わたしたちは、悲しみは避けなければいけないと考えます。

悲しみをなんとか癒そうと努力をします。

それを忘れるために何かに逃げ込みます。

逃げる場所はいくらでもあります。

趣味、仕事、宗教、食事、スポーツ、睡眠、カウンセリング、ショッピング、恋愛、育児、旅行、ペット、読書・・・。 

逃げることに関しては、わたしたちは達人です。

しかしどんなに努力をしても、モノや活動に逃げ込んでも、決して悲しみが終わることはありません。

 

実際はその逆です。

悲しみにとって耐えがたいのは、抵抗されないで、抱きしめられることです。

あなたにできるのは、あるがままの《いま》を拒否するのをやめることだけです。

悲しみとは、失ったものや得られないものを主題にしてマインドが作り上げた「過去の物語」です。

しかし、マインドは《いま》には耐えられません。

《いま》に抱きしめられて抵抗する余地がまったくなくなることで、悲しみは終わるのです。

 

スピリチュアルであるとは、目に見ないものを知ることではありません。

何かの能力を高めることでもありません。

より良い人間になろうとすることでもありません。

あなたの人生を改善することでもありません。

スピリチュアルであるとは、ありのままの《いま》の人生を、そのまま抱きしめることです。

 

そのときあなたは、もうどこにも行かなくていいことを知るのです。