掛川周辺の化石【 Chlamys ( Mimachlamys ) satoi 】その2 | 関東化石採集の旅

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Yahoo!ブログの閉鎖に伴い、全ての記事を引っ越しました!

皆様、お久しぶりです。(´▽`)ノ
腰を悪くして、化石採集に行けず、クリーニングも出来ずにブログを休載していましたが、腰の具合が回復してきましたのでブロガを復活します!
(^o^)

が、、、しかし、YAHOO!ブログはあと数ヶ月で閉鎖なんですが…
閉鎖までの間は、頑張って化石界にその名を残していきたいところです!

さて、復活の第1段は、昨年4月1日に『cymatoseras』さんと一緒に採集した、掛川周辺では滅多に採集できることが無かった『サトウニシキ』です。




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イタヤガイ科
和名 : サトウニシキ
学名 : Chlamys ( Mimachlamys ) satoi ( Yokoyama , 1928 )
殻長 : 42.01mm
殻高 : 44.18mm
産地 : 静岡県掛川市大字下垂木
産出岩層 : シルト層
産出頻度 : 普通(この産地では)
特徴 : 殻は大型で扇状。殻質は厚く硬く、膨らみはやや強い。殻頂の両側に翼状の突起があり、左右両側に岩などに付着する足糸を出す隙間がある。殻表には約25~30本の鱗片を伴わない太い放射肋が発達しており、各放射肋の両側には細い放射肋が併走して存在する。

※ この産地では『モミジツキヒ』と共に普通に産出していましたが、保存状態が悪く、真面に採集できた個体が殆どありません。
もう少し保存状態が良ければ…


『サトウニシキ』は、掛川動物群の絶滅種です。現生種で近似種の『アズマニシキ Chlamys (Azumapectem) farreri nipponensis(Kuroda,1932)』と違いを比較してみます。
比較画像の『アズマニシキ』は、千葉県木更津市畑沢産(下総層群 上泉層産)の貝化石ですが、現在でも日本近海の水深50m以浅の岩礫底で普通に生息しています。


【現生種『アズマニシキ』と比較】

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右側:サトウニシキ
左側:アズマニシキ

※貝化石マニアが観れば違いは一目瞭然です!頂角が『サトウニシキ』の方が広く、放射肋の太さが『アズマニシキ』より一定の太さでバラツキがありません。放射肋の太さが安定している『ヒオウギ』と『アズマニシキ』の中間が『サトウニシキ』と言った感じです。


ん~ 『ヒオウギ』との比較画像も掲載しておけば良かったかなぁ~



【放射肋の比較】

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解説にあるとおり『サトウニシキ』には鱗片突起はありません。



この『サトウニシキ』を採集した産地のその後が気になります。
どうなっているのでしょうか?
(?_?;

今度、静岡に行くときには確認をしておきたいと思います。