すべてのすべて日記 -28ページ目

すべてのすべて日記

もらったものしかあげられない

 

勝手にすばらしい音が響く。

 

どうやっても、いい音が出てくる。

 

 

僕が弾いているのではなく、ピアノのほうが勝手にいい音を出してくる。

 

僕の頭の中に、無数の音楽のメロディ、響き等がすでに存在している。

 

組み合わせは自由自在。

 

 

花が語りかけてくるように。

 

さわやかな風が吹いてくるように。

 

雷が激しい感情をぶつけてくるように。

 

 

それらが、完璧なリズムの鼓動のなかで、今の命を生きる。

 

生まれては消えてゆく一つ一つの音が、

 

宇宙の中の永遠の今を表現している。

 

 

恋人が永遠の時間を潜り抜けて僕のもとへやって来て、

 

耳元でやさしくささやく。

 

その恋人が語ったメロディを忠実に

 

白と黒の鍵盤のうえで表現する。

 

 

ゾクゾクする大いなる甘美の中で

 

最後にその恋人が僕に口づけする。

 

 

それが、僕の命であり恋人であるピアノの証しである。

 

 

 

 

イエイ。