うちの食パンは、この季節、ひとつ212.5gの生地が6個で1本(3斤分)になります。
一次醗酵を終えた生地を、同じ重さに切り分ける。
「上皿天秤ばかり」と「スケッパ」を使って、212.5gに切り分ける。
今度は、切り分けられた生地を丸く整える。
二つ同時に両手で。
手が触れる部分が痛まないように、手の平に神経を集中し、細心の注意を払って。
ゆっくりとこねるように。
弾力を保ったまま、まんべんなく仕事が行き届くと、
その表面には、美しい張りとツヤが生まれます。
傍らで、出入りのクリーニング屋のおじさんがニヤニヤしながら、それをジッと眺めてる。
昨夜のプロ野球の話と今日の空模様の話にケリがつくと、ポツリ、
「なんだかいいねえ、おたくらの仕事は。」
実はね、
誰にも言わなかったけど、
最高の状態の食パンの生地の手ざわりは、
最高のおっぱいの感触に匹敵します。
年に一度か二度。
どーだ、いーだろ。 パン衛門