本編の続き。
大学生活で、
心理学、教職、英語の三足のワラジを
履くこととなった。
学科も一緒だった派手髪の子とは、
常に一緒の授業だった。
三足のワラジは、とても多忙で、
常に授業を受け、
常に課題に追われていた。
必修科目も多く、
1限から5限までフルで埋まっていることも
あった。
もちろん全休などない。
うちの大学の教職は、
1限に必修科目があることが多く、
朝9時の授業に間に合うように
毎朝5時起きの生活。
5限は18時半まであり、
毎日、クタクタだった。
だが、大人になってから大学に入った身。
単位は落とせない。
それに、高成績をキープする必要が出てきた。
3年生になる時に、卒論を書くゼミ決めがある。
うちの学科は成績主義で、
成績(GPA)が優秀な人から
優遇されてゼミが決まるシステムだった。
どのゼミに入るかまでは、
決めていなかったが、
選べる立場になりたい。
そう思い、
テスト期間は三足のワラジのせいもあって
10科目以上、フル暗記の試験が毎回あったが、
ほとんどの科目で満点をキープしていた。
私は脳の仕組みなど、
人体に関わる科目が苦手だった。
それに、暗記は人一倍苦手で、
物覚えが悪く、覚えてもすぐに抜ける。
人よりも早く試験勉強をし、
人の何倍もの勉強をして、
やっと人並み以上の点数を取ることができた。
授業内容は自分でルーズリーフにまとめなければ
覚えられなかったし、
何よりも授業だけで理解することができず、
試験前には事前に自分で知識を整理し、
わからないところを洗い出し、
その科目の先生にアポを取り、
研究室に質問に行き、疑問を無くすこと、
まとめたルーズリーフに赤シートを使い
自分でプレ試験を10回しなければ
満点が取れなかった。
1科目あたり10枚はあるルーズリーフを
必死で覚えた。
派手髪の子は、見た目と反して
勉強熱心であり、
私よりも真面目に授業を聞き、
人一倍メモを取り、
試験前の研究室訪問にも付き合ってくれた。
毎日の勉強に疲れ、
何か勉強を忘れられる場所はないか、
そう思い、私は子どもの頃に習っていた
ダンスをやろうと決意した。
小学生の頃の夢はダンサーであった。
ダンスサークルに入り、青春を取り戻した。
そして、大学1年生の夏、
大学の短期海外留学に行くことにした。