宮沢賢治の「雨ニモマケズ」誰でも聞いたことがあり、人によっては学校で何度か復唱したこともあるであろうこの詩。私も当たり前のように知っていたが特に自分の琴線に触れることなく何なら福沢諭吉と印象が混ざってしまう真顔事もある位だった。しかし前回書いた「眼にて云ふ」を知り宮沢賢治の伝記を読んでみた(漫画本)

 

私は知らなかったのである。

宮沢賢治が

岩手県出身で美しい自然の中で育ったことを

高校時代何度も山を登り自然や土に関する知識を深めたことを

農業高校の先生となり子供たちと過ごしたことを

農家の方たちのために尽力をつくしたことを

愛すべき妹を早くに亡くしたことを

財産がある家に生まれたにも関わらず質素に暮らしたことを

詩や物語を愛し、たくさん書き綴りながら暮らしたことを

晩年病気で伏せていたことを・・

 

病気療養中の晩年に「雨ニモマケズ」がつくられた事にただただ尊敬の念である。

私は勝手にこの詩は”天狗にならないように生きましょう”と自戒の念を込めて書いた詩だと思っていた。実際は逆で死を前にして書いたのである。弱った体で自分の手帳に書き綴った雨ニモマケズ。最後の「ソウイウモノニ ワタシハナリタイ」が最高に力強くて最高に美しい。

 

参考図書「コミック版世界の伝記宮沢賢治」ポプラ社