第十二章『激動』「決着」④
『 わぁ ♪ パント☆さん ♪ ここが良いわぁ ♪
入り口も広いしぃ ♪ カウンターも広くて奥行きもあるぅ ♪ BOX席はぁ・・・
うんっ ♪ 5つは置けるわぁ ♪ 席の間隔を大きくして、5つ!
最初は、これくらいの大きさが丁度良いぃ ♪
パント☆さん。 決めて良いかしら? 』
『 勿論、決めてくれて良いですよ。
MIKIさんのお店だ、あなた自身が納得出来る広さなら、後は任しぃ ♪
内装も好きに改装して良いっすよ ♪ あまり派手だと私は呑みに来ませんけど w 』
『 えぇ! ヒドい言い方ぁ w でも、大丈夫ですよ w
私も派手な物よりは、シックな感じで、レトロ感強めの方が好きですから ♪ 』
『 良かった。 じゃあ、契約して良いですね? 』
『 はい。 お願いします。 オーナー ♪ 』
『 オーナーって・・・ いやぁ・・・ 慣れないといけませんね。 照れ臭いです。 』
『 だってぇ ♪ パント☆さんが言い出した話しですよぉ ♪
ただぁ・・・ スポンサーって、言うよりも、オーナー ♪ って、呼んだ方がしっくり来るでしょ? それに・・・ 』
『 ん? それに? 何ですか? 』
『 う〜ん・・・ オーナーの方が、守に付くとか付かないとかじゃ無くて・・・
直接、パント☆さんの持ち物だって、言えるじゃないですかぁ・・・
・・・ 嫌ですかぁ? 』
『 いえっ! いやぁ・・・ はい、直接、私の持ち物だと言います。 はいっ。 』
『 あははっ ♪ 何だか、無理矢理言ってる気がするのは気のせいかしらぁ ♪ あははっ ♪ 』
『 はいっ。 無理矢理、言い聞かせてます、自分にっ! (^O^)あははは ♪ 』
MIKIに協力を仰ぎ、見返りに独立を促し、パント☆自身が守に付く条件の下でクラブ「 天海 」の近隣を見て歩いた2人は、とある雑居ビル1階にある大き目な空き店舗を見つけ契約を結んだのだった。
ビルの正面では無く、路地に入る形で入り口に辿り着く様に、ビルの側面に大きく立派な両開きの扉が有り、
真っ赤な扉を手前に引き開けると真っ直ぐに奥まで続く真っ赤なカーペットが自然と高揚感を煽り、
左手には、10人は余裕を持って座れるカウンターが配置され、一枚創りの木目を活かした和モダンな落ち着きを見せ、
右手に目を向けると一段下がったフロアーが、まるでステージの上から見下ろす観客席の様に、入店客を期待させる作りにMIKIは満足していた。
『 ねぇ、パント☆さん、真っ赤な扉と入り口からのカーペットは、このまま使えないかしら・・・
一枚創りのカウンターなんて凄いわぁ・・・
このフロアーに合うテーブル選びが大変そう・・・ 』
『 既にママさんですね、MIKIさん。 喜んで貰えて嬉しいです。
本当に入院中は、ご迷惑をお掛けしました。 』
『 えっ! まさかっ! そんなっ! ダメですよ、パント☆さん!
あれくらいの事で、こんな事しちゃぁ・・・ 』
『 違いますよ w いやっ、違わないかな w お詫びとお礼と、今後のプランへの感謝と・・・
まぁ、色々、コミコミって事で w それに・・・ 』
『 そ、それに? な、何? 』
『 いや・・・ そのぉ・・・ 色んな事コミコミって事ですよっ! (^O^)あははは ♪ 』
『 色んな事コミコミって・・・ 私の事もコミコミ? w まっ、いっか w あはは ♪ 』
知り合ってからの時間が短いせいなのか、パント☆自身の臆病さが原因なのか、2人の距離が縮まると一歩引いてしまうパント☆に対し、
勢いだけで看病を続けたMIKIの本心は、本当にパント☆への感情なのか、何か危険な香りに吸い寄せられた日陰道を知らないMIKIの好奇心が進ませるのか、
側から見れば恋人の様な2人の本音は・・・
まるで、中学生が好きな人に告白出来ずにモジモジしながらも好意を悟らせる様にワザと世話を焼いたり、気を引く為に悪戯な態度を取る・・・
家に帰れば勝手な妄想の中で甘酸っぱい感覚の余韻に浸る・・・
簡単に言えば・・・
大人の恋に憧れる小さな子供の遊びかも・・・
『 ねぇ、パント☆さん・・・ お店の名前は、どうします? 』
『 そうですねぇ・・・ MIKIさんの好きな言葉とかで良くないですか? 何か好きな言葉やフレーズは無いんですか? 』
『 う〜ん・・・ そうねぇ・・・ 何が良いかしらぁ・・・
あっ! それこそオーナー権限って事でぇ ♪ 名前考えて下さいよぉ ♪ 』
『 えっ! ぇえ〜! 押し付けて来ましたね w 』
『 あははっ ♪ よろしくお願いしまぁ〜す ♪ 』
『 まぁ、何とか考えてみます・・・ はぁ〜・・・ 』
今後のプランの布石として、クラブ「 天海 」の目と鼻の先に、MIKIの店を出させるパント☆だったが、MIKIとの時間が心地良く感じ始めていた・・・
[ 遠藤組 組事務所 ]
パント☆は、事務所に戻り、MIKIとの会話や楽しかったやり取りは省いて、荒巻、鷹司、日下部の3人に、今までの流れを報告していた。
『 で、そのホステスは本当に協力するのか? 』
『 はい。 大丈夫です。 補佐。 』
『 補佐… その為に店を持たせるんだ… 大丈夫だろ… パント☆に対しても好意を抱いているらしい… 』
『 かっ! 頭っ! 』
『 本当かっ! パント☆っ! お前っ、いつの間にぃ! 本当に入院してたのかぁ! 』
『 まぁまぁ、補佐。 パント☆も好きな女の1人や2人、普通に居ますよぉ。 』
『 何ぃ! 2人も居るのかぁ! 』
『 ちょっ、ちょっと、待って下さい! 違いますから! MIKIさんは、友人の1人ですから!
日下部さん、変な言い方になってますから! 頭も勘違いしてますから! 』
『 ( ̄ー ̄)ニヤリ … 親父が… 言ってた事なんだがなぁ…
お前は… 何を慌ててるんだ… ( ̄ー ̄)ニヤリ … 』
『 ほぉー、そう言う事かぁ・・・ ( ̄ー ̄)ニヤリ 』
『 すまんな、パント☆ ♪ ( ̄ー ̄)ニヤリ 』
『 もう・・・ 』
3人にからかわれる形で祝福を受けるパント☆は、照れ臭い気持ちを隠す様に必死で言い逃れようとしたが通じず、柄にも無くふてくされた態度を見せていた・・・
複雑に入り組んだプランを確実に実行する為にもMIKIの存在は必要と感じていた日下部は、パント☆の奥手な態度が気になっていた・・・
常に遠藤の影として行動して来た荒巻は、自分の懐は隠す癖が身についていたが、可愛い弟分には、いつか幸せになって欲しいと願っていた・・・
そんな二人とは違い、真っ直ぐ過ぎるほど愚直な鷹司は、何故パント☆はモテるのか!と、憤っていた・・・
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第十二章『激動』「決着」③
「 カランッ ♪ カランッ ♪ 」
『 いらっしゃいませぇ ♪ 』
『 やぁ ♪ 久しぶりぃ ♪ 』
『 あらぁ ♪ お久しぶりですぅ ♪ 強面のお兄様方 w ♪ どうぞ、こちらへ・・・ 』
『 今日は、ママは居るのかい? MIKIさん。 ( ̄ー ̄)ニヤリ 』
『 はい、居ますよ。 今日はっ。 パント☆さん。 ( ̄ー ̄)ニヤリ 』
クラブ「 天海 」オーナーの金原とママの優子、2人の関係は周知の事実だが、更に後ろ盾となる人物とは・・・
[ 10日前 遠藤組 組事務所 ]
今回の襲撃に対し分析と改善を図る為、日下部は早朝から一人で組事務所に居た。
争いは、小さくかぁ・・・ パント☆は、凄い事を言うなぁ・・・ 闇討ち、不意打ちが得意な俺じゃぁ、あんな奇襲プランは考えられなかったかも知れんなぁ・・・
実際、今までの荒巻と日下部の行なって来たプランの殆どが「 待ち伏せ 」「 拉致 」「 監禁 」と、時間の掛かる「 安全 」なプランが多かったが、今回のパント☆が発案したプランは、「 短時間 」で「その場 」で、全てに片がつく速攻型だがリスクの高いプラン。
しかし、日下部にとってはリスクよりも短時間で終わらせたパント☆のプランの方が衝撃的だった為に、「 策士 」としてのパント☆に魅力を感じていた。
でも、何か引っ掛かるなぁ・・・ 何故、新宿の店の守に着く組織が中部系の組織なんだぁ・・・ 何か釈然としない違和感があるんだけどなぁ・・・
組織とは別に個人的に守に着いて居る可能性は無いか? それでも中部系じゃぁ距離が離れてるしなぁ・・・
ん? 金原は在日系かぁ・・・ 在日系なら全国的に広がっているしなぁ・・・ 何か中部系と関わりが有るのかぁ・・・ 少し詳しく調べる必要が有りそうだなぁ・・・
日下部は、自問自答の末に辿り着いた「 個人的な繋がり 」「 全国的な繋がり 」「 自分の常識の外 」「 異文化 」
出来る限りの思考の回廊を歩き続けた後、日下部は行動に移した。
徹底的に調べ上げた結果・・・
ある人物が浮かび上がった・・・
その人物こそが今回の黒幕となり、遠藤組を的に掛けたと判明したのだったが・・・
[ 3日前 新宿 歌舞伎町 ]
『 はい、もしもし。 お疲れ様です。 何か有りましたか、頭。・・・・・ はい、大丈夫です。 分かりました、戻ります。 失礼します。』
『 すいません。 事務所に呼ばれました w また後日、キチンとお礼をさせて下さい。 残りのコース料理は食べてって下さいね、MIKIさん。 お店の人には説明しときますんで、じゃぁまた今度 w 』
パント☆は自分の入院中、MIKIが毎日、見舞いに来ていた事を遠藤から聞かされ、お礼として食事に誘っていたが、不慣れな行為にパント☆自身、普段では想像出来ないほど緊張していた。
そんな時に荒巻からの電話で呼び出されたので、喜んで組事務所へ戻ったのだった。
『 もう w パント☆さんったらぁ w ・・・・・無事に戻ってね・・・ 』
[ 遠藤組 事務所 ]
「 カッ カッ カッ カッ・・・ 」
「 ガチャッ 」
『 只今、戻りました。』
『 おう、パント☆。 こっちに来て座れ。』
『 はい。 補佐。』
『 頭からの報告で分かった事なんだが、どうやら、金原と誠慎会を繋げたのは在日系のコンサルタント会社を経営している奴らしい。
名前は、吉武 民雄(ヨシタケ タミオ)38才、嫁と子供が1人、都内に住んでるらしいが、普段から全国を飛び回っているらしく家には殆ど居ないらしい。』
『 補佐? そんな忙しくしている奴が何故、親父を?』
『 そこなんだが・・・ 』
組事務所に戻ったパント☆は、鷹司の話しに納得が出来ず疑問を投げ掛けた。
『 話しに割り込んですみません。 私から説明しましょう、補佐。』
『 おう、頼むわ。』
どう説明すれば良いのか分からず困惑している様子の鷹司を見て、日下部が口を開いた。
『 良いか、パント☆。 こいつは個人的な行動だ。 しかも、私利私欲のな・・・ 』
『 !!!!! 個人的なっ! なんの事だっ! 』
衝撃的な事実にパント☆は、驚きを隠せなかった。
そんなパント☆をじっくり見ながら日下部がゆっくり話しを続けた。
『 今現在の遠藤組が持つシマは、裏新宿の通りが1本だけだが、何か周りとの違和感を感じないか? 』
『 ????? 違和感? 周りとの違いと言う事か? う〜ん・・・、なんと言うのか、古臭い感じが残ってると言う事くらいしか思い浮かばないが・・・ 』
『 流石、パント☆だな。
その通りだ、シマ内は古くから住む地元の方々が多い上に、開発を拒否する住民の方から親父が頼まれて開発業者や行政側と話しを付けて来た。
昔、親父が言っていた事がある・・・
「 時代の流れに乗れない人も居る、便利過ぎる生活を嫌がる人も居る、そんな人達を毛嫌いするインテリ連中は理解出来ないだろうが、何かが足らない生活ってヤツが、逆に毎日を充実させて、必死に生きるって事が、幸せを実感させてくれるんだ。
そんな堅気さんを1人でも多く守るのが遠藤組としての分、日陰道を堂々と歩かせて貰う者の立場・・・
俺達、遠藤組の存在意義って、ヤツじゃないか?」って・・・
私は感動すら覚えたが、親父の心の奥を少しだけ覗かせて貰った気がした・・・
兎に角だ、遠藤組のシマは、まだまだ開発や発展の余地があって、これからもっと金を生む魅力的な島なんだ。』
『 ・・・・・ 凄いなぁ、そんな事が・・・ 』
『 ああ、良い話しだ。( ̄ー ̄)ニヤリ 』
パント☆は、日下部から聞いた遠藤の言葉に対して素直に感動して居たが、鷹司は、そんなパント☆を見て、誇らしげに腕組みをし、ソファーに深くもたれ掛かった。
『 おいおい・・・ 補佐ぁ・・・
パント☆!感動してる場合じゃないぞぉ・・・
今の話しで全体像が見えて来ただろ? その為に俺の大事な親父との思い出を話したのに・・・
普通に感動してるじゃないかぁ! パント☆ぉ w 』
『 いやいや! あまりにも良い話しだったので、つい。 すいません。
でも、理解しました。
その吉武って野郎は個人的に儲ける為だけに遠藤組に仕掛けて来たって訳ですね。』
『 まぁ、そう言う事だが、それだけでも無いんだ・・・ 』
[ クラブ・天海 ]
『 今日は悪かったね、MIKIさん。
そのお詫びに、って事にはならないかも知れないが、頼みたい事が有るんだ。
聞いてくれるかい? 』
『 何かしら? 何でも出来るパント☆さんが、一ホステスの私に頼み事って w
お応え出来るか分からないけど、聞かせて ♪ 』
遠藤組 組事務所でのミーティングの後、直接クラブ天海へ足を運んだパント☆は、今回の一連の騒動でMIKIに迷惑を掛けた事を詫び、今後、パント☆自身がMIKIの守に付く事を提案し、店を持たせる前に全ての清算を済ませる手伝いを頼んだのだった。
『 面白い事を言うのね w 個人的に守に付くって、どう言う事かしら?
私を口説いてるのかしら w 』
『 ・・・・・ そのぉ・・・ 個人的に・・・ スポンサーって、事かな・・・
ダメ・・・ かな? 』
『 ウフッ ♪ 良いわ w で ♪ 私は、何をしたら良いのかしら ♪ 』
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第十二章『激動』「決着」②
『 生きたいかい? 』
遠藤の問い掛けに驚いた安斎は、何の反応も示さなかった。
『 今夜は、お前さんの首を取りに来たんだが・・・ 俺のせいでお前さんを追い込んだとしたら・・・ 俺にも責任がある。』
安斎は、遠藤の話す内容が理解出来て居なかった。
『 どう言う事だ? アンタ、何を言ってるんだ? アンタに責任がある?
だから! そう言ってるだろう! アンタのせいでっ! 俺はっ! 』
『 安斎っ! 死にたいのかっ! 生きたいのかっ! どっちだっ! 』
『 ・・・・・・・・・・ 死に・・・・・たくない・・・・・ 』
項垂れながら答えた安斎を、悲しそうな表情で見下ろす遠藤は、ゆっくりと机の上にある電話に手を伸ばし、受話器を安斎に差し出した。
『 電話しろ。 お前さんに指示したヤツを出せ。 』
『 えっ! なっ! 何を・・・ 何をするつもりだ、アンタ・・・ 』
『 話しをするだけだ。 ( ̄ー ̄)ニヤリ 』
『 いや、それは出来ねぇよ・・・ 遠藤さん。 それなら俺を殺ってくれ・・・ 』
『 ・・・・・良いのかい? 』
『 ああ、もう構わん・・・ どうせ捨て駒だ・・・ 組の看板を背負っては居るが、親父の考えでは、どうせ関東への鉄砲玉だ・・・
死ぬしか道は無ぇんだよ・・・ 』
『 だろうな・・・ それで良いんだな? 』
『 ああ、殺ってくれ・・・ 良い口実になるだろうよ・・・ 』
「 ・・・・・スーーーーー チャッ・・・・・ 」
「 ズバッ! 」
「 ・・・・・バタッ・・・・・ 」
『 帰るぞ・・・ 』
『 はい。』
腹を決めた漢には、助けの手は要らない。と、感じた遠藤は、静かに斬り捨てた。
前にも進めず、後ろにも退がれない状況の中、己は捨て駒と確信しつつ身を投じた漢、安斎。
どんな地獄を見て来たのだろうか・・・
身内に疎まれ、裏切り者と罵られ、出世の道も無い中で、唯一の道が関東進出・・・
自分の身の潔白を証明する為のみの理由で、遠藤組を襲った・・・
本当に、それだけなのか・・・
このまま、無事に事が治れば良いんだが・・・
自らの手で殺めた遠藤は、安斎の最後の言葉『 良い口実 』と言う響きが気になっていた。
誠慎会・・・ 丸和会・・・ 名古屋かぁ・・・ 険しい道のりだ・・・
地場を護りたいだけなのにのぉ・・・
細い道を選んだつもりが、どんどん大きな流れの中に持って行かれるわ・・・
今後、此奴らにも厳しい道を歩ませるのかも知れんが・・・
子を想う親の心境を若衆達も肌で感じ取っていた。
『 親父… いつでも行けますよ… 』
『 ああ、分かってるよ。頭。 』
ネオン輝く歌舞伎町の賑わう音を遠くに感じながら、遠藤組の面々が普段と変わらない秋の夜長を闊歩する姿は、恰も葬式帰りの様な静けさを漂わせ、例え、外道と罵られても地場を護る為なら命をも奪う・・・
覚悟を決めた漢達は、一言も喋らずに帰路に着いた・・・
[ 中部地区 丸和会 ]
『 おぅ、そうか・・・ 分かった。 何か動きがあれば連絡しろ。 』
「 ガチャッ… 」
『 やはりクズじゃ頼り無いわなぁ。 遠藤の糞ガキ・・・ さぁてぇ、次は・・・ 』
[ 新宿 歌舞伎町 ]
誠慎会系 枝組 丸和会 新宿支部 安斎組 組長 安斎伸二を切り捨てた遠藤は、遠藤組行動隊として、パント☆、やす、昌閖、敬太の4人に、引き続き守の鞍替え話しを各所でさせていた。
そして、藤城や郡上にも引き続きフォロー体制を整わせて、花やおしぼり等の配達を兼ねた巡回を徹底させていた。
『 兄貴。 何で親父は、まだ鞍替え話しを続けるんですかねぇ? 』
『 さぁな。 何か考えがあっての事だろ。 俺達は、言われた通りの事をするだけだ。 』
『 はぁ… 分かりました。 』
昌閖に質問されたパント☆は、余計な事を考えずに目の前の事に集中しようと、自らに言い聞かせる為にも素っ気なく答えたのだった。
[ 遠藤組 組長室 ]
『 日下部… 報告を… 』
『 はいっ。 親父! 名古屋と金原が繋がりました。 親父の読み通り、クラブ「 天海 」は、歌舞伎町の動きを把握する為に、誠慎会が出した店です。 』
『 やはり・・・ 頭、どうだった? 』
『 はい… 金原本人の動きは… 掴んでます… ただ… 』
『 ん? ただ、何だ? 頭? 』
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