晩年

 辻泰彦(1945-)が外出すると、どこかの婆あが買い物車を押してとぼとぼと歩いているのに出会う。この婆あにも若い日はあっただろうし、恋をしたこともあっただろう。歳月は全てを奪った。辻泰彦は多くの女に出逢い、別れて来た。彼女らの人生の中で辻泰彦はどんな意味を持っただろう。