風に吹かれて~☆ -454ページ目

映画「それでも夜は明ける」



2013年 アメリカ 134分
原題: 12 years a slave
字幕翻訳:寺尾次郎さん
公式サイト:ここ
2014年3月7日公開

監督:スティーブ・マックィーン
製作 : ブラッド・ピット
出演
 ソロモン・ノーサップ/プラット : キウェテル・イジョフォー
 エドウィン・エップス: マイケル・ファスベンダー
 フォード : ベネディクト・カンバーバッチ
 パッツィー : ルピタ・ニョンゴ
 バス : ブラッド・ピット

<ストーリー>
「さとうきびを収穫しろ ニガー」
じりじり照り付ける太陽の下
ニガーと呼ばれた人々は
黙々と働き始める

家畜のように扱われ
与えられるのは粗末な食事
小屋に押し込められて眠る

男は 幸せだったころの自分を思い出す。。。

1841年 ワシントン
家族と幸せな日々をおくっていたバイオリン奏者のソロモン
「自由黒人」という立場で、裕福な生活だった

ところがある日突然 騙されて誘拐され
奴隷として南部の州に売られてしまう

そこで待ち受けていたのは 
人間の尊厳を奪われた屈辱的な労働だった。。。

<感想>
ネタバレあります

2013年のアカデミー賞作品賞受賞作品です
今年のアカデミー賞授賞式の
感想はこちらです
ブラッドについて熱く(笑)語っています(^w^) 

こういうアメリカの汚点のような映画
激しい人種差別の時代を
差別した方も、差別された方も
見たくないのではないかと思います

臭いものにはふたをしろ!って思うのではないかしら
だからこそこの映画には価値があると思うのです

映画化しても誰もみないのではないかと
興行的には失敗するだろうと言われ
映画には反対されたそうです

それでも、映画をつくってしまうところに
アメリカのすごいところがあると思います

映画によっては
アメリカ万歳!みたいのなのもあって
辟易しちゃうこともありますが
自浄とまではいかないけれど
暗い歴史に目をそむけないところは尊敬できるかな

当時の南部の白人の人々にとっては
黒人を奴隷として使うのは当然のことだったのでしょうね
ネイティブアメリカンを追い払い
自分たちの土地を広げ
黒人を酷使して巨大なプランテーションを作っていきました

それを「悪」だと感じる方が変な時代だったのかもしれません

それで思うのだけれど
現代に生きる私たちが、後の世の人々に
なんてことしてたんだ!
って思われるような行動をとっているかもしれないと
不安になってしまいます

今の生き方 大丈夫なのかな

と前置きはさておき
この話は ソロモン・ノーサップ氏が書いた
「12 Years  A  Slave」が素になっています
実話なんです

この南北戦争以前の時代に
「自由黒人」として 裕福に生きている黒人が
いたのですね
全然、知りませんでした

「バック・トゥ・ザ・フューチャー」でさえ
1955年には差別がありましたよね
この100年以上 前の話だもの

まぁ とにかく 鞭打ちとかの描写が激しくて
スクリーンを直視できないほどでした
若い黒人女性は、マスター(白人)の慰み物となり 
言いつけを守らない者は殺されてしまうのです

12年の苦労の末、何とか救出された主人公
救出され馬車で去っていく彼を見つめる
仲間だった黒人たちのうつろな目
パッツィーの叫びに 涙が止まらなかった

彼女の苦しみは この先もずっと続くのだもの
殺してほしいという願いを叶えてあげたくなった。。。

このタイトル「それでも夜は明ける」
「陽はまた昇る」とか、「夜は明ける」とか
今日はダメでも、明日は少しでもいい一日かもしれないという
希望をもてる言葉だと思っていました
ところが、
今回、希望を持てない状態もあるのだと思い知りました
苦しいことが延々と続いていく・・
そういう意味での「それでも夜は明ける」ということでしょうか?

最初この邦題のタイトルを聞いたとき
どうなのかなぁと思いましたが
映画を観終わってちょっと考えさせられました

途中 奴隷たちが歌う
Roll  Jordan  Roll という黒人霊歌
ヨルダン川の歌
明るいメロディーがかえって心に響き
知らず知らず 涙がこぼれてしまいました

☆は4つです