IgA 腎症の旅がセラピストになるきっかけに
メンタルヘルスと慢性疾患との関わりに光を当てる: エルのIgA腎症の旅が彼女に他者を助けるきっかけを与えたエルは人生を愛しています。生きることは、外に出てあらゆるものを体験することを意味します。西海岸の青々とした森をドライブし、普段なら出会わないような人々と話し、行く先々で繋がりを作ることです。エルはこの夢を毎日、夫と共に生きています。彼らは改造したスクールバスを革新的なモバイルリビングスペースに変え、アメリカを探検しているのです。しかし、彼女のどんな環境にも左右されない平穏と幸福を見つける旅は、2009年にIgA腎症と診断され、将来についての多くの疑問や不安を抱きながらスタートすることになりました。慢性疾患を持つ多くの人々が直面する否定的な思考や精神的な負担と戦う方法を学ぶ中で、エルは以前よりも強く、自信を持って立ち上がりました。彼女は、自身のストーリーや経験を共有することで、他の人々に、自分は一人ではないということ、そして時にはうまく行かず弱音を吐いても大丈夫だということを伝えたいと思っています。IgA腎症とは何ですか?バージャー病としても知られる IgA 腎症は、IgA と呼ばれるタンパク質が腎臓に蓄積することで起こる慢性腎臓病です。通常、IgA は体外から侵入する細菌やウイルスなどの病原体から体を守るのに役立ちます。しかし、IgA 腎症では、この蓄積により腎臓が炎症を起こしてしまいます。腎臓から老廃物をろ過する糸球体が損傷し、腎臓から尿に血液とタンパク質が漏れ出します。まだ IgA 腎症 の根本的な原因ははっきりしていませんが、ウイルス性の上気道感染症または胃腸管感染症の後に現れることが多いとされています。IgA 腎症 の症状は、通常 10 代前半から 30 代の間に現れます。この病気の発症率は、男性は女性より2 倍ほど高くなっています。症状には次のようなものがあります。 タンパク尿(尿中のタンパク質レベルが過剰) 疲労感および全身の衰弱 茶色またはさび色の尿 血尿(尿に血が混じる) 高血圧 肋骨の下の脇腹の痛み 手足の腫れ 腰痛 腎不全IgA 腎症 を完治する治療はありませんが、この症状を抑える薬はあります。エルのストーリー2009 年、エルは健康体で比較的普通の生活を送れていました。彼女は外に出てアクティブに過ごすのが大好きでした。世界には彼女がまだ知らないことがたくさんあるからです。しかしその1か月後、彼女の健康状態は急激に悪化しました。その月末には、彼女は緊急治療室に運ばれることになったので。さまざまな検査を行った結果、腎不全と診断されました。彼女はすぐに透析を始める必要があり、IgA 腎症と診断されました。その時エルは、医師が診断を軽んじていたことや、情報がほとんど提供されなかったことに驚きました。そこで彼女は自分で情報を探しました。そして症状のリストを読み、自身の経験を振り返るうちに彼女はショックを受けます。「症状を読んだとき、すべてが腑に落ちました。診断される前から数年間、これらの症状に悩まされていましたが、それが大きな問題の一部だとは知りませんでした。ひどく疲れていましたがその理由もわからず、衰弱していました。何時間でも眠ることができました。頭痛も多く、改善はしたもののまだ続いています。また他にも、腰痛や手足のむくみがひどく、尿に血が混じっていたのを覚えています。それについては、医師からは大したことではないと言われていたので、もどかしく思っていました。」エルは自分の経験を振り返り、医師がきちんとIgA 腎症は自己免疫疾患という希少な病気であり、治療法がないことをきちんと伝えて欲しかったと思っています。彼女はおそらく次のような質問をしたかったでしょう。「IgA 腎症とは何か?どうやって管理するのか?この診断は残りの人生にどんな意味を持つのか?どのように生活に影響するのか?」エルはすべての医師に対し、診断を行う際に、より詳しい教育と精神的サポートの提供を検討するよう強く勧めています。移植時期診断に向き合った後、エルは数ヶ月間血液透析を受けました。その後、腹膜透析に移行し、数年間続けました。そして、腎臓移植の時期がやってきました。移植から11年が経過した今、エルは移植を受けたからといってケアプランが終わりではないと説明しています。移植にはまだ多くの注意すべき事項や潜在的な合併症が伴うことがあります。「移植は役立ちますが、治療法であって治癒ではないので、自分の状態を綿密に経過観察する必要があります。IgAが再発する可能性もあります。定期的に2ヶ月ごとに尿検査を受け、タンパク質レベルを注意して経過観察しています。定期的に腎臓専門医の診察も受けています。もし数値が上昇する兆候が見られれば、他の選択肢を検討する必要があります。再発についてはまだ多くの不安がありますが、医師と話すことにより自分でコントロールできるようになっています。」彼女はスクールバスで国内を旅しているので、経過観察をし続けるのが困難なことがあります。それでも彼女は2か月ごとに検査を受け、医療チームと計画を立てながら連携することで、それをうまくこなしています。しかし、時には旅先や地元の医療施設が利用できるかを確認しなければならないこともあります。移植手術を受けてから、エルは社会福祉学の修士号取得し、卒業しました。その後、公認セラピストになり、慢性疾患を患う人々が、希少疾患の診断に伴う精神的負担に対処できるよう支援をしています。メンタルヘルスケアの重要性心の健康は人生のいかなる時にも重要です。心は、行動、他者との関わり方、思考、仕事に影響を与えます。希少疾患を持つ人は、しばしば批判に直面し、健康に不安を抱き、その他のストレス要因にさらされます。残念ながら、希少疾患や慢性疾患の分野では、メンタルヘルスへの認識とサポートが不足しています。エルは、診断時、透析中、そして移植前後の段階で、精神的に深く悩まされました。彼女は次のように語っています。「私は非常に困難なレベルの不安や抑うつを経験しましたが、それについてはあまり対処されませんでした。簡単な診察の際にこれらの感情について話すと、しばしば薬を希望するかどうかを尋ねられました。私のIgA 腎症の旅の中で、メンタルヘルスの重要性について話し合うことができていればよかったと思いますし、ケアプランにもっとその重要性が強調されていたらと思います。メンタルヘルスは、生活の質を確立し、前進するために身体の健康と同じくらい重要です。私はこうした経験によって、慢性疾患の領域でメンタルヘルスサービスへのアクセスを改善し、メンタルヘルスへの認識をもっと高めたいという気持ちが強くなりました。」エルが気づいた大きな課題の一つは、「見た目では分からない」病気が、まったく別の問題をもたらすことです。たとえば、多くの人々は外見でその人の状態を判断しがちです。彼女の場合も、友人や家族からは彼女が単に疲れているとか、やる気がないと思われていることがありましたが、実際には説明しきれないほどの疲労感を感じていました。さらに、希少疾患についての理解が一般的に不足しているがゆえに、それを伝えることが難しく、周りの人からの理解が困難でした。では、どうすればメンタルヘルスのサポートを充実させるために状況を変えることができるのでしょうか。最初のステップは、ケアプランや生活の質に関する話し合いの一環としてメンタルヘルスを標準化することだとエルは言います。例えば、誰かが糖尿病や癌を患っている場合、あなたは「あなたが患っていることを他の人に話さないで。私たちはあなたは弱く見られてしまうよ」とは言わないでしょう。糖尿病や癌などの病気に対しては、患者がその病気について他人に話すことを避けるように言わないのと同じように、メンタルヘルスの問題も同じように扱われるべきです。したがって、診察には、その受診者のメンタルヘルスに関する情報も取り入れる必要があります。重要なのは、受け入れと標準化です。メンタルヘルスの問題を受け入れ、普通の健康問題として扱うことが重要です。これにより、メンタルヘルスのサポートを受けられる環境を作ることができます。エルのような専門家と、こうしたサポートのシステムを協力しながら行える人がいる一方、彼女はこのように言っています。「なかには、このようなサポートを快適に感じない人もいるでしょう。それでもいいのです。サポートグループに参加したり、NephCureのような組織に参加したりすることで、自分の考えを客観的に見る機会を見つけてください。そうすることで、自分のことを理解してもらい、耳を傾けてもらえていると感られますし、他の人たちがどのように助けられたかを聞くこともできます。」エルは、この旅は困難で、フラストレーションがたまり、時に非常に悲しいものだと認識しています。心の浮き沈みは多く、必要な答えや希望、サポートを得られないときには、落胆したり絶望的に感じることもあります。しかし、彼女はみんなにある一つのことだけは忘れないでほしいと願っています。 「あなたは一人ではありません。サポートがあります。あきらめず、助けを求めることを恐れないでください。前進し、有意義で充実した人生を送ってください。あなたならできます。」ライター:ジェシカ・リン翻訳者:渋谷真理子出典元:Elle’s IgAN Journey Inspired Her to Help Others - Patient WorthyAfter being diagnosed with IgAN, Elle rediscovered the importance of mental health. Now she shares those lessons with others.patientworthy.com