Jailbreak(ジェイルブレイク)とは、ユーザー権限に制限を設けているコンピュータ(携帯電話やゲーム機など)に対して、セキュリティホールを突くなどしてその制限を取り除き、開発者が意図しない方法でソフトウェアを動作できるようにすること。また、その状態のこと。日本語で脱獄(だつごく)とも呼ばれる。
この語は、一般的にはアップル社のiOS機器(iPhoneなど)に対して、アップルの認可を受けていないソフトウェア(App Storeで流通していないアプリ)を動作可能にすることを指す。
その他、家庭用ゲーム機のPlayStation 3においても、専用のUSBドングルを挿してソフトのバックアップや起動、自作ソフトの起動等を可能にするソフト及びUSBドングルそのものの名称として使われている。
iPhoneまたはiPod touchにインストールできるソフトウェア(アプリケーションと呼ばれる)は、アップルが認可したアプリケーションを販売している窓口(App Store)で入手したソフトウェアのみである。Jailbreakツールは 非認可のソフトウェアをインストール可能にし、またソフトウェアのインストーラを追加するように端末のOSを書き換える。
この行為は、アップル社のソフトウェアライセンス及びソフトウェア使用許諾契約
に違反する改造行為であり使用義務違反となる。尚、表向きではアップルからのサポートを受けられなくなる、と言われているが実際のところそのようなことはない。[要出典]また、端末自体の故障や自由にアプリケーションを追加できる故にコンピュータウイルスなどのマルウェアの標的にされ、感染の拡大を大幅に増やす危険性がある
。
最近では、脱獄状態を検知して起動しないなどのアプリ内部への改造対策を取るアプリが増えてきている。また、その検知を回避する脱獄tweekも増えてきている。再びアップルのサポートを受けるには、ファームウェアの復元が必要になる。
アンロックとの相違点
SIMロック版のiPhoneは購入後、販売している地域でiPhone専用の料金プランを契約しなければ緊急電話としてしか機能しない。このロックを解除する行為がアンロックである。
アップルの見解
アップルはJailbreakについてこれまでコメントを避けていたが、2009年2月に「Jailbreakが、著作権で保護されているファームウェアを無効にする行為は、アップルの著作権やデジタルミレニアム著作権法に違反する」というコメントをアメリカ著作権局に提出した
。
ただし、アメリカの非営利組織であるElectronic Frontier Foundation(EFF)が、Jailbreak行為をデジタルミレニアム著作権法から免除する要請をアメリカ著作権局に2008年12月申請し
、2010年7月に「ユーザーが合法的に入手したアプリケーションなどを実行するためにJailbreakする行為」や「携帯電話を他の携帯キャリアに接続させるためのJailbreak」などは合法との判断を下している
。また、アップルが米国特許商標庁に提出したiPhone関連の特許出願図の中に、Jailbreak後に利用できるiPhoneアプリの名称が掲載されており、物議をかもした
。 Appleはこの現状(Jailbreak)する事に対して、対策を行おうとアップデートを繰り返すが、プログラミングの都合上あるセキュリティーホール・脆弱性を塞ごうとするとまた、新しい脆弱性が生まれてしまうので今の所いたちごっこ状態になっている。
Jailbreak関連ツール
iPhone/iPod touchを接続したMacintoshまたはWindows上でJailbreakを行うことのできるツールがいくつか発表されている。わずか1クリックでJailbreakできるよう工夫されたものも存在する。
また、Jailbreak後に非純正アプリを内蔵無線LAN経由でインストールするiPhone/iPod touch向けツールも存在する。 ここでは現在主流なツールのみを取り上げておく。
- Spirit
- iPhone/iPod touch/iPadをワンクリックでJailbreakするツール。iPod touch 3G(late 2009)およびiPad(Wifi版、Wifi+3G版含む)の完全なJailbreakが可能。Safariのセキュリティホールを使う。
- jailbreakme
- iOS4対応。PDFのセキュリティホールを使うため、このツールにPCは不要。iPad、iPhone4を含むiOS 3.1.2~4.0.1までの全デバイスの完全なJailbreakに対応。今年7月に出たjailbreakme3.0では、iPod touch 3G/4G、iPhone3GS/4、iPad/2のデバイスのうち、iOSが4.3から4.3.3(iPod touch 3GはiOS 4.3、4.3.2~4.3.3、iPad2はiOS 4.3.3)のものをJailbreakできる。
- limera1n
- iOS4.1対応。iPod touch3G/4G、iPhone3GS/4、iPad(Wifi版、Wifi+3G版含む)の完全なJailbreakが可能。BootRomのセキュリティホールを使う。
- Greenpois0n(RC4まで)
- iOS4.1対応。limera1nと同様のセキュリティホールを使用している。Jailbreakに必須なDFUモードに入る方法を親切にガイドする機能が入っている。すべてのiPodtouch(第1世代はiOS4.1が入らないので対象外)、iPhone3G/3GS/4、AppleTVの完全なJailbreakが可能、Greenpois0nのリリース前にリリースされないと思われたlimera1nが急遽リリースされ、Greenpois0nのリリースが延期になった過去がある。
- Greenpois0n(RC5以降)
- iOS4.2.1対応。操作方法は今までのものと同じ。iPod touch3G/4G、iPhone3GS/4、iPad(Wifi版、Wifi+3G版含む)の完全なJailbreakが可能。RC6からApple TV(第二世代)にも対応。
- redsn0w
- iPhone/iPod touchをJailbreakするツール。iPhone 5にも対応。現状、iPhone 4のみ可能なダウングレードファームウェアの作成やそれに伴うshshの取得などの機能もある。バージョン0.9.12bよりiOS5.1.1の完全なJailbreakに対応。最新版は0.9.15b4。
- PwnageTool
- CFW作成ツール(for Mac) iOS5.1.1まで対応している。
- sn0wbreeze
- CFW作成ツール(for Windows) iOS3.1.3~6.1.3 に対応している。
- Absinthe
- ワンクリックでJailbreakできる。DFUモードにする必要がなくなった。バージョン2.0.2よりiOS5.1.1の完全脱獄に対応(Apple TV第3世代は未対応)。
- evasi0n
- iOS6.0~6.1に対応。最新版ではiOS6.1.5の完全脱獄にも対応している。Absinthe同様DFUモードへの突入は不要。
- evasi0n 7
- iOS7.0に対応。iOS 7.0.0~7.0.6、iOS 7.1のBeta1~3までの完全脱獄に対応している。
- p0sixspwn
- iOS6.1に対応。iOS 6.1.3~6.1.6までの完全脱獄に対応している。
- Pangu
- iOS7.1に対応。iOS 7.1~7.1.2,iOS8 beta1までの完全脱獄に対応している。
- Pangu8
- iOS8.0~8.1に対応。iOS 8.0~8.1までの完全脱獄に対応している。