概要
過去にもウイスキーづくりを行なっていた場所に蒸留所を構え、さまざまな困難に立ち向かって時には工場の閉鎖などの危機にもなったローズバンク。
しかし、現在その銘柄は非常に高値で取引されるようになりました。
その壮絶な歴史やブランドとしてのこだわりとはどのようなものなのでしょうか?
ここでは、ローズバンクが抱えていた苦難とともにその歴史などについてまとめていきたいと思います。
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ローズバンクの歴史
ローズバンクの製造方法
ローズバンクのこだわり
ローズバンクの歴史
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Rosebank Whiskyさん(@rosebankwhisky)がシェアした投稿 – 2018年 7月月11日午前2時53分PDT
ローズバンク自体が創業を開始したのは1840年からだと言います。
しかし、その前にも1798年頃からいくつかの蒸留所がその場所に存在し、ウイスキーづくりを行なっていた形跡があります。
スコットランドのクライド運河のほとりに存在するローズバンクの蒸留所は、創業した時にはすでにある程度、お酒づくりをするために必要な材料は揃っていました。
1823年にスターク家がこの場所で使われていなかった蒸留所を使用してキャメロン蒸留所にてウイスキーづくりを始めました。
しかし、1840年にローズバンクの創業者であるジェームズ・キンランがこの蒸留所を買い取り、ここからがローズバンクの始まりになります。
1861年、キャメロン蒸留所の方が倒産をしたことでローズバンクは固有のブランドとしてウイスキーを作ることができるようになります。
1868年には、ローズバンクとしての蒸留所を新たに立ち上げて勢力をより強いものにしていきました。
その後、ローズバンクはDCLやギネスなどの傘下に入りながらブランドを守り続け、ローランドの会社に入ることで一時は落ち着きました。
しかし、1993年にローランドの蒸留所が閉鎖されたことで同時にローズバンクの蒸留所も閉鎖されることとなります。
現在、まだローズバンクはウイスキーを新たに発売することはしていませんが、2019年に経営を再開するという話もあります。
おそらく、現在は売り出すためのウイスキーづくりに励んでいるところなのでしょう。
ローズバンクの製造方法
(引用:rosebank)
蒸留所としての歴史は非常に長いローズバンクは、スコットランド西部のキャメロン地区に存在します。
ローズバンクではキャメロン地区で取れた大麦を主な原材料としてウイスキーづくりを行なっています。
大麦が穂をつけると蒸留所の職人たちが様子を見に行ったりと原材料作りから手を加えるほどのこだわりぶりがあります。
大きく穂をつけた大麦が採取されると、新鮮なうちに蒸留所まで運ばれて澄んだ水につけられます。
水をしっかりと含むことで、味わいには深みと柔らかさが生まれるのです。
しっかりと水が浸透した大麦は、麦芽を乾燥させるのですがこの際に使われるピートにもこだわりがあります。
ピートはしっかりと香りがつくように一般よりも低温でゆっくりと乾燥させられます。
そのため、ローズバンクのウイスキーにはピートのスモーキーな香りが強く感じられるのです。
こうして乾燥した大麦麦芽は粉砕されて再び水に浸して麦汁が作られます。
しっかりと麦のカスを取り除くとウイスキーの元となる麦汁が金色の色を見せます。
続いてローズバンクのウイスキーを作るために行われる工程としては、ローランドの蒸留所ならではの蒸留があります。
それは、なんと3回もの蒸留を行う製造過程です。
通常、蒸留には非常に手間と時間がかかるため一回、もしくは二回の蒸留が一般的です。
しかし、ローズバンクではローランド地方で最もメジャーな蒸留方法を採用しているため三回もの回数を蒸留します。
綺麗に蒸留されたウイスキー原酒は、そのまま熟成樽に詰められて一定期間、樽の中で眠ります。
主な熟成樽の種類とするとホワイトオークなどのオーク樽が一般的ですが、シェリーカスクを使用する銘柄も存在します。
ローズバンクのこだわり
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Rosebank Whiskyさん(@rosebankwhisky)がシェアした投稿 – 2018年11月月23日午前8時12分PST
ローズバンクは、歴史を見ても分かるようにブランドを継続するためにさまざまな企業に買収をされています。
しかし、ただ買収をされているのではなくあくまでも“ローズバンク”というブランドのこだわりと信念を守り抜くことは忘れていません。
ですので、条件に合わない企業の買収は却下し、品質を損なうことなくブランドを継続できると判断した企業にのみついていく方針を固めています。
ローズバンクではローランド地方に伝わる伝統的な蒸留方法など、一般とは少し異なる製造方法を行なっておりこれは時間もお金もかかるものになります。
しかし、買収を求める企業の中には大量生産を目的とした機械化などを進める企業もありました。
このような企業には絶対に乗らず、古くから伝えられているローランドならではの製法を守り続けることができる企業を大切にしています。
ローズバンクには製造方法にもこだわりがありますが、ブランド力を維持することに強いこだわりを持っているのです。
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