還暦祝い。
人生はいつも選択だ。
あの時、こうすれば。あの時、こうしていなければ。
いつでも後悔がついてまわるから。
いつでも後悔しないように。
いつでもやりたいことを。
いつでも1番幸せになると思う道を、
「キミの人生なんだから、キミが決めなさい。」
そうやって、何でもわたしのやることを「良し」としてくれる。
本当は、まだ迷いのある内に「こうする」って言った道でも
この一言で道が開けるような、1歩進んだような気がした。
力持ち、スポーツ万能、物知り博士。
おっきい手、おっきい背中、おっきい優しさ。
絶対的な安定感、存在感、一家の大黒柱。
あぐらをかいたその中に、私の居場所を見つけてちょこんと座る。
帰り道に太い腕につかまって、空中ぶらんこ。
母に怒られ締め出された軒先で、仕事の帰りを待ったこともあった。
いつだって甘えていたくせに、
わがままを聞いてもらっていたくせに、
感情を表に出さない、不器用な人だと知っているくせに、
愛されているのか、いつも不安だった。
だから、ただただ自慢の娘になりたくて
笑顔になってほしくてガンバッタ。
でも、テストで100点とろうが、
かけっこで1番になろうが喜ばれることはなかった。
いや、喜んでくれていると分からずにいた。
目標を見失って、生きる意味が分からなくなって。
未来を見つけられずに、ただ、もがいていた頃。
かける言葉が見つからず、とまどう。
初めてそんな姿を見た。
「あー、そんな反応をすることもあるのか。意外。」と、
無言の電話越し、泣きながらに思った。
私は、この人を困らせることばかりしているな、と。
でも、やりたいことを見つけて、就職して、
ちょっと自分に余裕がでてきた時。
私は、お父さんのちょっとも理解していなかったんだな。
私のお父さんは、こんなに人間らしくて弱くてステキな人だったんだな。
お父さんはこんなに私たち家族のことを思ってくれていたんだな。
と、恥ずかしいくらい思い知らされた。
今までの人生でひとつの後悔もなく生きていられるのは
お父さんのおかげ。
温かい人たちに囲まれて毎日楽しく生きていられるのも
お父さんのおかげ。
人生にふりかかる無理難題も乗り越えていける勇気がわくのは
お父さんのおかげ。
私は小っちゃい頃から、大人になった今も
変わらずお父さんの愛情に包まれて、支えられて生きている。
そして、きっとこの立場は逆転することはない。
(逆転できるように努力はしますが。)
「人生50歳までやで♪」が口癖のお父さん。
50歳を超えた頃から
「お父さんの迎えもそろそろやで♪」が
口癖になったお父さん。もう+10歳も生きちゃいました(笑)
今は、大きな背中も空中ブランコができる太い腕も
すっかり見当たらないけれど、
お父さんは、ますます我が家の大大大黒柱であり、
橋本家の秩序である。
(日本の法律よりもウチでは橋本家の秩序が大事)
お父さんの、これからの1日1日が
幸せであふれる、かけがえのない、
素晴らしい日々になることを祈ります。
そして、またいつの間にか+10年、+20年経って。いつか、
「死ぬのが惜しいくらい、今が幸せ」だと言えちゃうくらいの
親孝行ができたらいいなぁ。
もうすぐ還暦を迎える、自慢の父へ。
ありがとう。
そして、60歳おめでとう。