東京ガス、米シェール開発買収 27億ドルで全株取得

東京ガスは16日、シェールガス開発を手掛ける米ロッククリフ・エナジーを約27億ドル(約3800億円)で買収すると発表した。化石燃料の削減圧力は強まるが、天然ガスは石油などより燃焼時の二酸化炭素(CO2)排出が少ない。水素など脱炭素の燃料は普及に時間がかかり、今後も需要は底堅いと判断した。

東ガス孫会社の米国のシェール開発会社を通じて、年内にロッククリフ社の全株式を取得する。東ガスにとっては、これまでで最大級の海外投資案件となる。ロッククリフ社は米テキサス州とルイジアナ州に鉱区を保有する。買収後は両州内の生産規模で東ガスが5番手の事業者になる。

東ガスが米国で扱う天然ガスは液化天然ガス(LNG)換算で現在の約4倍となる年1000万トン程度まで増える。生産したシェールガスは全て米国内で売る。

今回は日本企業のシェール投資でも最大級の規模になる。化石燃料を削減する流れがあっても巨額投資を決めたのは、再生可能エネルギーだけで全てのエネルギーを賄う難しさが分かってきたからだ。

発電所や都市ガスの脱炭素には燃焼時のCO2排出がない水素の利用が有望だが、クリーンな水素を大量生産する技術や調達網は世界でも未成熟だ。

太陽光や洋上風力は化石燃料に比べて収益率が低い。脱炭素時代でも安定して成長を続けるためには、化石燃料への投資が必要というトレンドに世界は変わりつつある。

実際、太陽光や風力の増加で天然ガスは需要が増えている。天候で発電量が変わり、調整力として火力発電を使うためだ。米エネルギー情報局(EIA)は2050年でも同国のエネルギー需要は3割が天然ガス、4割は石油と予測する。

すでに石油メジャーはオイルを含む「シェール回帰」に動く。10月には米シェブロンやエクソンモービルが500億〜600億ドルで開発大手の買収を決めた。米オキシデンタル・ペトロリアムも今月、中堅シェール開発企業を約120億ドルで買収すると発表した。

 

 

東京ガスの行動は素晴らしいです。

今の国際社会に合わせて「地球温暖化防止のために脱炭素、脱原発」の姿勢を貫いています。

ちなみに僕は東京ガスで電気代を払っています。

脱原発派である自分としては凄く安心します。