概要
日本でも人気が高いスコッチウイスキーは数多くあります。
その中でも、最近日本でも有名になりつつある本格派のブランドの1つにグレンファークラスが挙げられます。
スコッチウイスキーはクセが強いと感じている日本人も多いですが、なぜかグレンファークラスだけはスッキリと飲むことができると感じる人も多いようです。
今回は、そんな人気上昇中のグレンファークラスについての歴史やこだわりについて紹介をしていきたいと思います。
目次[非表示]
グレンファークラスの歴史
グレンファークラスの製造方法
グレンファークラスのこだわり
グレンファークラスの歴史
グレンファークラス(引用:Glenfarclas)
1836年に創業したグレンファークラスは、現在ではスコットランドでは数が少なくなった家族経営で成り立っているブランドです。
“緑の草が生い茂る谷間”という意味があるグレンファークラスのウイスキーは、その名の通り自然が豊かで水源に恵まれたベンリネス山の麓で作られています。
ベンリネス山に降った雨がきれいにろ過され、川に流れ着いた澄み通った水がウイスキーづくりに使用されています。
山の水が浄化されるのには非常に長い時間がかかり、その水をふんだんに使っているグレンファークラスはまさに山の恵みとも言えるでしょう。
1880年代には、ダンネージと呼ばれる巨大な熟成庫が完成。
厚い壁と床に囲まれたこの熟成庫はスコットランドの変わりやすい気候や温度にも対応できる作りとなりました。
このダンネージが作られてから、グレンファークラスの勢力はさらに増加。
地元スコットランドでは日常的に愛飲されるほどメジャーなブランドとして確立していったのです。
アメリカや日本、東南アジアでも最近は非常に知名度が上がってきています。
味わいもさっぱりとしていて誰もが飲みやすいウイスキーとして賞もたくさん受賞するようになりました。
グレンファークラスの製造方法
グレンファークラス(引用:Glenfarclas)
グレンファークラスに使われている大麦麦芽は、ベンリネス山の麓で作られています。
その土地で作られた大麦麦芽とその土地に流れる川の水を原材料として作っていますので、味わいも香りも雰囲気までもがベンリネス山そのものなのです。
また、大麦麦芽自体もこの山から流れ出る水を使用して育てられていますので、水と大麦麦芽の相性もバッチリ。
含水の家庭での吸水率も非常によく、大麦麦芽に目一杯の清流を含むことができるのです。
乾燥まで済むと、一般的なスコッチウイスキーと同様に発酵からろ過、蒸留まで行われます。
こだわっているのは熟成の部分。
熟成にはダンネージが使用されており、安定した湿度と温度に囲まれた環境で樽に詰められているウイスキー原酒はムラなくしっかりと寝かされます。
熟成樽に使われるのは、グレンファークラスの場合には100パーセントがシェリー樽と決められています。
これもグレンファークラスのこだわりの1つ。
シェリー樽ならではのフルーティ感と爽快感が、ブランドのイメージとしてぴったりだと判断したのです。
バッティングをする際にも、同じ熟成樽で作られていた原酒は合わせやすくて馴染みやすいのです。
そのため、数百種類の原酒をバッティングした銘柄でもクセも飲みにくさもなくスッキリと飲むことができます。
グレンファークラスのこだわり
グレンファークラス21年
(引用:Amazon)
グレンファークラスのこだわりは、まずはシェリー樽のみでの熟成が行われていることです。
一般的にシェリー樽での熟成は、味わい深くて濃厚かつ、香り高いウイスキーが作られるということで人気が高いです。
しかし、コスト面でも高い部分があるため、多くのウイスキーブランドでは特別仕様のウイスキーにのみ、シェリー樽を使用しています。
しかし、グレンファークラスは樽のコストをかけてでも全てが美味しく飲みやすく、“グレンファークラス”らしい味わいを作り上げるという強い信念があります。
そのため、たとえ短い熟成期間の原酒にでもシェリー樽を使用し、そのシェリー樽で作られた原酒を最高の味わいに再現するために、巨大な貯蔵庫を用意したのです。
グレンファークラスのこだわりは、売り上げや利益だけではなく本物のウイスキーを作りたいという気持ちを一番に出しているからこその思考なのですね。