概要
マニアを震わせる酒!萬膳!
萬膳とはどのようなお酒なのかを、蔵元の歴史・製法・こだわり、味わいから詳しく解説します。
萬膳という焼酎の特徴とはどのようなものでしょうか。
このお酒の特徴を歴史や製法、こだわりや味わいの観点から詳しく解説します。
昔から伝統を守り、継承していくということはたやすくないという現実をみなさんも分かると思います。
継承する歴史の中で、争いや突然の不幸など様々な困難な状況が意図せず起こります。
そんな状況を抜け100年、200年と受け継がれる伝統は存在そのものが奇跡で素晴らしいものとして讃えられるべきです。
今回ご紹介するお酒は、一度途絶えた伝統を復活させ私たち焼酎ファンを震えさせるほどうまい酒『萬膳』というお酒です。
まずは、萬膳を製造する万膳酒造になにが起こったのか、歴史を知りましょう。
万膳酒造の苦難と奇跡の歴史
萬膳 7
万膳酒造は、鹿児島県霧島市霧島の霧島山深い山の中に蔵を置く酒造です。
1922年創業のこの蔵元は現在四代目が蔵を率いています。
この蔵元に突如苦難が訪れたのは1969年の事でした。
当時、蔵元を三代目が継ぎ、三代目の弟である宿里利行氏が杜氏として蔵を支えていました。
しかし三代目が若くして急死した1969年から跡継ぎがいないことを理由に以降30年間休業することになりました。
ここで廃業を選択していたら、今の万膳酒造は存在しない可能性が高かったといえます。
30年もの長きにわたり焼酎を造ることがなかった万膳酒造ですが、1999年ついに復活の時を迎えます。
四代目として三代目の息子であった万膳利弘氏が当主となり、叔父であった宿里利行氏に指導を仰ぎ、宿里氏と共に万膳酒造を復活させました。
現在、宿里氏亡きあとも四代目がその伝統技術と焼酎の味を守り続け、大人気の入手困難な旨い焼酎を造り続けています。
伝統を復活させ、苦難を乗り越え作り上げた『萬膳』について詳しく見ていきましょう。
製法とこだわり
萬膳を造るにあたり、こだわりがいくつかあります。
まず、原材料の厳選です。
地元の契約を結んだ農家が造る「黄金千貫芋」を使用。
麹米に使用する米は秋田県の契約農家が造る「ひとめぼれ」を使用しています。
この使用される芋や麹米の米は、焼酎となったあとのラベルにも生産地と生産者が記載されるほど蔵元が自信を持って厳選した材料なのです。
さらに、酒造りで欠かすことができない水。
こちらは、カルデラ土壌やシラス層といった霧島連山独特の地層が生み出した「霧島レッカ水」という超軟水の水を使用します。
この超軟水という水質の水を使用することでまろやかで優しい味わいのお酒へとなるのです。
このように使用する材料を厳選し作られる製法は、
麹造りに甕壺仕込みを採用
蒸留の工程には木樽蒸留器を使用し造る
という伝統を大切にする製法をおこなっています。
甕壺仕込みは、手間と時間がかかり、大量に生産ができません。
さらに木樽蒸留器は、木の樽を使用して蒸留をおこなうため、ステンレス製のものと違い大量生産もできず、メンテナンスに手のかかる機材です。
しかし、手間をかけて大切に作られた麹により、萬膳の味わいが決まり、非常に重要な役割を果たしてくれます。
なぜ、あえて量を多く蒸留することができない木製の樽を使用した蒸留器を使用するのか。
それは、この木樽を伝統として長きにわたり使用すればするほど、木の香ばしさが酒に宿り、ナッツのような香りを感じることができる焼酎が出来上がる貴重な工程となるからです。
このように、こだわりの材料と製法により出来上がるのが『萬膳』です。
では萬膳の味わいはどのような特徴があるか見ていきましょう。
食事の友の味わいとは?
萬膳の味の特徴は、やはり手塩にかけて作った黒麹が造り出すコクと甘さの深み、木樽による香ばしい香りです。
芋焼酎特有の「芋臭い」という感覚がないのに、芋を優しく感じ芋を旨みとして感じることができる味わい。
これは、山奥の小さな蔵元万膳酒造にしか出せない天才杜氏宿里からの伝統継承とこだわりの結晶の味といえます。
萬膳商品
萬膳の商品は二種類のみになります。
『萬膳 芋焼酎』
霧島山の山奥という大自然に囲まれた中で、
厳選された鹿児島県産黄金千貫芋
秋田県三種町産ひとめぼれ
を使用したこのお酒は、食事の最良の友の名にふさわしい自然に感謝し出来上がった逸品です。
黒麹から生まれるコクの深い味わいと芋の旨みと甘みが感じられ、余韻には香ばしい香りが最後まで感じることができる優しい旨みと丸みのある焼酎です。
『萬膳 あきたこまち減農米使用 芋焼酎』
通常米麹に使用する米は、ひとめぼれです。
しかし、この焼酎はあきたこまちを使用して製造されたお酒となっています。
減農薬という栽培方法にもこだわった米でありその米を選び抜き使用しています。
さらに、熟成期間を一年間設け、ゆっくりと熟成された熟成酒となっています。
萬膳特有の香ばしい香りと、芋の旨み甘みはそのままに、熟成されたことで凝縮された甘さがバニラのような濃厚な香りと甘みを生み出し、トロリとより柔らかくなった舌触りとは裏腹のきれの良さが特徴的な味わいです。
濃厚さと淡麗さが共存し絶妙なバランスを持ったこのお酒は、年に一度きりの販売という入手困難必須のお酒の一つです。
まとめ
萬膳は、長い間の眠りから覚め、名杜氏であった宿里氏と四代目が復活させた万膳酒造が造りだす最高の焼酎です。
奇跡といえる復活に、焼酎ファンは歓喜し幻と消えることなくまた愛好家たちの口をうならせる焼酎となった奇跡のお酒といえるでしょう。
30年の休業を感じさせない旨さは、伝統的な製法を守り、こだわりむいた厳選素材、自然と共に造る山の中の万膳酒造にしかできないプレミアムな逸品です。
小さな蔵で一つ一つ丁寧に造られるこのお酒は、生産数が限られているため、入手困難な商品ですがぜひ一度その味わいに酔いしれて頂きたいお酒です。
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