昨日はTOEICの300点台から500点台に行く際には、スタート地点が2つある事を述べました。(間違えて削除してしまいました…)
1つは、本当は中学英語ですら分かっていない状態なのに、半ばマグレで取れてしまった方(何も考えずに全てランダムにマークするだけでも250点前後は行きます)。もう1つは本当の実力が反映された上での300点の方。
そして、①中学英語もほとんど分からない方々向けに昨日は記事を書きました。
単語帳1、2冊から知らない単語を全て覚えてしまうことと、薄くて簡単な言葉で書かれた文法を勉強するのでしたね。
今回は②の、中学英語は自信がある(少なくとも単語は大丈夫)けれど、TOEICの文章があんまり理解できない方向けに記事を書きます。
最初に項目毎に参考書の選択肢を示し、最後に≪まとめ≫を書きます。
お薦めしている参考書はほとんど全て私自身がやって特に良いと思ったものです。
②英語は中高ほどほどに勉強してきたけど…という場合
≪単語≫
まず、単語は、本当に自信のない方は
森田鉄也さんの
TOEICテストにでる単600語[600点レベル]
を、
それほど自信ないわけでもなければ、
同じく森田鉄也さんの
1駅1題 新TOEIC TEST単語特急
をやってください。大学生で、高校の時すこしは頑張ったって方は後者からで大丈夫だと思います。
そもそも600点レベルの単語習得を目指した単語帳って言うのは少し気がひけます。森田鉄也さんの本だから信頼して期待して使えますが、他の方のだったら私なら使いません。
なぜなら、600点レベルの単語帳をやったとして、もし9割しか覚えられなかったら600点に届かないのか?って気になってしまって、やはり気持ち悪いですからね。それに1冊やっと覚えたのにもう1冊やらないとそれより上にはいけないのかと思うと、これまた気分悪いですからね。
まあ実際にはTOEICの世界では頻出単語押さえればそんなに心配する事もないだと思いますが。
ちなみに私は
1駅1題 新TOEIC TEST単語特急を使い込みました。この本の良いところは、問題を解いていくうちに単語が覚えられる事と、TOEIC形式に慣れることができる所です。
もしこれをやる場合は、本の使い方を良くよんで、その指示通りにやってください。挫折しないように工夫された、素晴らしい本です。
他の単語帳の選択肢として評判が良いのは
新TOEIC R TEST 出る順で学ぶボキャブラリー990
神崎正哉の新TOEICTESTぜったい英単語―毎回出る頻出単語とスコアアップの急所
新TOEIC TEST英単語出るとこだけ!
などがあります。1,3番目はいかにも単語帳という感じで比較的挫折しやすいです。
2番目の本は工夫して作られていますが、あまり参考書を使うのが上手くない方は、単語特急を使うのが良いと思います。
このレベルでは、絶対抜け出してやるという気合いを持って、特に電車の乗っている時など、
隙間時間を有効に使ってください。電車で何もしないという類の怠け癖を直さない限り、500点以下の地獄は抜け出せないと思います。
≪文法≫
文法は、いきなりTOEIC形式の問題集に移っても良いのですが、先に①から始めた方の為に何冊か、有効な参考書を紹介しておきます。ですが
注意してほしいのは、TOEICから脱線しすぎてしまうことです。一応、今後文法事項が出てきて調べる程度に持っておくという意識の方が良いかもしれません。
1つ目は、
NEW・山口英文法講義の実況中継 (上) 改訂新版
とその下巻
NEW・山口英文法講義の実況中継(下) [改訂新版]です。
簡単な言葉で書いてある本なので、すぐ読めるとは思いますが、挫折しやすい方は、通読は避けましょう。飽きてしまう恐れがあります。
もうひとつ
英文の読み方としてお薦めなのが、
英文読解入門基本はここだ!―代々木ゼミ方式 改訂版
です。
大学受験予備校講師の方が書いた、文章の読み方が書かれた
薄い本です。
これで、文章を読むときのコツがつかめてくるはずです。
ただしこれも、
元々ある程度、文章を誤読せずに読めるという方は無理して読まなくて良いと思います。
以上で、TOEICへ足を付ける基礎ができたので、これからTOEIC専用の本を使って勉強していきます。 高校の時にたくさん勉強した方などはここからで大丈夫なんじゃないかと思います。
TOEIC形式の文法問題はまず、小石裕子さんの、
新TOEIC TEST 英文法 出るとこだけ!―直前5日間で100点差がつく鉄則27
をやってください。薄い本です。優しい説明で、TOEICの文法問題全般を解くことに慣れる事ができます。最低2周はして、ミスするところは3周目もしてください。全体を2周する理由は、1周目でまぐれで当たった問題を、できたと勘違いするのを防ぐ為です。曖昧なところはきちんと解説を読んでください。
もしそれが終わったら次は花田徹也さんの
1駅1題 新TOEIC TEST文法特急
をやってください。
この本は何度も何度も繰り返しやって身につけてください。
新TOEIC TEST 文法特急2 急所アタック編もお薦めですが、それは650点を超えてからで良いです。
≪読解(Part7)≫
もしやりたいのであれば、こちらもなるべく薄いものからスタートしましょう。その場合、間違っても巷で売れている、
極めろ!リーディング解答力 TOEIC TEST Part 7 (イ・イクフンのstep by step講座)などの分厚い本を、気合いで解こうと思ってはいけません。この本は700点以上になってから演習するには良いのですが、
300~500点の方が始める場合は、挫折する確率が極めて高いです。
そして、ここで言いたいのは、実は
500点台後半くらいまでは、Part7対策の本はやらなくて良いということです。私の場合も、650点を超えてから初めて模試以外のPart7対策の本を購入しました。このレベルの方は、それよりもきっちりやるべき事があるはずです。
初めから700点近くあった上級者の方々のブログは、なんでもかんでもPart毎に良い本を紹介して初級者に薦めている感があるのですが、600点まではPart7に特化した本はやらなくて良いです。
もし欲しいのであれば、解答の仕方を指導してくれる、
新TOEICテスト 速読速解7つのルール
が良いと思います。また、もっと詳しく知りたい方は、
短期集中講座! TOEIC(R)TESTリーディング (アスカカルチャー)
もとても良い本です。しかし、650点を超えてからで良いと思います。
≪リスニング≫
このレベルでも次の≪総合対策≫で紹介する本をやれば特別必要ないとは思いますが、あえてリスニングだけをやりたいという方が居れば、
新TOEIC TESTリスニング出るとこだけ!
を薦めておきます。とても良い本です。先読みのやり方をここまで明確に、分かりやすく書いている本はこの本くらいです。
≪総合対策≫
ダントツで
新TOEICテスト 直前の技術—スコアが上がりやすい順に学ぶ
を薦めます。
この本で、どのPartに集中的に対策をとるべきかがわかるはずです。
言ってしまえば、Part1,2,5(の文法の問題。語彙問題はこのレベルでは落としても仕方ない),6です。
この4つのパートをいかに確実にとるかで600点に行くか否かが決まると思います。
≪まとめ≫
紹介するものが沢山あって、初級者の人には何が良いのかよく分からなかったと思うので、まとめておきます。尚このまとめに出てくる問題集は、私が600点突破までにやったものです。つまり、
ここに書いてある本だけで600点は超えます。もっといえば、『直前の技術』『文法出るとこだけ!』だけでも500点後半は行きます。特に、直前の技術は
リスニングパートをしっかり何度も聞いて音読してというのを繰り返してください。どの問題集も最低2周+間違えるとこをを1周は最低でもやってください。何度もやることで身体が覚えてきます。
まずは
英文読解入門基本はここだ!―代々木ゼミ方式 改訂版
に出てくるレベルの文章くらいは読めるようになっていただきたいという事。
次に、総合対策と文法(Part5の約半分の割合を占めます)対策は、
新TOEICテスト 直前の技術—スコアが上がりやすい順に学ぶ
新TOEIC TEST 英文法 出るとこだけ!―直前5日間で100点差がつく鉄則27の2冊が良いです。文法特急は2冊がきちんと終わってからで良いので、600点以降でも良いです。
この2冊は、どちらから始めても良いですし、同時にやっても構いません。試験が近い場合は直前の技術からやってください。模試がついていますが、やる必要はありません。
出てきた単語は単語カードなどに写して、全て覚えてください。
リスニング問題は、問題を解いて解答を見たら、最初のうちは英文を読みながらで良いのでリスニング音声に合わせて音読してください。何度も何度もです。特にPart3,4の比較的長い文章のリスニングには、聞きながらの音読を1つの文章に対して最低20回(1日5回×4回復習)やってください。音読は非常に大切です。私も、1冊の問題集に入っている同じ文章を何度も音読するようになって、急に点が伸び始めました。特に、スピードに慣れることができます。
また、よく使う表現も音読しているうちに覚えようと努力してください。
単語は、上の総合対策本などで出できた単語を覚える以外に、もしやりたかったら、
1駅1題 新TOEIC TEST単語特急
か、上に挙げた単語帳の中から自分が好きなものをやってください。
私は単語特急を使用しました。
模試はこのレベルの方は上手く復習することができない(間違える問題が多すぎて、復習で時間がかかり、身につく前に挫折してしまう。解くだけでは意味ないです。)と思うので、やらなくて良いと思います。
もし試験のリハーサルをしないと落ち着かないのであれば、いずれ購入するだろうと思うので、次の本をやっても良いです。
TOEICテスト新公式問題集〈Vol.5〉
中村澄子さんを始め、何人かのTOEIC講師の方々は公式問題集をとにかくやれと仰っていますが、この問題集は、先生の直接の使い方指導などがあって初めて生きてくる本だと思います。
何も知らない初心者が、大学受験の赤本を買っても大学に合格できないのと同じです。やり方や典型的な問題の解き方が分からない段階で真面目に解こうとするのは意味がありません。しかもTOEICの場合、他の参考書をやっていれば、傾向や出てくる問題もつかめてしまう世界です。
出るのが確実な典型問題の解法が身についていない段階では効果が薄いため、基本的に模試は650点をあたりを超えたらやりましょう。それまでは上に挙げた『直前の技術』等で、各パートの感じと典型問題をおさえてください。
模試のお薦めはまた今度700点対策の記事で書きます。
以上をやって、物足りないなと感じたら、上で紹介した本の中からいくつか勉強すると良いと思います。
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