皆様、こんにちは。
今年もあと僅かになりましたね。
最近は屏風ヶ浦以外の化石産地に全く行かなくなりましたが、今年の年末は久しぶりに掛川で締めくくりたいと思っていますが…
天候次第ですかね?(?_?;
さて、本日の化石は題名のとおり『アラスカニシキ』です。多産種の『Parvamussium alaskense languidum(Ozaki,1958)』の現生種です。
一時期は、たくさん採集できたのですが、ここ最近は全く採集できなくなりました。
【第1標本 左殻】
ワタゾコツキヒ科
和名:アラスカニシキ
学名:Parvamussium alaskense ( Dall,1871 )
殻長:21.55mm
殻高:22.52mm
特徴:殻は円形で小型。殻質は極薄で向こう側が透けて見える。膨らみは弱く、足絲湾入はやや深い。右殻殻表には微細な輪脈が発達しており、左殻殻表には弱い鱗片が連なる放射肋がある。
現生種は、東北地方、山陰地方以北の北太平洋の水深50m~560mの砂泥底に生息。
【第1標本 放射肋拡大画像】
同じ岩塊で左殻と右殻が入り混じり、完品ではないものの多くの個体が採集できた。
この産地の特徴で、ほとんどの種類が散逸型で採集されるものなのだが、特定の種類に限っては、固まって産出する傾向が見受けられる。この種も固まって産出する傾向が見受けられる。
【第2標本 右殻】
合弁
殻長:18.07mm
殻高:17.76mm
【第2標本 輪肋拡大画像】

この産地で多産種の『P. alaskense languidum』よりも輪脈が強くハッキリしており、 各輪脈の間隔も広い。
【第3標本 右殻 内面】
殻長:17.90mm
殻高:19.01mm
【第4標本 右殻 内面】

殻長:18.13mm
殻高:19.45mm
殻が薄いだけで無く、壊れ易い。
クリーニング後に木工用ボンドを水に溶かした薄め液を塗る際に殻の一部がハケに張り付いて、標本が破損する。
たくさんの個体を採集したが、納得のできる良い標本は1個も得られていない。



