著者『万引きがやめられない』の中で吉田精次先生が

『クレプトマニアの衝動と内的刺激の関係』

について仮説を立てられています。


この仮説を自分たちに当てはめてみても

納得がいっています。


よく旦那さんに

『どうして窃盗症になってしまったんだろうね。私は嫌味ったらしいとこがあるし、私が嫌な気分にさせてたら、遠慮なく教えてほしい』

と言っています。


ある時、旦那さんは

『家事育児が大変なのはわかる。俺の仕事より体力的に家事育児の方が絶対大変だと思うけど、もっと俺のことも労ってほしい』

と言っていました。


子供が今よりもう少し小さかった頃

私自身がいっぱいいっぱいになっていて、

子供が産まれる前の様に

旦那さんの仕事の話を聞く時間はありませんでしたし、

旦那さんが家にいるなら、

旦那さんに子守をお願いして

私は1秒でも長く一人でいたい、

と思っていました。


夫婦の子供なのに

旦那さんはすごく楽しそうに育児をしていて

自分ばかりがしんどいことをしている

と思っていました。


旦那さんに

『もっと労って』

と言われたときも、

『私の方が体力的にもきついし、休みなく子供と付き合ってるのに。虐待しそうになる自分と葛藤しながら育児してるのに、デスクワークで座ってるだけのあなたに何がわかるのよ』

と話が進まないこともありました。


依存行動のメカニズムとして

仮に、旦那さんが

『仕事頑張ってるのに、妻に

労ってもらえない』という抑制された感情があって、

旦那さんの内面でストレスや葛藤が起こり、

その気持ちを押し殺し、

処理できない感情が一定以上溜まってしまうと、衝動を作動させてしまい、

依存行動となって現れ、

万引きに繋がってしまいます。

万引きは数ある行動の癖の一つですが、

万引きから得られる快体験が、

『ストレスの捌け口=万引き』

という繋がりを強めていきます。


万引きという依存行動に対して

外部から叱責や説教で罰を与えると、

旦那さんの内面には更なるストレスがかかるでしょう。

やめようと思えば思うほど緊張が高まり、

緊張からの解放感を求めて衝動が作動しやすくなってしまいます。


また自分を責めたり、

自分は価値がない人間だ、

と考えることで内部から自分を傷つけることも

同様に衝動の引き金となりかねません。


『自分は万引きを繰り返すダメ人間だ』

と自己否定することや

『もっと強い意志を持たねば』

『自分が強くなれば大丈夫』

という考えは

処理できない感情を溜め込むことに繋がり逆効果です。



『話せる相手とストレスに感じていることを話す』

『自分で抑制していた感情を聞いてもらい吐き出す』

という心に排水路を作ってストレスを外に出すことが必要になります。



依存症に詳しい人や自助グループの仲間に出会い理解者を得ること、

なんでも言える場所を見つけること、

自分を偽らず、飾らず、経験や思いを話すこと、

回復のために誰かに会うこと、

こんなことが依存のループから抜け出す方法です。


窃盗症のせいで

旦那さんは働いていない時期がありました。

そこで2人で育児をして、

私も体力的に余裕が出来て、

夜もしっかり寝れる日が続き、

旦那さんの話を聞いてあげたい、

と思う余裕も出てきました。


これまで旦那さんにストレスを与えていたのは

妻である私ではないかと思うと、

大変申し訳なく思います。


参考文献

『万引きがやめられない』

吉田精次 2020