新聞記事に「超小型車 一般無料貸し出し みなとみらい地区 日産、横浜市が実証実験」とあった。
(読売新聞11月20日火曜日付け朝刊)
早速インターネットで申し込む。
が・・・、すぐに予約できると思ったら、まずインターネットで申し込むと、会員カードが送られてくるという、それから、そのカードに記された電話番号に電話して予約するのだという。
インターネットで予約する時に運転免許証のコピーもメールで送らなければならなかった。
それから一週間ほどするとカードが送られてきた。
それが、これ。
それで、やっと予約電話を入れることができた。
そして予約当日の今日、行ってきましたね。日産グローバル本社まで。
予約は10時からだから、9時半には横浜のグローバル本社に着いたのに、扉が開いてない。ガラス張りの中は見えるから職員は受付にいるのに10時まで開けないらしい。事前の受付や車操作練習もあるから9時半ごろには受け付けなければならないのに、なぜだ!?
いろいろ電話したりすったもんだしてやっと入る(汗)。
受付では妙に丁寧で明るく振舞ってくれる担当女性であったが、その人も入り方が分かりづらいのはどうもねえ・・・と他人事のように同調してくれた。
ともかく、その車はこれですね。
二人乗りだが、シートがオートバイのように前後にある。車幅が一人分しかないのだ。
ハンドルは従って中央についている。私の子供時代に走っていた「ミゼット」という三輪の車を四輪にしたようなものと言っていいでしょう。
今回レンタルするのは一応、扉というか、車外転落防止的な「板」のような、西部劇の酒場に出入りする時の簡易ドアのようなものがついているが(2号車)、その板さえないものもある(1号車)。ゴルフカートという感じか。
2号車のドアを開けるのは上に跳ね上げる。黒く見えるのは半透明の部分で下側になる。
閉めると上半分はガラスも無く、素通しで本日は寒い。
これはバイクの二人乗りのような格好をしていかないと、冬はとても寒い。本日は、私はかつてのバイク乗り経験から、しっかり防寒準備をしていったので問題は無かったけど、何の気なしにこれを普段着で乗ったら寒いだろーなと思った。後席のものはもろに寒風に晒される。
まず、構内で動かし方の練習と坂道発進の練習があった。
なんでもないと思ったのだが、このハンドブレーキが坂道発進には使えないのだ!
つまり、これはブレーキを踏んだ状態でしかはずせないハンドブレーキなのである。つまり、
坂道発進をアクセルを踏みながらサイドブレーキをはずしていくというようなことはできない。
それで、ハンドブレーキははずしたままでなければならないから、ブレーキを踏んだ足を一瞬にしてアクセル側に持っていき、踏む。
このアクセルレスポンスはあまりよくない。つまり、どんなに早くアクセルを踏んだところで、少しは下がる。
これが、あの急坂の「港の見える丘公園」方面に行ったときには、冷や汗ものだったのである。
とりあえず、練習に近くの道を一回りして帰ってきたら、いよいよ自由行動であった。
運転すると、遊園地のカートのようである。
どうもサスペンションがよくないのか、とても疲れる。
アクセルは重い。床まで踏むくらいの感じで行かないと流れに乗れない。
しかし、一応すぐに60km/hくらいまで出せる。
カーブも同じ速度で曲がってみたら、曲がれた。しかし、サスがよくない。プレーキも弱い。
モーターの力がもう少しあって、ブレーキとサスを良いものにしたら、もうすこしは良くなると思うが。
運転席の頭の上は閉め切りのスカイルーフだが、オートバイ的に両サイドが開いているのだから、ここも開けてしまえばいいのにと思った。雨が降ってきたら閉められるようにしておけばよいのだ。
どうも、中途半端な乗り物である。
車幅が狭いので、路肩にすっぽり入ってしまうほどである。
それなのに、車の横を「すり抜け禁止」車両であると言われた。オートバイの屋根つきのような乗り物であるのに、すり抜け禁止なら、2名を横に乗車させるレイアウトでいいではないか。
何のための前後2名乗車レイアウトか分からない。
カーブを曲がる時にかなり無理があったのは車幅が狭いのに背高のっぽだからでもある。どうも、この車のコンセプトに混乱があるようだ。
渋滞を回避しながら、都心を自由に走り回れるコミュータ、バイクよりも同乗者がゆったりできる、というのなら、すり抜け有りで、後席をもっとゆったりさせるべきだが、今回後ろに乗ったカミさんはきゅうくつでしかたなかったらしい。
レンタル時間は一時半までの3.5時間だったけど、少し早く2時間半くらいで車を戻した。無料だから、いいとして、どうも、この車は疲れる。とても。へとへとであった。
車返却時のアンケートにもモーターの弱さやブレーキの利きの甘さについて書いておいたが、サスペンションのことを書き忘れたなあと、今思い出した。このブログを見てくれないかなあと思う。
この実験車について一番疑問なのは、そのコンセプトだと思う。何のためにこれを作るのかもう少し煮詰めたらよいと思う。
ついでに言うと、このEV(電気自動車)に試乗して感じたのは、電気自動車は面白くない!ということだ。
やはり、私はガソリンエンジンのあの鼓動感が好きである。どうも無音でただ進む奴はいただけないなあと、激しく思ったものである。
というわけで、車を返却した後、日産グローバル本社ギャラリーでガソリンエンジン、マニュアルのオープンスポーツカー「フェアレディZ・ロードスター」を見たり、カタログをもらったりしてしまったのである。
わたしは、このロードスターの方を愛するな。どうしても。・・・