競馬で優勝できなかった馬たちは、
種馬になれずに、乗馬クラブで死ぬまで働くのである。
菜の花の咲くこの山里で、
毎日毎日、どうでもよい客相手に
「兵共が夢の跡」の遠い昔のレース場を思い出しているのか。
哀れなり 哀れなり
どうしても喜ぶ気にはなれない。
日本の乗馬クラブでは、どうしても活気が生まれない。
アメリカの牧場で見た乗馬体験はもっと活気があったと思う。
この野外で行っている秦野のクラブでも
なんとなく 小さ過ぎる円を のこのこと
つまらなそうに動く馬たちだった・・・
靄の出ている山里の 菜の花の咲き誇る
やや肌寒のひんやりした空気
馬たちは一番好きな気温であろう。
けれども、優勝できなかった馬たちの余生は
どうしても 僕には哀れに見えてしまう。
今回はちょっと鞍が合わなかったのか、
腰痛が出たので、
また少し馬場からは遠ざかるかもしれない。
馬たちの大きな目を見ていると、癒されるのだが、
どうしてもその目の奥に 哀れを感じてしまうのが、国内の乗馬クラブだ。
その哀れは 実は 老いつつある自分の人生を 僕自身が振り返ってのことかも知れない
と、ふと 反省しているのではあるが・・・