いま羽田空港のラウンジにいます!

これから台湾!

海外出張は久しぶりなので、現地の人たちの声・思い
を聞いてきたいと思います。

では!
大学改革や産学連携は昔から言われており、様々な取り組みがなされてきたもののなかなかうまくいってません。

何故でしょうか?

その理由の1つが、研究成果を具体的な実用化に結びつける為の開発資金の不足です。

大学の研究資金は基本的に研究のみに使えるため、実用化のための開発資金には利用出来ません。一方ベンチャーキャピタルも事業化のメドが立たないと中々お金が出せません。

この実用化に結びつけるまでの資金の谷のことを、米国ではデビルリバー[魔の川]と呼ぶのですが、この問題を解決する為にgap fundというアイデアが生まれました。

これは大学の基金や寄付、政府の助成金を原資に、大学研究室に資金を提供するものです。このファンドのミソはベンチャーキャピタルと異なり見返りを直接的には求めないことです。

あくまで実用化までの資金提供をし、上手くいけばその後大学発ベンチャーや特許収入で間接的に大学の収入に繋がってくるという仕組みです。


米国ではもはや主要大学の多くで導入されてますが、日本は残念ながら大阪大学、金沢大学等の一部に限られています。

大学改革だけでなく、日本企業のためにも 今こそgap fund促進をすすめるべきではないでしようか。
「第五の権力」ダイヤモンド はネットがどのような社会を生み出すのかを、
Googleのエリックシュミットが描くネットが始めて書いた本。

Google関係者の本というのは本当に珍しいので、ためらいなく買ってみた。

ポイントをここでは書いていきたい。

2025年には80億人の人が携帯を通じてネットで繋がる。すごい世界。

イラクでは戦時中にもかかわらず、みな携帯をもっていた。コネクティブな世界の意味を知っていたのだ。

技術の先にどんな世界が生まれうるのか。次回は「未来の私たち」に触れて行こう

iPhoneからの投稿
3月11日震災後の一連の原発事故を受けて、「最悪の事態を想定」した原発対応のチームリーダーとして対応した馬淵氏本人が語った書籍。総括すれば、馬淵氏の率直な人柄が言葉に現れていて、内容や意見も非常に明確だった。

実際の現場での東電とのやりとり、チーム編成等に克明に触れていて、リアリティのある内容。印象に残った文面をいくつか取り上げてみる。

・「統合本部はあくまでも任意団体であり、法律的な規定はなかった。当時現場が混乱していた原因の一つ」→命令ではなく、東電への依頼の形になってしまっていた。

・彼ら(東電サイド)のテーマは「原発の復活」にあった。・・・彼らにとっての事態対処とは、「原発や原子炉を正常な状態に戻す」ことを意味していた。・・・一方政府や省庁、NRCの意識は「放射線を封じ込め、国民や諸外国の安全を守る」ということにあった。彼ら(東電)が「修理」にこだわる姿に一種の狂気すら感じた。

・「地下水汚染」の可能性についても、東電側は「理論上はずがない」といって最初は認めなかった。・・・「メルトダウン」も同様。メルトダウンはついさっき(5月12日)に発表されたばかりなのに、こんな想定図がすでに用意されている。これまでずっと東電や保安員は、統合本部の中でさえ、「メルトダウンは起こりえない」と説明していた。

・「安全神話」は慢心や甘えから生み出されたものではなく、高い技術力と緻密な検証ゆえにうまれてしまったものかもしれない。

同書籍の読後感としては、わかった点とわからない点が明確になった。

理解できた点は、①原発運営・管理や、事故対応等、それぞれの責任が不明確であることが最大の問題であること。そもそも原発事故リスクは東電に負えないのだから、国が責任をもって対処しなければいけないのだろう。発電部門は国が買い取り、送電部門に特化した方がよいのではないか。国が運営するにしてもその判断を誰が責任をもつかも明確にせねばならない。

また②原子力に携わる人はまだ、「原子力推進」の思いを全く捨てていないということ。頭がおかしいのではなく、原発のメリットを運用コストと調達分散化ととらえている。小資源国の日本にとって、その考え方自体はよくわかるものの、エネルギー業界で3E+Sと、経済と安全を天秤にかけている。しかしエネルギー業界は調べれば調べるほど言葉遊び(強い表記と弱い表記を使い分けて、議論をコントロールする)が多い。

わからないのは、③安全性をどうしたら確立できるのか。緻密な設備(=人的コントロールが一旦ずれると対応が難しい)である原子力の安全性を、どう担保できるか、この本をよんでも(というより原発関連の本で出ているものでは)わからない。

正直、言葉遊びによって原子力の方向性を誘導している時点で、安全性が軽視されやすい土壌にあるので、安全性担保は無理なのではないか。日本が悪いのではなく、どの国でも同じだとは思うけども。

原子力にかわるエネルギー源の確立は再生可能エネルギーがすぐに立ち上がる訳ではない中で難しいとは思う。しかし、石炭、石油、LNG、水力等を短中期でうまく活用・分散しながら、本気で再生可能エネルギーを立ち上げる意思を見せる必要があると改めて感じた。