美しくレストアされたフォード社製マウルティア。



マウルティア(独語でラバの意味)は、東部戦線の悪路に悩まされたドイツ軍が
開発した車両で、オペル、フォード、クレックナーの3社で生産された。


特殊車両番号は、オペルがSd.kfz3a、フォードがSd.kfz3b,クレックナーがSd.kfz3c


動画の車両は、フォードV3000SトラックをベースにしたSd.kfz3bで、最大積載量は2トンになっている。

3号突撃砲を先頭に、各種装甲ハーフトラックが続く。



3号突撃砲は、長砲身75mm砲を備えたG型で、ザウコプフ型の主砲砲盾を備えているが、
装填手用のMG用砲盾とゴムシューのついたリターンローラーを備えているので、後期型
というのは無理があるかもしれない。

その後に続くのは、Sd.kfz250Neu(ノイ)、Sd.kfz251D型が3輌。3両目は突撃橋を備えた
工兵隊使用のSd.kfz251/7で、オーバーヒートを防ぐためか、ボンネットのエンジン
ハッチを開いたままにしている。

続くSd.kfz251C型は溶接装甲の車体で、車体後部に何かの機材を装着している。
(アンテナならば指揮車タイプのSd.kfz251/3)

さらにフロントにキャタピラをくくりつけたSd.kfz251D型に、ヘッツァー駆逐戦車が続く。

Sd.kfz251D型は、先の3両がフェンダー上にノティック型ライトをつけているが、最後の
1両のみボッシュ型ライトをつけている。

3号突撃砲とヘッツァーは、勾配のあるカーブを楽々と通過していくのに比べ、ハーフ
トラックはやや難儀しているのが対照的だ。
低いエンジン音を響かせながら走行する3号突撃砲G型。



ザウコプフ(豚の頭)と呼ばれる鋳造製防盾砲盾を備えた後期に
生産されたタイプ。
コマンダー(車長)キューポラ基部には跳弾版が盛り上がり、
その前方に照準器が突き出ている。
車体には通称ワッフルパターンと呼ばれる格子状のツィメリトコーティングが
施され、シュルツェンはフル装備の状態。
装填手用のMG砲盾は前方に倒されている。