先日、俳優の松平健さんの奥さんが亡くなったというニュースの中で、うつ病やパニック障害に苦しんでいたとありましたね。もちろん、それだけが原因ではないだろうし、どこまで真実が報道されているかわからないし、むしろ報道しなくてもいいとも思うけど、それでも、うつ病などの精神疾患で苦しんでいた友人がちょいちょいODをしていたことなどを思い出しました。
私自身、ずいぶん以前にパニック障害と診断を受け、一時期は自分をコントロールできないことに恐怖を感じていましたが、「死にたくない!」とは思うものの、[死にたい」と思ったことはこれまでに一度もありません。
なので正直なところ、友人がODをした時、リストカットをした時、どういう心境だったのかぼんやりとしか想像ができません。生きていることが辛くて死んでしまいたいとよく聞くけど、死ぬほうが怖いと思えてならないのです。「生への執着が強い」と言われたことがあるけど、そう考えると私が「死にたくない!」と思う強い気持ちそのままに、「死にたい!」と強く思う人がいるということなのかもしれませんね。
もちろん、そんなことは思ってもいないのに、自分でも理解できないまま、心を死へ向かわせてしまうからこそ、病気として治療が必要なんでしょうが、そう考えると辛い辛い病ですね。
件のうつ病の友人とは実は三年ほど前に縁を切りました。なんて言ったところで、「あんたとは絶交だ」とか宣言したわけでもないけど、私の中で縁を切りました。そもそもの付き合いは中学時代から。私は三十代なので二十年を軽く超える年月であり、その半分の約10年は「うつ病で苦しんでいる」彼女との付き合いでした。
友人として、いろいろ努力はしてきたけど、もう無理だなと思った日がありました。少しずつ、けれども着実にわがままになってゆく友人を見たくなかったのかもしれないし、いや、もう疲れたよというのが本音でしょうか。
その後、友人がどのような治療を続けているのか、詳しいことはわかりませんが、今もなお辛い思いをしているとは風の噂で耳にしています。
そして私はといえば、精神安定剤といわれる薬を今もまだ使うことがあります。
知らない場所へ行くこと、混雑した電車に長時間乗ること、そんなことが怖くて怖くて仕方ありません。でも、それをしなきゃならない時があります。仕事だったり、人との約束だったり。それらを全て避けて生きれるほど、裕福ではないし、できれば少しでも慣れたいという気持ちもあります。
薬は、ふりかえると自分でも怖いけれど、もう10年ほど飲み続けています。確かにここ3年ほどは頓服のような扱いにしているというものの、まったく飲まない期間はこの10年で一度もありません。時々ふと大丈夫なのかな?と思うこともあります。まあPCの前で悩んでいても仕方ないですけどね。
それでも、発症当時、ベッドから出ることすら怖くてできなかった(でもトイレは行けるからおかしいよね)ことを思えば、めちゃくちゃ進歩です。
私の場合は、森田療法との出会いが大きかったなぁと今さらながらに感謝しています。森田療法は、ごく簡単に言えば、「どんなに具合が悪かろうとも、やることはやる」という治療法。自分の体調をあるがままに受け入れよという感じかな。うつ病だろうと、パニックだろうと、自分に課せられた仕事はやる。調子が悪い日は、悪い日のままに仕事をする。もし、そこで倒れたら、その時はじめて倒れたことに対して治療をする。
これ、最初は怖かったけど、実際にやってみたら人間ちょっとやそっとじゃ倒れないんだよね。それの繰り返し、積み重ねで、今はほぼ元の生活に戻れました。
気持ちの病気ってやっかいで、薬も効かないことも多々あるけど、それでもなんとか「死に向かわせる」症状だけはなくせるような、そんな薬や治療法が見つかるといいなーと思います。