高校2年のときだったか。
男子校だった私は、運動部に入っていたこともあり、
合コンに誘われることが増えてきた。
合コンといっても、だいたいはカラオケである。
ある合コンで、とても好みの可愛い女の子がいた。
でもその女の子は、僕の友達のSくんを気に入っていた。
Sくんはかっこよかった。また、女の子との付き合いも上手だった。
Sくんのことを色々聞かれた。
僕は、Sくんのことを良く言うべきか、悪くいうべきか迷った。
Sくんはモテるし、他にも女の子との付き合いがあることを知っていたから。
僕はSくんのことを良く言って、間を取り持ってやることにした。
でも、心の中では悔しかった。
僕もあんな可愛い子をゲットしたい。
いい人で終わるなんて嫌だ。
心の底では泣いていた。
今度からは、僕が絶対に得るのだ。
そのためには、譲ってはダメだ。
人生で初めて前向きに恋愛の戦略について考えたときだった。
とにかくいい人をやめよう。
それで失敗したなら仕方ないではないか。
それ以降、僕は失敗はあっても後悔することは、ほとんどなくなった。
いや、わずかにはあったけども、それはまた後日書くことになるだろう。
