私のターニングポイント第29回 KCO「いろいろ

模索していたとき、小室さんに金髪をすすめ

られて“あっ、これだ!”って」

 今、気になるあの人の、人生や音楽活動に影響を与えた出来事や

出会いとは? 注目のアーティストに、自らのターニングポイントを

語ってもらう連載「私のターニングポイント」。第29回は、3月12日リリースの

シングル『春の雪 』で本格的なソロ活動をスタートしたKCO の登場だ。


「本当に言いたいことをわかって

 くれるのは小室さん」

 日本を代表する音楽ユニットglobe のボーカリスト、KEIKOによる

ソロプロジェクト“KCO(ケイコ)”。KEIKOとは違う新しい歌世界を

提案するKCOの、本格的なソロ第1弾シングルとなる作品『春の雪』が完成。

今作は、globeで220万枚を売り上げたシングル『DEPARTURES 』の続編を

思わせるような歌詞や世界観が興味深い。明言はされていないが、

今ふうにいうアンサーソング的な楽曲に仕上がっている。

「小室さんから曲をいただいたときにビックリしたのは歌詞なんですよ。

“降りつもる雪と共に”っていう言葉に驚いたんです。globeの『DEPARTURES』にも出てくる言葉ですから。でも小室さんに意味は尋ねて

ないんです。私はデビュー当時からなんですけど、シンガーとして

歌詞の解釈は自分ですべきだって思っていて。

歌詞を書かれる小室さんとは絶妙な距離を保ってるんですね。

でも、私がソロでデビューするにあたって“曲をどうしよう?”ってなった

とき、やっぱり小室さんに“プロデュースお願いします!”って頼んだ

んですよね。私は小室さんが作った音楽にこだわりたいんです。やっぱり

ひとつの信じたものしかやれないんですよね。私が本当に言いたいことを

わかってくれるのは彼だろうと。でも、おもしろいんですよ。

いまだに音楽の話になるとどうしても敬語になっちゃうんです(笑)」


「globeのおかげで、すごい修行を積ませていただいています」

 小室哲哉 主宰の新人女性シンガーオーディション“EURO GROOVE NIGHT”にて発掘され、その後globeのボーカルとしてシングル

Feel Like dance 』でデビュー。

ファーストアルバム『globe 』は440万枚ものセールスを突破。

日本初となる4大ドームツアーを成功させるなど、数々の記録の渦中にいた

彼女。はたしてターニングポイントとはどんな瞬間だったのだろう。

「1997年の4大ドームツアーで、金髪にしたときですね。それが私の

ターニングポイントだったと思います。それまで自分自身がよくわかって

なかったんですよ。髪型も服装もスタイリストに任せっきりで。かといって

CDジャケットには出なかったり、いろいろ模索していて。そんなとき、

小室さんに金髪をすすめられて“あっ、これだ!”って思ったんです。

それと、ツアー中にリリースしたセカンドアルバム『FACES PLACES 』に

入っている、タバコについて歌った『Anytime smokin' cigarette 』っていう曲が

できたときに“これが私だ!”って実感が生まれたんですね。思えばglobeの

おかげで、すごい修行を積ませていただいていますよね。

ぜいたくな修行ですけど(笑)」


金髪にした時がターニングポイントって

何だそりゃ?(笑) だったら山田邦子が

ボウズ頭にした時も、寂聴がツルツルに

した時もターニングポイント決定!

それもだけど、「降りつもる雪と共に」って

歌詞は完全に過去に使ったことを忘れて

使い回したんでしょ。いろいろな意味で

イタい夫婦です。