いつも君は白い紙を持っているー「イリュージョン」リチャード・バック | ​ 観るチカラを、生きる糧に。 ー SCREEN(私設)研究所

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潜在数秘術×映画で
「観る」ことと心の関係を
映画を通して読み解いていきます。


リチャード・バックといえば
「かもめのジョナサン」だけど
読んだのはこれだけ・・・



実はm-g経由なんだよ。

初めて読んだ時は
ちょっと呆けて
ちょっと嬉し泣き、した。




自慢の複葉機で
10分3ドルの空の旅を売り
その日暮らしを送るリチャードは
その夏、トラベル・エア4000の機体を見つける。

パイロットはドナルド・シモダ。



 「じゃまなら消えるけど」
 「いや、待ってたのさ、君をね」
 「そうかい、遅くなってごめんよ」



・・・エンドレンチを放れば
目の前で宙に浮かせ
高所恐怖症の子供を
空の旅に連れ出し喜ばせるドン。

何者なんだと聞くと
“パートタイムだ”と答える救世主。




人は、違うものに惹かれる
それが、ありえないことをやってのける人間だったりすると
「かみさま」と呼んだりする。
預言者
救世主
もっともらしい呼び名は沢山ある。




 「自由が欲しい時は他人に頼んじゃいけないんだよ
  君が自由だと思えばもう君は自由なんだ
  このことのどこが一体難しいんだ?」





“秘密”を知りたがるリチャードに
ドンが見せた「救世主入門」テキスト
・・・リチャードは
ドンが見せる“奇跡”を自分も、と
彼を真似る。



「飛行機に乗りたい」という車椅子の客に
手も貸さず飛行機に乗せるドン

リチャードは彼に怖さも見てとるが
それでも、友達の居心地の良さと好奇心から
彼と飛ぶ毎日を続ける・・・



やがて、小さな町でラジオ局に招かれた二人は
その“商売”を疑われ
ドンは「いかさま」呼ばわりされる。

“奇跡”を望みながら
それを受け入れられない
そんな群衆に取り囲まれて・・・





初めて読んだ時には
水の上を歩くところにやたら惹かれたけど
今ならそうだな
“あつあつのホットピーチ”をごちそうになりたいよ(笑)



“テキスト”は、どこを開いても
自分が一番知りたいことが書いてあるという。



 家族の絆は血ではない。
 一個の家族が
 一つ屋根の下で成長し合うことは
 ほとんどない。




あぁ、そんな昔からそんなこと悩んでいたのか、と目に留めた。



ドンは、ラジオで非難を受けた後
リチャードに言う



 「自分の話に他人が関心を持つだろうって期待するのは
  他人に自分の幸福を依存するのと同じだって言ったよ君は
  それが正しいっていうのがわかったよ・・・」




夏と一緒に、彼は
いってしまう・・・




・・・人ひとりに起こせる“奇跡”は
自身が満たされて生きること。それぐらいだ。

“奇跡”を起こすのが
救世主だけだというなら
世界は救世主だらけだ。




“テキスト”の言葉は
いちいち
ひとつひとつ
来る。




  いつも君は白い紙を持っている。
  それはほとんどの場合、計算のための用紙として使用される。
  しかし、もし君が望むなら
  そこに現実を書き込むことが可能だ。
  意味のないこと。嘘。
  何でも書き込むことができる。
  そして、もちろん、
  破り捨てるのも自由だ。





・・・私は
私の望む現実を書こう。