中東諸国では、何の罪もない人たちが民族の違いで、信仰の違いで、それどころか日頃のちょっとした行いのせいで、残虐に殺され続けている。
日本人ジャーナリストが首を斬られ、ヨルダン人パイロットが焼殺され、その動画が世の中に出回り、世界が怒り狂っている。
ヨルダン政府なんて、国を挙げて「報復する!」と声明を出し、国民は殺気立った顔でそれに燃えている。
実際にヨルダン軍による空爆は激化しているようだ。
そして空爆のさらなる激化を推進する世界の声。
世界が叫んでいる。
「やられたらやり返す。倍返しだ!」
イスラム国を許すことはできない。
彼らはイスラム教徒でも何でもない。
オバマの言葉を借りれば、人の命を弄ぶ地球の癌だ。
ヨルダンで囚われの身になっているイスラム国一派の死刑囚に対して、国民たちは「パイロットと同じように焼殺しろ!」と叫んでいる。
その気持ちはもっともだ。
自分の家族が同じ目にあったら、僕も心からそれを望み、叶わなければ地の果てまで追いかけて同じ目に合わせてやる。
でも、違う。
僕はイスラム国と何の関係もない世界に生きている。日本にいれば、自ら近づこうとしない限り、イスラム国と直接的に関係を持つことはない。
だからこそ、冷静に考える。
出回っている動画。
檻に入れられて、激しい炎に巻かれて苦しみながら息絶えるヨルダン人パイロット。
悪魔でもこんなことはできない。
直視することができないし、というか見たくもない。
でも目を背けてはいけない。
それが戦場の現実。
考えてみよう。
アメリカ軍の空爆で焼かれた街。
そこに暮らしていた罪のない人々。
彼らの死に方はどうだったか?
生きながらにして全身を炎に巻かれた人がどれだけいたか。
瓦礫に押しつぶされ、絶命まで苦しみ続けた人がどれだけいたか。
アメリカ人は、イスラム国がヨルダン人パイロットに対して行った残虐行為と同じことを、自分たちの軍隊が罪もない人々に対しても行っていることを理解しているのだろうか。
この動画の恐ろしさは、すなわち自らが推進している空爆の恐ろしさであることを知っているのだろうか。
日本は今のところ人道支援に徹しているが、空爆を推奨するかのように捉えられる首相の発言。これでは日本も同じこと。
こんな時だからこそ、冷静に、自分たちが行っていること、行おうとしていることの罪深さを知るべき。
イスラム国の進撃は何としても食い止めるべき。今こうなっては武力以外に止める方法はない。
いつも通り、いつの間にか終わっているだろうこの戦い。
全人類が自分たちの行いを客観的に見て、平和な地球となることを心から望む!