小学生の時は、何か月に1回ぐらいのペースで書かされていたような気がする

 

中学、高校と書く人は書いたんだろうけど

 

大半の人が書くことはなかっただろう

 

 

 

そんな筆を出してみた

 

社会人になって、何を書きたいでもないのに

 

 

 

なんだか書きたくなった

 

 

 

SPECの影響だろうか

 

いや、高校のときだって何回見返したかわからないのに

 

いまさらそんなはずはない、、、と思う

 

 

 

 

 

多分行き詰っていて

 

心のうちを整理したかったのだと思う

 

 

 

いつもやらない

 

非日常を作り出し、自分と向き合うために

 

 

 

 

 

そんなことを思いながら水をすずりに落としていく

 

すっー。すっー。と、墨をすっていく。

 

 

 

授業の中では墨汁をそのまま、すずりにいれていたはずなのに

 

この墨を磨る作業をめんどくさいと思っていたのに。

 

 

 

墨を磨る。それだけの作業なのに

 

この音を聞いているだけで、心が落ち着いてくる。

 

日本の昔からの作法や作業には、こういった心を落ち着かせる工夫がしてあると思う。

 

 

 

だんだんに濃くなっていくそれを見ながら

 

もう少し、もう少し見ていたい、もう少しでいいから聞いていたい

 

と、感情が湧いてきていた。

 

 

 

ふぅ、と一息付け

 

完成したそれを筆につける。

 

 

 

黒々しく、つやがかっている。

 

私が今つっくたそれは

 

心の中のそれと似ているような気がして

 

早く真っ白な、純白な半紙の上にのせたかった。

 

 

 

さっさと手が進んだ。

 

何が書きたいわけでもなかったのに

 

私がかいたのは『笑顔』だった。

 

 

 

そうか、私に今かけていたものはこれだったのか。