テレビシリーズと旧映画版は「エヴァンゲリオン」ですが、新シリーズは「エヴァンゲリヲン」ですね。
TV版のエヴァを弟に面白いよ。と何度か薦めたのですが、視ようとはしてくれません。
彼はウルトラセブン好きでもあるし、けっこう楽しめると思うのですが。
私は他人が真剣に薦めたものはまず視たり聴いたりするようにしています。
そういう作品はやはりハズレが少ないので、無視していると人生の損失になることの方が多いでしょう。
新劇場版「破」の戦闘シーンで「翼をください」を使ってしまうセンスが、エヴァをひいてはアニメ全般の食わず嫌いを生んでしまう遠因のような気がしないでもありませんが…
私はエヴァンゲリオンの中にいくつかサルバドール・ダリの絵画と同じようなシーンを発見しました。
偶然に似たシーンもあるでしょうが、公園に出現する顔などは明らかにダリを意識していたといえるでしょう。
エヴァンゲリオンにおけるダリ作品の引用とオマージュ。
関係者の方々には劇場公開作のプロモーションになればとご寛恕いただければ幸いです。
動画および以下の記述には若干ネタばらし部分もありますので、まったく未見の人はご注意ください。
エヴァンゲリオンにおけるダリ的幻視の考察 サルバドール・エヴァ
私にとってエヴァはどちらかというと心理描写とか親子の葛藤がどうという部分はどうでもよくて、SF映画として視て単純に面白い作品だと思っています。
もし使徒がコンピュータに侵入したらどうなるか。
もしネルフ本部の電力が止まったらどうなるか。
もし使徒がエヴァを乗っ取ったらどうなるか。
もし使徒が成層圏外に現れたらどうなるか。
もし使徒が人間として現れたらどうなるか。
というふうに「もし」という状況を設定してストーリーを展開していくいわばシミュレーショニズムに満ちている作品です。
次々襲来する使徒は様々な「もし」を表現するための格好の素材だと言えるでしょう。
絶体絶命の状況を与えて脚本家チームに解決策を考えさせた黒澤明「隠し砦の三悪人」の手法も想起させます。
一方でエヴァの心理的な側面をイマイチ評価できないのは、全般的に“雑”なところが目につくからです。
1時間近くも「自分探し」をしながらまったく内容の深まらない堂々巡りのラスト2話。
第7使徒イスラフェル戦において敗北したアスカとシンジを「無様」の一言で断じる大人たち。
赤木博士が綾波の首を絞めたあとに自死する経緯。などなど
取ってつけたように出てくるシンジのチェロ演奏シーンも考え物です。
あそこまでチェロが弾けるシンジですから、エヴァ全編を通して少しは「音楽的思考」とか「音楽的行動」みいたいなものが彼に現れてくるのではないでしょうか。
コックピットにおける待ち時間に運指の練習をする…などとまで行かなくとも、「これはA#だ」とか「まるでペテロ否認のアリアのような」みたいに。例はお粗末ですが。
彼の音楽的シーンといえばヘッドホンでポップスを聴くのみ、他には音楽家的な要素が皆無といっていいでしょう。
それとも劇場版で見られるこれまた不自然な弦楽四重奏のための複線だとでもいうのでしょうか。
“雑”とは言いましたが、手を抜いたわけではなく考え抜いてこの心理描写というのでは私には脚本が破綻している気がしてなりません。
これは傷というわけではないのですが、親しげにゲンドウと話す綾波を遠くからシンジが見つめるシーン。
ところが、この後の物語で綾波がゲンドウと1対1になったときにもいっさい親しげなムードはありません。
あれは綾波のツンデレぶりを補足するためだけに用意されたような不思議なエピソードでしたね。
エヴァンゲリオンのDVD「NEON GENESIS EVANGELION DVD-BOX '07 EDITION」を私はブックオフで18,000円程度で購入した記憶があります。
11枚になるこのセットを全編DVDにダビングしてからAmazonに出品して20,000円台で販売しました。
NEON GENESIS EVANGELION DVD-BOX ’07 EDITION/キングレコード

¥29,400
Amazon.co.jp
中身を記録した上に利益まで出るのだからレンタルなどより遥かにおいしいと言えるでしょう。
本を全ページコピーする人は稀でしょうが、DVDやCDはコピーが楽だからその点はいい媒体ですね。
言うまでもなくコピーの方を販売したら犯罪ですよ。
そのDVDはこれで見つけました。
ビームせどりより圧倒的に速く、電脳せどりよりもかなり早い。パンドラ・メソッド。
http://pandoramethod.greater.jp/pandora_sublime01.html