電験三種は、ある程度の数学力がないと太刀打ちできません。

 

 では、どの程度の数学力があれば足りるのでしょうか?

 私の感覚としては、高校数学の範囲の一部分だと思います。

 

 記憶の限りでは、次の事項が理解できていれば、数学力に関してはクリアーだと思います。

 

三角関数

 交流に立ち向かう意味で、sin,cosがどういう意味かの理解は必須です。

 あとはsin,cosを分解したり、合成したりする際に、有名な公式を使いこなせれば十分だと思います。

 とにかく、交流の理解に当たって、基礎中の基礎に当たる部分が三角関数です。

 

ベクトル

 ベクトルの和や外積(向きや大きさ)の理解ができていれば十分な気がします。

 これにより、ローレンツ力やビオサバールの法則を自由に操れるようになります。

 

複素数

 複素数の和や回転についての理解が出来ていれば十分で、電験に特化するという意味でオイラー表示として考える力を養う必要があるかもしれません。

 これにより、交流回路のオームの法則を自由に操れるようになります。

 

 たまに、交流の計算において、複素数やベクトルの仕組みを利用せずに、交流の絶対値(一次元的な処理)だけで解説を行う参考書もあります。しかし、却って理解しづらいので、それを理解するくらいなら、複素数から勉強した方が断然早いと思います。

 

微分

 sin,cosの微分の公式や、合成関数の公式を理解していれば十分な気がします。

 これにより、ファラデーの電磁誘導の法則を利用する局面で楽になります。

 

積分

 sin,cosの積分の公式を覚えているのは必須です。そのうえで、面積分(磁束の計算などで使用できる)、線積分(アンペールの法則を理解する際に使用できる)、体積積分(特定の空間において、ある密度からその総量を算出する際に利用できる)の順で積分の意味を理解しておけば十分かと思います。

 

 数学のバックグラウンドある人は、過去問や公式を理解する際に必要な所だけ復習してみればよいでしょう。

 そうでない人は、上記の項目を学習してみて、電験の学習を開始して良いように思います。もし、それで不足するのであれば都度知識を拡充していくやり方になります。くれぐれも、電験で必要な範囲を超えた数学の勉強をしないことが重要です。

 

以上、参考になれば幸いです。

 

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