おじいちゃんは、安い耳かけ式の
補聴器を気に入ったらしいです。
「両方あると良いんよね」
もう一つ買います?
それじゃあ、お願いします。」
あら、今度はあっさりですね。

今日、二つ目が届きました。
早速両耳にかけて喜んでます。

さて、寝る前になって。
「passさん、今補聴器をはずそうと
したら、一つ無いんやが。
あんたどこかにしまった?」
そんな訳無いでしょ。

「おかしいなあ。
昨日もやったんよねえ。
一つだけ無くなって。」
・・・はい?

二つ目が来たのは今日でしょ。
「毎日毎日、どうしてかなあ。」
いや、だから今日来たのよ。
と探しながら、おじいちゃんを
追い詰める私。
おじいちゃんは、勝ち目が無いと
分かっているので、抗弁せずに
私の言葉を無視してるんだけど
しばらくすると、また
「おかしいなあ。昨日も・・・」
こらこら。

ありましたよ。
毛布の中に。

「ええ~っ。
何で足の方の毛布の中に
あるかねえ。」
知りませんよ。

「昨日も・・」

ここらへんで、話を聞いてた
おばあちゃんが大笑い。
おばあちゃん、この頃
調子が悪くて、いつもむっつりして
寝込んでいたので
久しぶりに楽しそうな顔見ました。

でもちょっと笑いすぎじゃないですか。
その後、私が用事で声かける度に
思い出し笑いしてましたよ。

・・・あれ?
笑われてるのは、もしかして
おじいちゃんじゃなくて、私?