話題としてはちょっと遅いかもしれないけど…、先日の「皆既月食」はとてもきれいでした。 台風が過ぎたあとの夜空は、大気の透明度がぜんぜん違いますよね! まるで東京とは思えないくらい。 僕は自宅マンションのベランダから見ていたのだけど、神秘的な月とともに、遠景に並ぶビル群(池袋・新宿あたり)もいつになく澄んだ姿に映った。 実は僕は、都会の夜景の中でも、高いビルなどの上で点滅する「赤い光」に、なぜか妙に引かれるものを感じてしまう…。 普通の街の灯だけでももちろん美しいけど、そこにあのほのかに輝いたり消えたりする「赤い光」が加わると――、単なる視覚的なきれいさを超えた、心の奥底の琴線に触れるような「いとおしさ」が胸にわいてくる。 それはまるで、遠い幼少期の記憶と、手に届かぬ憧れとを足し合わせた感傷のようだし…、あるいは蛍の光にも似た、「静かな生命感」が伝わってくるようにも思える…。 ちなみにあの赤い光は、正式には「航空障害灯」といって、夜間に飛ぶ飛行機に「ここに高い建物がありますよ!」と注意を促すためのものだ。 単なる飾りの明かりではない。 で、先日、「あの赤い光を見てそんな感覚を抱く人って、ほかにもいるのだろうか?」と思ってネットで調べてみたら――、意外に多くいることが分かった。 中には、赤い光だけがきれいに見えるようにと、「ビルの窓の明かりがほとんど消えた明け方にわざわざ夜景を見に行く」というマニアもいるようだ。 さらには、「航空障害灯が好き過ぎて生きるのがつらい」とまで言う投稿があったり、とうとう我慢できずに現物の航空障害灯を一基、個人で購入したという人もいた。(間近で見てどうするのとも思うけれど、「高嶺の花」を自宅に生けているような感覚かもしれない…) でもそうした人たちも、「どうしてあの光に引かれるのか?」については、大方が「なぜかよく分からないけど」という感じだ。 不思議なものですよね…。でも、「自分だけではない」ということが分かったのは、僕としては多少の発見だった。◇ もう一つ、皆既月食の晩にあったエピソード。 月を眺めているとき、南側の空の一部が、うっすらと光っているのに気が付いた。 おやっ? と思ってしばらく見てみると――、どうやら遠くの地上に何か強烈な光源があって、その上空が照らされている様子だ。 光は数秒の間隔で周期的に明滅し、雲だか煙だかが立ち昇っている。 こんなのがベランダから見えるのは初めてだ…。 その方角の5kmほど先に大きな公園があるから、強い照明をたいて屋外イベントでもしているのだろうか…、あるいはそこは消防のヘリの発着場にもなっているので、夜間の災害救助訓練をしているのだろうか…、とか、色々と推察してみたのだけど、どれも当てはまらない気がする。 変な話、「巨大UFOが着陸している」と言われたら信じてしまうくらいの奇妙な光り方だった。 すると高校生の息子のが、ネットで調べて答えを見つけた。 なんと、その光の正体を突き止めるためにわざわざタクシーに乗って、Twitterでリアルタイムにリポートを書き込んでいる人がいたのだ…。 その光の源は――、うちから30kmも離れた川崎市の石油コンビナートだった。 不要なガスを煙突から燃焼させながら排出する「フレア・スタック」と呼ばれるもので、すごく豪快な炎を吹き上げるため、火災事故と見間違えられることがよくあるらしい。 ちなみにその書き込みでは、近隣に住む人も「ここまで明るいフレア・スタックは初めて」と話していたそうだ。 たぶん、空の空気が非常に澄んでいたからでしょうね…。 で、その月食の晩に実感したことは―― 何か自分が心を引かれたり、強く関心を持つものがあるとき、同じように思っているのは決して一人だけではない…、ということ。 きっと、ごく個人的ではっきりとしないものごとでも、同じように感じる人たちが語り合って分かち合うことによって、確かな何かが見出されていくのだろうな…、なんてふうにも思いました。◇ 結びのヒーリング・ミュージックは、Steven Halpern「Om Zone 2.0Ⅱ」。
自由人の カルマ・ヨガ ノート
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