概要
地元を愛する!千代の亀。
千代の亀酒造が生み出す日本酒はどのようなお酒なのか、製造する蔵元の歴史、製造、商品、味わいから解説します。
千代の亀酒造という日本酒とはどのような特徴のお酒なのでしょうか。
このお酒を知るために、製造する蔵元の歴史や製造のこだわり、商品や味わいから詳しく解説します。
今回みなさんにご紹介したいお酒は、長い歴史を持った老舗の蔵元が製造している『千代の亀』というお酒です。
地元や環境に向き合ってお酒を造る蔵元の『千代の亀』について知るためには、まず「千代の亀酒造」について紐解いていきましょう。
千代の亀酒造の歴史を知ろう!
千代の亀酒造(引用:千代の亀酒造株式会社)
千代の亀酒造は、愛媛県喜多郡内子町に蔵を置く1716年「亀岡酒造」という名前で創業します。
なんと303年目を迎えた老舗の蔵元なのです。
1948年、合資会社として設立すると、周りの廃業が相次ぐ1967年に代替わりが行われます。
そして、九代目当主となった亀岡酒造(現千代の亀酒造)は、酒造りの見直しを図ります。
九代目は、「本物を造るべきだ」という志のもと純米大吟醸酒の製造を始めます。
1985年、生酒造りへ力を注いでいた酒造りから生まれた「しずく酒」を発売します。
さらに2年後には、生酒「銀河鉄道」を発売するなど、相次いで生酒の新商品を発売していきました。
1995年になると、廃業の危機>が訪れます。
しかし、当時の県議会議員と地元会社の支援により、久保興業のグループ会社となり合資会社から株式会社へ変更します。
これにより、廃業の危機を乗り越えることができたのです。
地元市議や会社がこの酒造所を残すべきであると立ち上がり、手を差し伸べてもらえたという歴史は、いかに地元に愛されていたかがわかる出来事でしょう。
2008年には、カンヌ映画祭の公式レセプション酒として採用されます。
さらに同年と2012年には松山大学の学生とのコラボレーション酒「日本酒リキュールi-sole」を第三弾まで発売します。
2013年には、社名を現在の千代の亀酒造株式会社と変更。
蔵の所在地も現在の喜多郡内子町へと移動し、衛生面を向上させ冷房完備された蔵を新設します。
日本酒市場で初となる「愛媛酵母EK-7」を使用した日本酒商品を2015年に発売します。
この酵母でつくられた、千代の亀酒造こだわりの生酒を2種類発売しました。
創業300年を迎えると、伝統継承と地域貢献、成長と挑戦を続けていくことを表明しています。
300年以上の歴史を持つ千代の亀酒造のこだわりとはなんでしょうか。
知っておきたい!千代の亀のこだわりと味わい
300年、「命にこだわる酒造り」をモットーとして酒造りを行っているこだわりとは何でしょうか。
まず、地元の米・水・空気にこだわって製造する千代の亀酒造は、自然や人といういのちの中で、ここでしかできない酒造りを目指しています。
近年は地元の農家の協力のもと、減農薬栽培の
内子町産コシヒカリ
内子町産松山三井
この2種類の生産を始めます。
日本酒の80%が水でできているといわれるほど、使用する水は重要なものです。
小田深山を源泉とした小田川のほとりに蔵を置き、美しく良質な水を贅沢に使用して千代の亀を製造しています。
次に、機械による大量生産を行わないというこだわりがあります。
人の感覚を大切にし、米の状態・気温など人が見極めることを大切にする。
手間暇を惜しまず大量にはできない1本1本に思いをこめたお酒を人の手により作り上げることにこだわっています。
そして蔵は、管理が徹底されていることもこだわりの一つです。
冷房により温度管理がされた蔵で、もろみにクラッシックを聞かせながらの冷所保存管理をしています。
クラシックを聴かせることで、熟成・発酵を促しているのです。
製造においてのもっともこだわっている工程が、丸2日を要しておこなわれる「槽しぼり」です。
人の手によってもろみを袋に入れ、槽に並べ圧力を一切かけずにゆっくりと優しく搾り取ります。
人の手と時間をかけた搾りの工程により、雑味の少ないうまい酒ができあがるのです。
味わいは、フルーティな香りと、すっきりとした飲み口、透き通った感覚を感じるのが特徴のお酒となります。
こだわりは、名前の由来にもあります。
国歌である「君が代」の歌詞にある「千代に八千代に」から取り、そして亀は創業時の亀岡の名前から一文字とりました。
長く愛され、全国で愛される酒になるようにと込められたものとなっています。
そんなこだわりと願いが込められた千代の亀の商品はどのようなものがあるでしょうか。
魅力的な商品を紹介します!
『純米大吟醸 黒ラベル』
純米大吟醸 黒ラベル(引用:千代の亀酒造公式オンラインショップ)
パッと花咲くような華やかな香りと繊細な味わいが特徴の「黒ラベル」は、松山三井を使用した純米大吟醸です。
やや辛口の味わいは、甘さと辛さのバランスがよく、すっと消えるキレは優しく、香りはほのかな香りであり他を邪魔しない優しいお酒です。
『槽無垢』
槽無垢(引用:千代の亀酒造公式オンラインショップ)
純米吟醸の「槽無垢」は、無濾過生原酒のお酒です。
愛媛県産松山三井を58%まで磨いたこのお酒は、フレッシュな香りが生らしさを出している日本酒です。
フレッシュな香りは、華やかさがあり搾りたてのまま瓶詰めされたようなパッとひきつられる香りです。
米の甘みと少しの辛みがバランスよく飲み飽きない味に、切れのよさは次々と口に含みたくなるキレとなっているお酒となっています。
『純米大吟醸 銀河鉄道』
純米大吟醸 銀河鉄道(引用:千代の亀酒造公式オンラインショップ)
30年以上のロングラン商品である「銀河鉄道」は、農薬不使用の米を厳選して使用し、マイナス環境で10年間もの熟成をおこなった贅沢なお酒です。
10年前のフレッシュさを残しながら、熟成年月分のコクやうまみをしっかりと感じるという美しく上品な日本酒です。
まとめ
千代の亀は、老舗蔵元千代の亀酒造が生んだ日本酒です。
命と向き合った酒造りでできたお酒は、祖先からの言葉や伝統を重んじ、原点回帰し、地元産にこだわった原料の使用により、蔵の地内子町でしか造ることができない酒となりました。
今までも、そしてこれからも地元を愛し、愛され、全国にファンを持つおいしい日本酒なのです。
千代の亀 銀河の紙ふうせん 500ml 純米大吟醸生古酒
千代の亀 銀河鉄道 720ml/1800ml
千代の亀 しずく酒 720ml 純米大吟醸生酒
https://linxas.shop/sake/chiyo-no-turtle/