楢山節考 [DVD]/東映ビデオ

今村昌平監督の「楢山節考」を観ました。


信州の山奥の小さな村の話です。


70歳になると老人は厄介者となり、山に捨てに行かねばなりません。


主人公の辰平にも、69歳になった自分の母親を捨てる時が


近づいてきました。


村の掟は絶対であり、何人であれ破ることは許されません。


畑の作物を盗んだ一家は、村人によって罰せられ、全員生き埋めにされます。


その残酷さと対比するように、村のカップルが行うセックスの描写が生々しく


(今村監督の映画ではお約束なのですが)生命の力強さを感じさせます。


それにしても何という、恐ろしい程のリアリティーでしょうか。


わずかばかりの資源しか持たない東北の村の、生き残る術が


人間の尊厳を冒涜することであっても、誰が責められるでしょう、


しかも辰平の母おりんを演じる坂本スミ子さんが、当時まだ40代だったとは!


自分の運命を受け入れる覚悟を決めた母親と、母に愛情をかける息子。


終盤の雪が降るシーンは涙なくしては見られません。


こういう厳しい現実を突きつける映画を


今の映画界でも作るべきだと思うのですが・・・・・・。








大人は判ってくれない [DVD]/ジャン・ピエール・レオー,クレール・モーリエ,アルベール・レミー

フランソワ・トリュフォー監督の「大人は判ってくれない」を観ました。


12歳のアントワーヌは、学業不振で授業中もイタズラばかり、


家では仲の悪い両親の口論を聞かされてウンザリする日々。


学校は停学になり、遂にタイプライターを盗んで、少年鑑別所に


入れられてしまいます。


といっても彼はそんなに酷い非行少年というわけでもなく、


映画全体を通して自分の人生を模索している少年の青春物語という、


爽やかさがありました。


子どもだからといって、大人に守ってもらえれない。自分がどう生きるか


12歳にして突きつけられるというのは、かなり厳しい社会だな、と


思いましたね。


ラストの海のシーンがいいです。







ゲームの規則 [DVD] FRT-265/ファーストトレーディング

印象派の画家、ルノワールの次男


ジャン・ルノワール監督の映画「ゲームの規則」を観ました。


第二次世界大戦前のフランス上流社会を描いた群集劇です。


飛行家アンドレが大西洋をたった二時間で横断することに成功して


何か一言と求められます。そこで


「これはある女性のためにやったのに、その人は来ていない」


と不満を漏らしのでした。その女性とは親友ロベールの妻、クリスチーヌ。


二人は長い間不倫関係にあったのです。そしてロベールにも愛人が


いました。


嘘に嘘を重ねた三角関係、四角関係は徐々に破綻し、崩壊の道を


辿ることになります。最後には哀しい結末が待っていました。


上流社会の「ゲームの規則」とは、かくも厳しいものであります。


こういうドライな恋愛は、いかにもフランスらしいですね。


映画のカット割りが奥行きがあって素晴らしいです。


何度でも見直したくなる名作ですね。