図書しどういんの読みきかせ日記 -12ページ目

図書しどういんの読みきかせ日記

教室から遠く離れたすみっこにある小学校の図書館には毎日子どもたちが駆け足でやって来てくれます。
図書館大好きな子どもたちと読んだ本の記録です。


「調べ学習」が成功するかどうかは、事前の入念な「不思議の種まき」がカギになってきます。

日頃から、身の回りの「不思議の種まき」をして、子どもたちに、
「不思議だな~、何でなんだろう?」と思わせ、
「調べたい!」という欲求を起こさせる努力が大切です。

そのための手助けとなるとても面白い絵本があります。

 

 

あの、有名な「フィボナッチ数列」を考えたフィボナッチさんの物語の絵本です。

これは、本当に子どもたちの食いつきがいいです。

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はじめに黙って下の数字を書きます。

1, 1, 2, 3, 5, 8, 13, 21, 34…

👩私「この数字はとってもすごい数字で、あるきまりが隠されているんだけどわかるかな?」
(しばらくすると気がつく子が出てきます。)
「そー!前の2つの数字を足すと次の数になるんだよね!」

👩「この不思議な数字を発見したのはフィボナッチさん(正確にはボナッチさんの息子という意味で名前ではないんだけどね。)という人なんだけど、子どもの時はとても変わった子で、いつでもどこでも色んなものの数を数えてばっかりいる子だったんだよ。」


👩「例えば、ヒトデの手は何本かな?
とか、コスモスの花びらは何枚とか…
いくら怒られてもやめないから、親や先生に、この子はバカだバカだって言われてたんだって。」

👩「フィボナッチさんは、いっぱいいっぱい数えるうちに、「あれ?」と不思議なことを発見したの。
ものの数を数えるとなぜかだいたいさっきの数列の数字になるんだよね。

たとえば…花びらの数は3枚、5枚、8枚、13枚が多い、ヒトデの出っぱりは5つ…」

👩「そして、自然界にあるあらゆる数字を数えて集めて並べたのがさっきの数列だったんだよね。


この、数字たちはほんと不思議で、さっきの足し算もそうなんだけど…
たとえば、木の枝の生え方も…




だいたいこの数字の通りに枝が生えてくるんだよね。」

👩「あと、この数の正方形を並べていくと…
こんな風になります。
その正方形の一辺を半径として円を描いていくとこんなうず巻きが出来上がるんだけど…
このうず巻きの形、どこかで見たことない?」

👦「あ、カタツムリ!」
👧「オウムガイにも似てる。」

👩「そうそう!
あと、今度よく見てほしいんだけど、ヒマワリの種のならび方もこのうず巻になっているよ。」

👩「あと、空にもうず巻があるね。」
👦「あ、台風だ!」

👩「そうそう!
じゃ、もーっともーっと上にいくと…」

👦👧「……。」


👩「宇宙のおっきなうず巻「銀河系」とも同じだね!
この不思議な数列はもしかしたら宇宙の謎を解いてしまうかもしれないよ。」

👩「みんなも身の回りにあるものをよく観察して不思議だな~ってことを探してみて。
もしかしたらそれがすごい大発見になるかもしれない。
探したら先生に教えてちょうだいね。
一緒に調べよう!」 

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それから、こどもたちが見つけた色々な不思議を元に、関連した本を紹介します。

これは中々地道な作業で、私自身も身の回りの不思議を見つけては子どもたちと分かち合ったりして、根気強く続けていきます。