どうも、松本13です。今回は、『プラットフォーム2』 についてです。

 

まずは簡単な概要とあらすじから。

 

【概要】

『プラットフォーム2』は、2024年公開のスペインのSFホラー映画。2019年公開の『プラットフォーム』の続編。

 

【あらすじ】

謎の人物が独自のルールの下で支配する、縦型構造の施設。新たに来た者たちは、その残酷な食事供給制度と闘おうとするが…

 

この映画、評価がかなり悲惨なことになっていますが、個人的にもこの映画はかなりイマイチでした。

 

シチュエーションホラーとしては、前作はかなりの良作だったと思うんですよね。

 

めちゃくちゃ作り込まれた世界観でのワンシチュエーション。

 

いい感じに気持ち悪く、胸糞も悪く、なんとなく絵面的にもシチュエーションホラーの金字塔である『キューブ』を彷彿とさせたりもしますし。

 

とにもかくにも前作はめちゃくちゃ素晴らしい作品だっただけに、今作にも多くの人がかなりの期待を寄せていたかと思うのですが。

 

実際序盤はめちゃくちゃ面白いんですよね。

 

ただ中盤あたりからびっくりするぐらいの失速。

 

本当に監督か脚本家が途中で殺されて別人に成り代わってるんじゃないかってくらいの急停滞。

 

そしてラストは考察はかどる風に見せかけたぶん投げエンド。

 

もちろん作品としての意図や考察次第では、「なるほど」となるのかもしれませんが、それが多くの人に伝わるのであればここまで悲惨な評価にはなっていないわけで。

 

ただ前作同様、作り込まれた独自の世界観は抜群に素晴らしく、今作単体で見ても傑作ではないにせよ、超がつくほどの駄作でもないんじゃないかと。

 

実際こういう世界観や序盤はめちゃくちゃ面白いけど、いろいろなものを回収できずにぶん投げエンドで終わるのって、ある意味シチュエーションホラーあるあるかと思うのですが。

 

ただこの映画、前作はめちゃくちゃ面白かったし、めちゃくちゃ綺麗に終わったんですよね。

 

それだけに今作にも同じクオリティを多くの人が期待してしまったかと思うのですが。それゆえに低評価の目立つ結果となってしまったかと思うのですが。

 

本当に今作も前作のような良作になり得る可能性は大いにあったと思うんですよね。

 

実際途中まではめちゃくちゃ面白かったわけですし。

 

それゆえに惜しい作品ではあるかなと。

 

いつのまにか出ていた続編をNetflixで見てみたら「なんじゃこりゃ!?」というパターン、少し前の『毒戦 BELIEVER 2 』と全く同じだったりするんですよね。

 

最近の特にホラーやスリラーというジャンルにおいては割とすんなりシリーズ化に成功している印象があるので、ここまで2作目で綺麗にコケる映画もある意味貴重なんじゃないかと。

 

実際この映画を見終わった後の残念な感じ 、めちゃくちゃ懐かしかったんですよね。

 

色々問題やツッコミどころはありつつも、映画としての最低限の体裁はしっかりと保っている作品なので、前作ほどの期待をしなければ一度は見ておくのもありかもしれません。

 

というわけで今回はこの辺で。最後までお付き合いいただきありがとうございました。

 

 

どうも、松本13です。今回は、『鑑定士と顔のない依頼人』についてです。

 

まずは簡単な概要とあらすじから。

 

【概要】

『鑑定士と顔のない依頼人』は、2013年のイタリアのミステリー映画。監督・脚本はジュゼッペ・トルナトーレ。

 

【あらすじ】

天才鑑定士の男に、家族が遺した美術品を鑑定してほしいという依頼が舞い込む。その屋敷を訪ねると、依頼人の女性は身を隠したままで、言葉のみでのやり取りが続くが、男は徐々に彼女の姿を見ることを渇望するようになる…

 

この映画のビジュアル、ミステリーやサスペンスが好きな人にとってはかなり食指が動くビジュアルなんじゃないかと。

 

めちゃくちゃ面白そうなんですよね。

 

しかも老人が主人公ということで。

 

絵面的に地味になりがちな老人をあえて主人公に持ってくるという時点でそれなりに勝算があるということだと思いますし、実際老人が主人公の映画って結構名作が多いと思うんですよね。

 

サスペンスというジャンルについても同様。

 

とにかくこの映画、ビジュアルの時点でもう名作フラグがめちゃくちゃ立ちまくっているんですよね。

 

じゃあ実際の内容はどうなのかと言ったら、個人的にはかなり微妙でした。

 

期待値が高すぎたのもありますが、その部分を除いても個人的にはかなり微妙かと。

 

この手の映画って、伏線回収と大どんでん返しがどれだけ綺麗に決まるかだと思うのですが。

 

この作品、その部分がちょっと甘いんですよね。

 

名作サスペンスって伏線回収や大どんでん返しがほとんどの人に対してきれいに決まるんですよね。

 

ただこの映画は本当にその部分がかなり甘いので、人によってはめちゃくちゃ綺麗に決まるのだけど、人によっては全く決まらなかったり。

 

なのでこの映画、見る人によって評価が本当に極端に分かれる作品だと思うんですよね。

 

どちらにしてもこの作品、ラストまでは本当に面白いんですよね。

 

問題はそこまでに広げまくった風呂敷をこのオチでたためたと評価するか否か。

 

本当にその部分で名作にも凡作にも、場合によっては駄作にもなり得る作品。

 

そういう特性を理解した上で、自分にとってはこの作品はどうなのか?そういう目線で見るのであればこの映画はめちゃくちゃおすすめです。

 

私にとっては残念な結果となってしまいましたが、ただこの映画のオチがバシッとはまった人にとっては名だたる名作と並べて評するぐらいの傑作となっているので。

 

現状でも十分高い評価を受けてはいるかとは思いますが。ただラストがもう少しなんとかなっていれば更に高い評価を受けていたと思うんですよね。

 

本当にこの映画、結末部分で相当な評価を取りこぼしていると思うんですよね。

 

それでも平均すればかなりの高評価ではあるかと思うのですが。

 

ただこの作品のちょっとアレな部分が心に引っかかってしまうとかなり微妙な作品になってしまうんですよね。

 

地雷とまではいかずとも、一部の人間にとっては妙にひっかかるアレさがあるんですよねこの映画。

 

その部分はネタバレになってしまうので詳細な言及は控えますが。

 

というわけで今回はこの辺で。最後までお付き合いいただきありがとうございました。

 

 

どうも、松本13です。今回は、『アナザーラウンド』についてです。

 

まずは簡単な概要とあらすじから。

 

【概要】

『アナザーラウンド』は、2020年のデンマーク・オランダ・スウェーデンのコメディドラマ映画。監督はトマス・ヴィンターベア、主演はマッツ・ミケルセン。

 

【あらすじ】

冴えない高校教師マーティンとその同僚3人は、ノルウェー人哲学者の「血中アルコール濃度を常に一定に保つと仕事の効率が良くなり想像力がみなぎる」という理論を証明するため実験をすることに。早速次の日から4人は朝から飲酒をしはじめる…

 

この映画、昼間から酒を飲む大義名分を得た酒好きのおっさん達が当たり前のようにアル中になるという話なんですが。

 

もうあらすじの時点である程度のオチは読めているわけで。

 

確定した地獄への道筋をたどっていくだけの映画なのですが。

 

ただこの映画、題材が飲酒という身近なものを扱っているだけにめちゃくちゃ身につまされる話だったりするんですよね。

 

特にお酒ってドラッグのように法規制などもないので、その地獄に落ちるために超えなければいけないラインというのが一切ないので、本当にこの映画と同じようなことを今すぐしようとすればできてしまうわけで。

 

だからこそめちゃくちゃ胸にくるものがあるんですよね。

 

そしてこの映画、登場人物の抱えてる問題などによって迎える結末が微妙に違ったりするのがまたかなり胸にくるものがあります。

 

作品全体を通してそこまでゴリゴリの胸糞や鬱要素が強いというわけではないのですが、扱っているテーマがテーマなだけに他の作品にはない、不快感というか鑑賞ストレスというか同族嫌悪というか、そういう感覚を受ける作品だったりします。

 

その部分については現在の自分とアルコールとの付き合い方や距離感によっても感じ方は違ってくるかと思いますが。

 

もしこの映画を全くの他人事な娯楽として消費できるのであればそれはめちゃくちゃ幸せなことだと思うんですよね。

 

そんな人によって評価が分かれる部分はあったりするかと思いますが、映画としてはめちゃくちゃ素晴らしい作品なので見ておいて損はないかと。

 

北欧映画をそれなりに見る人であれば、マッツ・ミケルセン主演だし、デンマーク映画だしで相当な地獄が待っているのだろうと期待や覚悟を決めてしまうかと思うのですが。

 

この作品、良くも悪くもその部分に関してはかなりライトな作品なので過剰な警戒や期待はしない方がいいかと思います。

 

というわけで今回はこの辺で。最後までお付き合いいただきありがとうございました。