お世話になっております。前回の記事でアウトプットの重要性について触れたのに、あれから早半年ほどの時間が経ってしまいました。。。

 

せめて週に1回、いや、月に1回はブログを更新できるようになりたいものです。

 

さて、本日勉強させていただいたのは以下になります。

 

「Mollaret髄膜炎」

 

1944年にフランスで初めて報告された良性の再発性髄膜炎です。

 

特徴として、(1) 数週間-数ヶ月間隔で髄膜刺激症状をともなった髄膜炎を繰り返す(群発する)、(2) 病初期(発症24時間以内)の髄液中にMollaret細胞と呼ばれる核の不整な細胞が検出される、ことが挙げられております。診断基準もあるようです。1) 

 

HSV-2が原因であると認識しておりましたが、広義にはSLEなどの自己免疫疾患やHSV-1、EBVなどのHSV-2以外のウイルス、腫瘍や薬剤なども原因として挙がるようです。2),3)。

HSV-2に関していうと、症例の50%はHSV-2で起こしやすい性器ヘルペスを伴わない、あるいはその既往がないのだとか。

 

治療もいまいち確立されているものはなく、アシクロビルであったりコルヒチンの有効性を示唆する報告もあるようですが、まあ結局原因によるといったところでしょうか。良性ではあるものの再発性の病態ですので、確立された治療薬、予防薬があればありがたいですね。

 

余談ですが、神経学会の機関誌である臨床神経学は、症例報告が多く掲載されているので実臨床で参考にさせていただくことが多く、ありがたいなと常々感じております。

 

以上、今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。

 

1) Bruyn GW, et al. Mollaret’s meningitis. Differential diagnosis and diagnostic pitfalls. Neurology 1962; 12:745-753.

 

2) 木下 朋実ら. コルヒチンが有効なMollaret髄膜炎で、MEFV遺伝子変異をみとめた1例. 臨床神経学 2014; 54:124-129.

 

3) Rosenberg et al. Recurrent Meningitis. Curr Pain Headache Rep 2017; 21.