「インタビュー」2PM Jun. K、音楽で20代を語る...“時間がかかっても、音楽で認められたい”

 

人気アイドルグループ2PM Jun. Kの目標は確かだった。ひたすら音楽だった。高校生の時に2ヶ月間のお小遣いを貯めて和声学の本を買ったのも、新人時代のスケジュールを終えて夜遅く宿舎に戻ると、ベッドではなくにコンピューターの前に座っていたのも、自分だけの音楽を作ってみたいという情熱からだった。 

Jun. Kが、先月27日に発売した2nd ミニアルバム「My 20's」には、大衆に一歩近づいていける恥ずかしくない音楽をしたいという彼の覚悟が込められている。「2PM」、「アイドル」のJun. Kではなく、「良い音楽を作る」Jun. Kとして人々が見てくれるその日まで、彼は黙々と自身の音楽人生を切り開いていく計画だ。 

Q. 新しいアルバム「My 20’s」を発売した感想は? 

Jun. K:約1年ぶりに発売したミニアルバムです。僕の20代の感情で、僕が身を持って体験した社会や人々の考えなどをアルバムに収めました。その当時の記憶を遡ってみるためにミニホームページやアルバムも引っ張り出して、20代に見た映画も再び見てみました。 

Q. 20代が過ぎていくということについて寂しさはないですか? 

Jun. K:20代が過ぎていくというより、僕が年をとっていくということが悲しいです(笑)。実際、悲しいというよりは、20代に沢山の経験をしながら僕が感じたことが多いということに感謝しています。先輩や両親が褒めてくれることと、僕が直接経験することは違うじゃないですか。今後もずっと音楽をしなければない僕の立場としては、色々な経験を積むことができたのはとても良いことです。 

Q. タイトル曲「引っ越しをする日」について紹介してください。 

Jun. K:今年初めに引越しをしながら感じた思いを歌にしました。新しい家に行くというときめきもありましたが、荷物を持ち出した後の空白のスペースを見ると心が空虚で、5年間住み慣れた場所と別れるということが悲しかったです。思い出まで消えてしまう気分でした。その時の感情を文章で表現して歌にしました。恋人たちとの別れと愛に例えた歌でもあります。 

Q. 「引っ越しをする日」は、昨年発売した1stソロアルバムのタイトル曲「THINK ABOUT YOU」より気楽に聴くことができる音楽ですが、大衆的な方向に変えたんですか? 

Jun. K:「THINK ABOUT YOU」は、パク・ジニョン代表だけが気に入ってくれました。R&Bとフューチャーというジャンルが大衆になじみやすいと思いました。結果的にパク・ジニョン代表だけが、その歌を気に入ってくれました(笑)。今回のアルバムを準備しながらパク・ジニョン代表とご飯を食べたんですが、僕に「君がしたい音楽をするのはいい。でも、君の音楽をするにはソロ歌手 Jun. Kとしての地位も確保しなければならないし、大衆ともっと共感することが必要だ」と助言してくれました。だから今回のアルバムは、共感をもたらすことができる音楽を作ってみようと努力しました。歌詞を書くのに時間が長くかかりました。共感を呼ぶ歌詞を書いてみ見ると自然に僕の話から始まりました。 

Q. アルバム名と同じタイトルの曲である「My 20’s」をタイトル曲にしたくなかったのか? 

Jun. K:「My 20’s」は、僕がしたかったジャンルの音楽です。「My 20’s」、「引っ越しする日」以外にも多くの曲を作りました。ところが、JYPのジョンウク社長が「引っ越しする日」を聴いて、僕に連絡をしてきました。歌を聞いて電話する人ではないですが... (笑)。タイトル曲にと思っていた歌でもなく、僕の歌唱力を披露しようとした歌でもなく淡々と感情を伝えるような歌なので、社長は「引っ越しする日」を聞いて涙が出そうだったとおっしゃいました。その話を聞いて、僕自身の欲を少し捨てました。今回のアルバムは、僕の音楽へのこだわりや欲よりも大衆が気楽に聴くことができる音楽を準備しました。 

Q. チョン・ソミ、Double Kなど、フィーチャリングに参加した顔ぶれが豪華ですが、これもまた大衆性を探すためのプロセスのひとつですか? 

Jun. K:「11月から2月まで」は、本来ソロ曲として書いたものです。でも、途中で女性の声があればいいと思いました。20代前半に、初恋を始めたそのときのときめきを表現できたら良いと思いました。チョン・ソミと連絡していたところで、ソミのビタミンのような初々しいイメージとよく似合うようでフィーチャリングをお願いしました。 

Q. Double Kはどういうきっかけで参加しましたか? 

Jun. K:「My 20’s」は、元は僕が1番だけ歌う歌でした。Double Kとはとても親しいし、よく会うので「My 20’s」を聴かせてみると本当に良いと言ってくれました。だから兄さんに2番を歌ってほしいと頼んだら、10分から20分で歌詞を書いてすぐに録音しました。「My 20’s」は練習生の時の僕の不安な思いを盛り込みました。歌手を夢見る練習生たちと、夢と未来に対して悩む人々にお勧めの曲です。 

Q. 2PM Jun. Kとソロ歌手Jun. Kの違いは? 

Jun. K:2PMでは僕が最年長です。うちのメンバーたちはセクシーな魅力がありますが、その魅力をどうしたらよりハイクォリティな作品に作り上げることができるかということについて悩みます。僕の音楽をするときは、より自分自身のストーリーに集中します。他のメンバーと違って、僕は2PM以外の活動は音楽だけです。時間が長くかかっても、音楽で人々により近づきたいです。 

Q. 2PMは今後どうなっていくと思いますか? 

Jun. K:メンバー同士で、どんな状況が来ても2PMというグループは最後まで守ろうと約束しました。現在テギョンが軍隊に行って、僕は今年初めコンサートで肘を怪我しました。来年1月にピンを抜いて少し日本で活動をした後で入隊する予定です。次はウヨン、チャンソン、ジュノが軍隊に行きますが、行って来たら、その後は完全体でファンに公演を披露しようと約束しました。メンバーたちと家族以上に深い関係です。 

Q. ご自身にとって2PMとは? 

Jun. K:2PMが途中で大変なことや良くないこともありましたが、2PMのメンバーは今後の人生を共に導いていく仲間です。社会生活をしながら良い人に会うのは簡単ではないですが、本当に良い友達に会いました。お互い頼り合える友人に出会えて幸せです。 

Q. 日本と韓国で2PMの新曲に対する温度差がありますか? 

Jun. K:韓国でも音源の成績が良ければいいのですが、僕は今の過程が僕自身の音楽をもっと知っていきながら誰でも共感できる音楽を作っていく過程だと思っています。作業の時から成績に対してはあまり大きな期待はしていません。代わりに僕の音楽を僕が聞いたときに恥ずかしいと感じたくはありません。共感できる音楽を作りたいですが、恥ずかしい音楽を作るのはやめようというのがモットーです。多くの人が、後になってJun. Kの音楽がいいと言ってくだされば、この上なく感謝だと思います。 

Q. 音楽以外で活動したい思いはないですか? 

Jun. K:ミュージカルにも一度出演したことがありありますが、本当に面白かったです。オファーもずっとありましたが、実際ミュージカルをしてみると他の活動と並行するのが簡単ではありません。ミュージカルは、多くの人々とひとつひとつ息を合わせる必要がありました。本当に多くの練習が必要で、歌手活動と並行しようとしたら僕の健康が危うくなりました。その後ミュージカルは、完全に作品に集中することができるときにしようと決心しました。今は音楽に集中したいです。 

Q. ご自身の20代をまとめてみると? 

Jun. K:華やかですが辛かった時代です。いつも多くの心配をしていました。2PMとして人気があるときでも「どうすればずっと音楽をする人になれるだろうか」と悩みました。最も多く胸を痛め多く悟ったのは、2012年に父が亡くなった時です。本当に突然亡くなって、最後をみとることができませんでした。その1年前に友人のお父さんが亡くなったとき、友人が父親によくしろと言ってくれた時は深く感じませんでしたが、父が亡くなってとても後悔しました。 

Q. 良い思い出には何がありますか? 

Jun. K:2PMとしてデビューして、1位になって、年末の大賞を受賞したことです。その中でも、僕が作曲した曲が世の中に出た時は嬉しかったです。小さい頃の夢は歌手より作曲家でした。家の経済状況が良くなくて2か月分の小遣いをためて和声学の専門書を買いました。作曲家になりたいと理解もできない本を勉強していた時期がありましたが、2011年にKBS「ドリームハイ」のOSTを作りました。初めて僕が作った曲が発売されたわけです。そして、2014年に2PMの4thフルアルバムのイトル曲に僕が書いた「Go Crazy」が決まった時は、母と電話で話しながら泣きました。 

Q. 30代で成し遂げたいことは? 

Jun. K:多くの人が30代になると現実に安住してしまうようです。最近放送に出る練習生を見ると切実さが感じられます。その切実さを僕も持っていました。デビュー初期に全てのスケジュールを終えて深夜になって宿舎に戻って、僕の音楽がしたくて寝ているテギョンを起こさないように用心しながらコンピューターの前に座った時期がありました。その時を思い出すと、音楽に対する情熱が再びわいてきて、自然に作業室のいすに座るようになります。初心をずっと忘れないで最後まで持ち続けたいです。 

Q. 後輩たちを見るとどんな思いがわきますか? 

Jun. K:昨年ソロ活動をした時ですが、音楽番組に出演したら僕が一番先輩でした。きまり悪かったです。(笑) 

Q. 練習生や後輩に言いたいことはありますか? 

Jun. K:「THE UNIT」や「MIX NINE」を見ながら、僕が今再び練習生になったとしたらどうするだろうかと想像してみました。今は僕が練習生だったときよりずっと激しくなって、まるで戦争のように競いあいます。僕が練習生だった頃は、外国歌手のパフォーマンス映像を探すなど本当に大変でした。でも最近は違います。練習生のレベルもかなり高いですし、練習生たちが有名になることが目標ではなくて歌手になりたいという切実さで熱心に準備したら良い結果が出ると思います。 

Q. 今後の計画は? 

Jun. K:2日にコンサートを開催します。今回のアルバム全曲のステージをお見せする予定です。先に述べたように、日本活動の後に国防の義務を果たす計画です。多くの変化があると思います。