DVDネガポジポジA,B,C公演を見ました。
いろいろ感じたので感想を書いていきます。
1.作品のイメージ
この作品は,主人公りさと由美の気持ちが中心に,
大晦日の煎餅屋という非日常空間で非日常的な出来事が
進んでいく内容となっている。
この舞台は,テーマという観点からみると内容が薄く
「気持ちを明るく・友達は大切に」といったところかと。
テーマを持って進行していく舞台ではあまりなく,
非日常的なガチャガチャとして展開を演者がどう表現していくかを
楽しむような舞台であると感じた。
2.良い点
(1)つばきと研修生の演技・歌が見れること。
各メンバーの表現力を感じることができた。
特に主人公の二人は難しい表現力を求められていたと思うので,
それぞれの表現力の差を強く感じた。
(2)A,B,Cと3チームを見せてくれることで,それぞれのチームの
演じ方やアドリブの仕方を比較してみれるのが面白い。
(3)アンサンブルを取り入れた舞台を初めて見たが,今回の舞台に
関しては効果的であると感じた。
今回のような笑える要素が多い舞台には,雰囲気を作り出す効果が
高いと思う。
また,アンサンブルという形で多くのハロメンの演技が見れるのはとても
楽しい。
ただ,リアルさやシリアスさを求める舞台だと使えない手法かとも
感じた。
(4)特殊なストーリー性でなかなか感情移入しずらいが,ラストの
りさと由美の二人の姿に良かったという気持ちが広がって感動した。
(5)このようなメッセージ性が少なく感情移入しにくい舞台に最初は
戸惑ったが,A.B.Cと見る回数を重ねるうちに このようなガチャガチャした
展開は,マンガ「うる星やつら」など昔見たギャク漫画などと似たような
ものかと気づいたら楽しめるようになった。
3.イマイチと感じた点
(1)由美の行動に,いくつか答えが見つけだせないまま終わっている点
・由美が何故 万田家を訪れたのか
・由美は本当に万田家を燃やそうとしたのか
・由美は何故逃げ出したのか
これについて,本当の理由が見いだせない。
こんな複雑な行動をとらせる必要があったのかと疑問に感じる。
この最初の違和感を引きずったまま話が展開していくので,
素直に楽しめない作品となっている。
この由美の行動を,ある程度の必然性を持って作ってくれると作品への違和感を
感じなくて済んだと思う。何度も見ても違和感は拭えない仕上がりとなっている。
(2)金津美月(川上君)の演技が収録されていない点
体調不良があったのでしょうが,見てみたかったです。
(3)川村文乃と よこよこの演技が見れなかったことが残念。
よこよこは,ファラオの墓で見れるので それで良しとできるが
川村文乃ちゃんの,アンサンブルで魅せたスラっとした雰囲気や大人びた表情
そして土佐弁とのギャップを是非とも舞台で見せてほしいです。
4.A公演について
(1)かなちゅの演技を見て評価したいところではありますが,
3チームの中でネガポジポジをもっと表現していて観客を魅了していたと思います。
メンバー構成的にも,最強ユニットを組んだ感があります。
(2)りさ(かえでぃー)
りさのネガティブさがもっとも表現できていて,見ていて楽しいし,かえでぃーの
演技に何度もひきこまれました。
歌もメチャメチャ上手いわけじゃないのが,りさのネガティブさにマッチして
抜群の相性でした。
りこりことの絡みも抜群で,りこりことの二人がこの舞台のNo1の演者だったと
思います。
(3)由美(りこりこ)
由美の心理状況は,複雑なところがあり前半ではとらえきれない部分があると
感じています。後半からは,ネガティブな部分がクローズアップされていきます。
りこりこの演技は,表情が無くなったり暗くなったりする部分が随所に見えて
複雑な由美の心境をうまく表現していると感じました。
後半のネガティブな表現や歌い方も秀逸で,まさに由美を体現していると感じます。
(4)舞(ほりえてぃー)
ワニワニの演技にも見られるようにアドリブ部分のコミカルさは秀逸。
演技・歌・もちろんダンスも完璧で舞役を十分こなしていたと思います。
Aチーム4姉妹の強い個性を十二分に引き出していたと感じます。
惜しむらくは,年齢的にも演技的にも3女感が難しいかなーと。
B・Cチーム演技を見る限り,ほりえてぃーも主役級で使ってほしかったと
思いました。
(5)るみ(ももひめ)
演技・歌とも言うことなしの出来栄え。
末っ子感や4姉妹の中のツッコミ役感を力強く表現してくれました。
まだ中1と若いですが,能力的には主役をはれる逸材なので早いところ
メンバーへ昇格して主役級の演技をしてほしいと思います。
5.B公演について
(1)他のチームに比べて主役の力不足を感じます。
発展途上のメンバーなので,一つの段階として楽しめました。
(2)りさ(高瀬くるみ)
良い点としては,台詞・演技・歌がしっかりしていたと思います。
しかし,りさが持つネガティブさがあまり感じられませんでした。
元気が有り余っているような役ならピッタリだったと思いますが,
りさ役を表現するのは難しかったのではと感じました。
(3)由美(おみず)
良い点としては,ラストシーンで りさと じゃれ合うような喜び合うシーンが,
ビック&スモールな関係で,りさを振り回すような感じが楽し気で
微笑ましいラストシーンと感じました。
しかし,全体としては,もの足りないと感じられる由美だったと思います。
りこりこの由美を見た後だと歌い方に違和感を感じました。ワザと他のチームと
変えているのかもしれないのですが,聞いていて違和感と感じられたので
歌唱力があるメンバーなだけに少し残念です。
演技については,複雑な心のうちを表現する演技やネガティブな演技が出来ていなかったと
感じました。普段の大人しさから脱しきれていなかなと思います。
(4)舞(前田こころ)
3女役がピッタリでした。
背が高く,手足が長く,演技や歌をしていても目立つ存在と感じました。
今回の3女役としては,十分な演技だとは思いますが,桃姫みたいに
脇役じゃもったいないと思えるぐらいにキャラクターを出せていけるように
なると更に良いと思いました。
(5)るみ(吉田真理恵)
すでにハロプロ研修生を卒業したメンバー。
明るいキャラクターらしく,アンサンブルでも他のメンバーから弄られていたり
アドリブを入れていたりと活躍が目立ちました。
面白い4女を演じれていたとは思いますが,卒業したせいで顔になじみがなかったので
出演していることに自体に違和感を感じました。
(6)川上君(小野田暖優)
演劇女子部で経験も多いこともあり,素朴でちょっと風変わりなところがある川上君を
上手く演じれていたと思います。
6.C公演について
(1)どの役柄も観客を引き付けるような演技と歌ができていると感じました。
ただ,主役のふたりが更に役柄を表現できるようになると面白くなると思います。
(2)りさ(りさまる)
名前といいネガティブな性格といい りさまるにぴったりな配役かと思っていましたが,
ネガティブさは,あまりでていないように感じられました。
セリフ回しや歌などが素直過ぎて,ネガティブさにつながっていないと感じられました。
良かった点は,後半のSっけがでてくる所で りさまるらしくて抜群のツンデレでした。
演技・歌とも観客を引き付ける力は,十分で演技が得意なところが多く感じられました。
(3)由美(ききちゃん)
素直で明るい性格が前面にでていると感じました。
演技・歌とも観客を引き付ける力は十分ですが,由美の複雑な心の表現や後半の
ネガディブさが演じきれていないと感じます。
後半の暗い演技や歌ができると更に観客を引き込めると思いました。
(4)舞(小野琴美)
明るい3女役がピッタリでした。
おのことの持つユニークなキャラクターが出ている演技で楽しめました。
低い声がギャップがあって強いキャラクターを表現できていたと思います。
歌が上手くないのがチョット残念ですが,この舞台では歌を含めて3女役に
合っていたと思います。
(5)るみ(西田汐里)
演技・歌ともしっかりしていた中に可愛らしさが感じられて,4女るみにピッタリな演技
だったと思います。
大人しそうな雰囲気ですが,演技となるとしっかりできるので強い気持ちを持っていると
感じられました。
(6)川上君(いっちゃん)
川上君の性格を上手く表現できていたと思います。
研修生一番のリーダーなので,できれば主役の配役が欲しいところでした。
このようなワチャワチャしたオペレッタもたまには,面白いと思いますが,
メンバーへグッと感情移入できる本格的な演劇を次はみたいと感じました。
難しいとは思いますが,できればリリウムのような末満さんの作品を見たいのが本音です。