生まれた時から、今は亡き祖母と高校生の時まで同居していたせいか、私は戦前・戦後間もなく流行った歌を結構知っている。

祖母は歌が好きで、年に似合わぬ^^;高い声で良く歌っていたが、軍歌が多かった気がする。


そんな中で



「あざみの歌」



戦後まもなく流行った歌で、祖母が毎日のように歌っていた。

音痴な父(パパりん)の大好きな歌でもあり・・私もいつしか覚えてしまっていた。





山には山の愁いあり

海には海の悲しみが

ましてこころの花園に、咲しあざみの花なれば





3番まで歌詞はあるが、1番目のこの歌詞が心にすっと響きます。

まだ幼かった私が歌うには、余りにも深すぎた歌詞の意味。



昔の曲は、今の歌と比べて、信じられないくらい短い。

でも、その短さの中に自然という、人という、対比なる大小の営みを併せ持って見事に表現されているように思う。

桜のように人の目は引かないが、小さく控えめな咲き方でも香りこぼれる梅の花のように。

そんな風情がこのころの歌にはあるように感じる。





《あざみ》

花言葉

「independence(独立)」「nobility of character(人格の高潔さ)」「austerity(厳格)」「misanthropy(人間嫌い)」

そして、「悲しみ」



あざみにはトゲがある。

それゆえ上記のような花言葉になったのかとも思うが、この花は・・強いと思う。

空き地や道端でよく見かけるような、、決して人の手で愛しんで大切に大切に気をもんで育てる花の類ではない気がする。









千葉の、昨日と同じような変わらない空の青さを見ながら、ふっとこの歌を本当に久しぶりに想い出し、口ずさんでみた。

古い歌だ・・でもなにも押し付けないのに伝わる感じがいいな。。



熊本県の地震、3・11を思い出しなんとも気が晴れない気分で今日を過ごしている。

あの人は大丈夫だろうか・・

続報を待ちわびながら、そしてそれが気が重くならない報道であることを心より祈っている。