愛を知らなかった少年が知った、歌う喜び。

タイトルコールの通り、親からの愛情が薄い、過酷な人生を送る少年は、たぐいまれな美声の持ち主でした。
校長先生(久々登場のデブラ・ウィンガー!相変わらずキレイ)が、その才能を生かすことが人生を開けると、国立少年合唱団の指導者(ダスティン・ホフマン)に廻り合わせる事で、自分の運命を切り開いていく・・・

この12歳の少年ステットは、本当に淋しく辛い状況にあります。
かわいそうすぎて、反抗的な態度を取り続けるのも納得できます。
でも周りの大人は、あまり甘やかしたりしません。
自分で気づき、立ち上がるための努力を促します。

優しい言葉をかけたり、世話を焼くことがすべてじゃないんですね。
昔から、音楽は人の心を大きく左右してきました。
歌う喜び、心の解放、認められる自信、自分で勝ち取る事でまっすぐ生きていける。

男の子の変声前の直前の声は、本当に美しい。
ボーイソプラノの歌声は、心をゆさぶります。時に涙が出ちゃうほど私は大好き。

一人の男の子の成長の物語であるけど、数々の美しい合唱曲は聴きごたえ満点です。