泡が潰れてしまっていたら再度角が立つまで泡立ててください。


6.ゴムべらに持ち替え、メレンゲ生地を1/3くらい卵黄生地に入れ、手早く・さっくり・切るように混ぜます。
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均一になったら残りも入れていきます。
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とにかく手早く。


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均一になりました。


7.型にゆっくりと気泡ができないように流し込みます。

このとき、「くっつくだろうから型の内側にバターでも…」と考えた方。やめておいたほうがいいです。塗ってもくっつきますし、膨らまなくなります。「くっつかないようにするには?」…あきらめてください。
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たら~


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「ちょっと生地少ないんじゃないの?」と感じるくらいがベスト。


8.生地をならします。

表面はデコボコですし、何より、どれだけ注意深く流し入れても気泡はできてしまいます。

床に濡れ布巾をしき、10cmくらいの高さから型を落とします。15回くらい。



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綺麗になります


9.170℃のオーブンで45分焼きます。

ヒーターの強いオーブンやガスオーブンで焼く場合は、焦げてしまうことがあるので、表面がきつね色になって乾いてきたらアルミホイルを型の上にかぶせてください。しっかり包む必要はありません。だいたい25cm四方くらいのアルミホイルを用意して、オーブンの蓋を開けたら「えいや」と型の上に乗せるくらいで結構です。


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焼き上がりです。竹串をさして、ナマの生地がついてこなければOKです。

すぐに逆さまにして冷まします。
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10.型からはずします。細身のナイフを淵にいれ、動かしていきます。

あんまり強く型の側に力を入れて動かすと、金気がでてせっかくの香りが台無しに。

型についた部分が薄く残るくらいでいいでしょう。
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このピンクのナイフ、母が大学生の頃から使っていたそうです。


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断面は綺麗なスポンジ。


11.いただきます。

ホイップクリームを添えてどうぞ。
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ホイップクリームは、乳脂肪分35%のクリーム200g(市販の1パック)に対し砂糖20g、ブランデーを軽く垂らして泡立てるとすごく美味しいです。甘めの生地なので、甘さ控えめなホイップクリームが合います。




・参考資料

手順3での混ぜ方によって大きく食感が変わってきます。

軽く混ぜると、さっぱりスポンジ風に。

しっかりまぜると、しっとりもっちりになります。

軽く混ぜた方はものすごく膨らみますが、比べてしっかり混ぜた方は生地に粘り気が出るためにあまり膨らみません。

うちでは度々重なる試行錯誤の末、さっぱり:しっとり=3:7くらいの食感に落ち着きました。



「紅茶なんか嫌いだこの野郎」という方は、紅茶葉を入れず、紅茶70ccの代わりに水70ccを入れてください。あとは同じ手順で、プレーンシフォンケーキの完成です。

・他のアレンジ

このプレーンシフォン、手順3で粉類と一緒に純ココアパウダー大さじ3をふるい入れるとチョコシフォンができます。クルミをいれるとさらにおいしく。

また、手順3で抹茶大さじ3をふるい入れ、軽く砕いた栗の甘露煮などをいれるといきなり和風になります。